〔今週号の表紙〕
第642号 砂漠
野木まりお
北アフリカに立ちはだかるアトラス山脈を越え、サハラ砂漠を見て来た。
砂の色は赤味がかった茶色なのだが、ここでは少し白っぽく見える。風が出て来たのだ。
遠くに砂漠の民の家並みが見える。太陽は見たこともないくらい大きくて真っ赤である。但し砂が吹き荒れてその美しい太陽はカメラで撮ることは出来なかった。
砂漠の案内人であるベルベル人のおじさんが悔しがる私に言う。「一番美しいものは写真に撮ったりしてはいけない。ここに(と胸を押さえ)取って置くものだ」
そうか。そうね。
砂漠近くのバンガローのような宿泊所に帰り着いたころ、その太陽が辺りを金のオレンジ色に染めて沈むのを見た。
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