2021-10-17

【空へゆく階段】№54 解題 対中いずみ

【空へゆく階段】№54 解題

対中いずみ


「青」321号(1981年12月号)の編集後記。当時は爽波と裕明が後記を半分ずつ書いていた。爽波は、京極杞陽が亡くなったことについて触れている。一方、当時22歳の青年裕明は哲学的思惟を展開している。

裕明はこの号には「くらまみち」6句を投じている。

長き夜の帰帆と思ふ草の絮

老さめてひとり目白を飼ふ山家

ことば得て夜の林檎のひかりなす

ただ長くあり晩秋のくらまみち

冬紅葉くらきばかりに鹿匂ふ

初冬の日高くなりて釣りにゆく


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