中嶋憲武✕西原天気の音楽千夜一夜
BOOKER T & THE MG'S「GREEN ONIONS」
天気●少し前にね、通販でギターを買ったんです。テレキャスター型。といっても元祖のフェンダー社製じゃなく。で、なにがすごいかって、税込み8,228円。そのへんのちょっとリッチな俳人さんの夕食代くらいで、ギター1本買えちゃう時代なんですね。
憲武●大変な時代になってます。
天気●値段が値段だからダメダメ品質でもしかたないと思ってたんですが、たいした不具合もなく、じゅうぶん使えそうです。ほんと、大変な時代です。でね、テレキャスターといえば、スティーヴ・クロッパーというのが私のイメージなので、ブッカーT&MG'sの代表曲「グリーン・オニオン」。
憲武●いつ聴いてもカッコいい曲ですね。
天気●たまたまですが、私が買ったのと同じ白一色のテレキャスターです。
憲武●良いお買い物でしたね。booker tって言えば、林美雄のパック・イン・ミュージックで、"time is tight" が使われてまして、それで知りました。高2の頃です。で、カッコいいなと思ってたら、そのうち吉田拓郎がbooker tをプロデューサーに迎えて、ロスのシャングリラスタジオで「シャングリラ」ってアルバムを出しましてね。the bandのガース・ハドソンも参加してました。で、booker tも来るっていうんで、その凱旋ライブを日本武道館で観ました。1980年の初夏でしたかね。
天気●スティーヴ・クロッパー(1941年10月21日~)は、メンフィスのソウル・レーベル「スタックス・レコード」でキャリアを開始。スタジオミュージシャンとして、ソウル歌手の大御所のレコーディングに数多く参加した人。
憲武●ジョン・レノンとポール・マッカートニーがメンフィスでセッションをやろうとしたんですが、ブライアン・エプスタインが止めたらしいです。
天気●ああ、それはなんだか似合わない感じ。でも、聴いてみたかった感も。スティーヴ・クロッパーキャブ・キャロウェイのときにも話題に出た映画「ブルース・ブラザース」では、バックバンドの一員でもありました。
憲武●その後の「ブルース・ブラザーズ2000」にも出てました。
天気●この曲、リフの繰り返しが主成分。そんなに盛り上がるでもなく、いたってクール。ファンキーだけど、レコードで流しておくぶんにはBGM的でもあって、そこがいいんですよね。
(最終回まで、あと878夜)
(次回は年末年始スペシャルの予定)
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