【空へゆく階段】№37 解題
対中いずみ
「ゆう」3号には、2000年1月に行われた創刊記念句会の記録が掲載されている。「青」の精鋭たちや、友人の上田青蛙氏、夫人と三人の子供たちなど40名ほどが集った。主宰としての挨拶はこのたびもたいへん短いもので、「『ゆう』はあせらず着実に進めてゆきたい」「一誌を持つことにより、自分の句を見つめ直してゆきたい」と述べている。
3号の裕明句は以下の通り。太字は句集収録句。
七草
いつになくこころしづかに年忘れ
口中に歯の尖りけり年の暮
外へ出てみれば明るし冬の山
霜柱目にあきらけく昼の酒
かつて見しごとき白昼霜柱
薺打ちながらみどりといひにけり
次男坊遠くへゆけりなづな粥
七草の仕事してねむたくなりぬ
寒の水この手にうけむこころして
強き樹にならむとすらむ厄落
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