【中嶋憲武✕西原天気の音楽千夜一夜】
くるり「ワンダーフォーゲル」
天気●房総半島を斜めに突っ切って鴨川に向かう久留里街道ってのがあるんですが、それと関係があるのかないのか知らない「くるり」ってバンドの「ワンダーフォーゲル」。
天気●前回の舟木一夫「修学旅行」から、なぜか、ワンダーフォーゲルを思い出しました。今の若い人は知らないかもしれない。昔は、高校や大学にワンダーフォーゲル部、略してワンゲルってのがありました。登山でもなく山歩き? もとはドイツの青少年活動の一つだったらしい。
憲武●山歩きと言ってもハイキングなどではなく、縦走とか、過酷なイメージがありますね。
天気●くるりってバンド、きちんと聴いたことがないバンドなのですが、ずっとこれまで好印象です。
憲武●ぼくも何故か好印象ですね。デビューの頃から。モテなそうな感じだから?出身が京都だからでしょうか。でももう20年以上やってるんですね。
天気●シンプルにギターのコードストロークを中心に音を作って、メロディがなんだかちょっと和風にせつない。
憲武●なんか適度に新しいが、適度に古っぽい。安心のイメージです。
天気●歌詞も、いいですね。青春的にせつない。「僕が何千マイルも歩いたら、手のひらから大事なものがこぼれ落ちた♪」が導入。サビの「ハローもグッバイもサンキューも言わなくなって、こんなにもすれ違ってそれぞれ歩いてゆく♪」。
憲武●「つながらない想いを 土に返した♪」ってグッと来ます。
天気●「歩く」が比喩的に、美しく展開されていて、なんか、気に入りました。
(最終回まで、あと764夜)
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