【中嶋憲武✕西原天気の音楽千夜一夜】
モンキーズ「タピオカ・ツンドラ」
天気●元モンキーズのマイク・ネスミスがこの12月10日に78歳で亡くなりました。私の世代は、テレビ番組のモンキーズを知っているし、その後、マイク・ネスミスの自分のバンドでヒットした「シルバー・ムーン」(1971年)も懐かしいのですが、ここは、モンキーズのちょっと変わったナンバーで、「タピオカ・ツンドラ」を。
天気●マイク・ネスミスが書いた曲です。モンキーズは、米国でビートルズに対抗して作り上げられたバンドで、オーディションでメンバーを集めたそうですから、ビートルズや他のバンドとはちょっと違う、。まあ、アイドル・グループですが、マイク・ネスミスは、ひとりだけミュージシャン、つまり音楽が出来る人というのは、当時から知られていたように覚えています。
憲武●メンバーの中で一番カッコいいという印象があります。小学一年の頃、毎週金曜日の夜7時は白黒のテレビでザ・モンキーズを観てました。「ぼくマイク…、ああぼくマイク!(パチパチパチパチ)」。はい。
天気●「タピオカ・ツンドラ」は、曲調もアレンジもアイドルグループらしくなくて、このあたりはマイク・ネスミスの意地みたいなものなのか、アイドルもこんなことやるんでっせ、ということなのか。わかりませんが、ちょっとおもしろい曲です。
憲武●エンディングが意味深な感じです。この曲のギターのフィルインフレーズ、日本のフォークグループがパクってるかもしれませんね。
天気●つなぎ目のAコードからジャンジャンジャカジャッカジャカジャンってとこ? フォークとかカントリーっぽい曲で出てきそうなパターンですね。歌詞を見ても、なんだか詩的・文学的で、よくわからない。そのへんも、意地でがんばった感、ということでしょう。
憲武●いわゆるロックの詩ですね。よくわからないロックの詩。
天気●往年のロックスター、なつかしいミュージシャンが80代を迎え、これからどんどん鬼籍の人になっていくんでしょうね。悲しいけれど、ロック音楽やポップスが元気に輝いた時代に生まれて生きてこられて、ラッキー! と思うのですよ。
(最終回まで、あと778夜)
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