2020-02-09

中嶋憲武✕西原天気の音楽千夜一夜 サイモンとガーファンクル「パンキーのジレンマ」

中嶋憲武✕西原天気の音楽千夜一夜
サイモンとガーファンクル「パンキーのジレンマ」


天気●前回に続き、サイモンとガーファンクルです。私は昔も今も一番は決まっていて、これです。



天気●「パンキーのジレンマ(Punky's Dilemma)」。アルバム『ブックエンド』(1968年)、B面2曲目です。

憲武●『ブックエンド』は好きなアルバムです。今でも割と聴いています。A面とB面では趣きがまったく違う。統一感がない。でもそこに親しみを感じます。

天気●生ギターとジャジーなベース、それからパーカッションのアンサンブルが良くて、明るいけどちょっとヘンテコでちょっと哀しい午後の感じです。

憲武●SEも入ってきたりして、凝ってます。ラスト近くの口笛もいい感じに響いてます。

天気●タイトルに「ジレンマ」なんて、その頃のポップソングにはなくて、聴いたのが中学生で、時期的に

 歩き出す仔猫あらゆる知に向けて  福田若之

な頃でしたので(仔猫ってかわいすぎるけどね)、ジレンマという知的な語にかなり反応したんでしょうね。

憲武●今でもないんじゃないですか。タイトルに「ジレンマ」。

天気●「ケロッグのコンフレークだったらよかったのに」で始まる歌詞も、思わせぶりで知的な好奇心をくすぐります。

憲武●この曲の歌詞はかなり好みです。「ボウルに浮かびながら映画観る」とか「L.A.の真似をするレーズン」とか。唐突に「ああ 憧れの南カリフォルニア」とか出てきたり。ビートルズの「アイ・アム・ザ・ウォルラス」って曲は、この歌詞にかなり影響を受けてるんだとか。

天気●ううん、なんかまどろみたい。唐突ですが。


(最終回まで、あと870夜)
(次回は中嶋憲武の推薦曲)

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