2020-01-12

中嶋憲武✕西原天気の音楽千夜一夜  ビートルズ「アイ・ウィル」

中嶋憲武✕西原天気の音楽千夜一夜
ビートルズ「アイ・ウィル」


天気●前回に続いて、ポール牧、もといポール・マッカートニーの「この一曲」です。ビートルズで「アイ・ウィル」をどうぞ。



天気●小唄というか鼻歌というか、ちっちゃなかわいらしい歌をさらっと歌うの、巧いんですよね、この人。

憲武●なにしろ、あの「イエスタデイ」を夢の中で作っちゃった人ですからね。この曲もササッと書いたような感じありますね。

天気●うん、名曲。

憲武●冒頭の「フノ~(who knows)」から、グッと引き込まれてしまいますよね。メロディがメロディを呼んでいくような感じ。

天気●いわゆる白ジャケ、2枚組の「ザ・ビートルズ」(1968年)のB面8曲目です。この曲ね、当時、45回転でかけたりもしたんです。33.3回転ではゆったりとしたラヴソング。回転数が上がると、調子が良くって、キュートさが増します。ポールの声も高くなるしね。

憲武●キュートという点では、ポールの口ベースも、ジョンの叩く木片もチャカポコしててキュート。

天気●45回転にしたとき不自然になるかならないかくらいのテンポとピッチなんです、この原曲、というか、もともとの演奏は。

憲武●SPでは72回転なんてのもありましたっけが。

天気●親の世代でしょ? 私の世代にはなかったような気が。

憲武●えーと、なにかのアニメか特撮もので、あったような記憶があるんです。その時72回転なんかあるんだ! と思ったのは覚えています。なんだっけかな? 「妖術武芸帳」かな? 忘れました!

天気●へえ、そうなんですね。プレーヤーが対応してなかった記憶があるんですが、それはともかく、レコードがCDになった時点で、こういう回転数を変えてみる遊びは、特殊な機材がないと出来なくなりました。

憲武●スクラッチもレコードだからこそ出来たんですよね。

天気●レコードは不便な点もあったけど、たのしいところもたくさんありましたね。


(最終回まで、あと874夜)
(次回は中嶋憲武が推す1曲)

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