中嶋憲武✕西原天気の音楽千夜一夜
ガガガSP「線香花火」
憲武●なかなかスッキリしない天候が続きましたが、夏といえば線香花火ですね。ガガガSPで「線香花火」。
憲武●この人たち、もう20年以上のキャリアなんです。最近、5年ぶりのアルバムが出たばかりで、アルバム発売、ライブツアーとなれないのが今日びの困ったところで、話題性には欠けますね。
天気●ミュージシャンとその関係者は大変です。ライブハウスが悪者指定を受けちゃいましたからね。
憲武●演奏形態としてはパンクですけど、歌詞の世界はフォークで、今どき、ですます調の歌詞が懐かしい感じです。はっぴいえんどなどもそうでしたけどね。醤油味パンクといったところでしょうか。
天気●歌詞はフォークって、ロックでもヒップホップでもありがち。音楽やる人って、きほん、おセンチなので(そんなに悪い意味じゃなく)、歌う内容は、わりあい個人的/内省的あるいは〈みんないっしょに〉〈元気を出して〉的になりやすいようです、わが国においては。
憲武●私小説的と言ったらいいでしょうか。ところでどうやらバンド内で、吉田拓郎を崇拝してるようで、トリビュートアルバムに参加したりしてます。このトリビュートアルバムでカヴァーしてる「人生を語らず」がなかなかいいんですよ。思い出しましたが吉田拓郎にも「せんこう花火」という曲があります。なかなか寂寥感に満ちた曲です。
天気●なんかうっすら憶えてる。
憲武●ガガガsp の「線香花火」ですが、脳の血管切れるかというボーカルスタイルなんですが、不思議と凄みみたいなものは感じません。しかしながら吉田拓郎のシャウトというか、叫びのような歌い方には凄みを感じます。この違いって何なんだろうと思います。声質かな。
天気●声質の違い、声の太さですかねえ。
憲武●twitterを眺めてますと、今夏にはアルバム発売を記念して、ライブの生配信もあるようです。注目しています。
(最終回まで、あと843夜)
(次回は西原天気の推薦曲)
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