2020-05-24

【空へゆく階段】№31 解題 対中いずみ

【空へゆく階段№31 解題

対中いずみ


「晨」1992年9月号は、第51号。「晨」誌上で裕明が魚目・あきら句を鑑賞するのは二度目である。はなしが富山のとあるバーのマティーニの味ではじまり、最後にゆったりとマティーニに戻るところが裕明らしい。

「晨」1992年9月号より、5句を引く。

みんなみの國の孑孑案じけり

空蝉や頂きふかき夜の空

三伏の赤子の頬の砂の粒

人形に爪あり行水もさせむ

炎帝の爪なるものに触れにけり


田中裕明 俳句のレシピ 特別作品評・第五十号より

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