【中嶋憲武✕西原天気の音楽千夜一夜】
LTD「Kickin' Back」
憲武●前回、「スリラー」で踊り損なった感じしましたので、今回はテッテ的に踊りたく。LTDで「Kickin' Back」。
憲武●この曲、1981年のアルバム「Love Magic」の1曲めです。バンド名のLTDは、Love, Togetherness & Devotion、愛と調和と献身の略です。70年代はこういうグループ名、わりとありました。Blood, Sweat & Tears とか Earth, Wind & Fireとかですね。
天気●3つっていうの、ありますね。数多くはないけど。Heads Hands & Feet とか。
憲武●冒頭の鐘が鳴るような感じのギター、スタッフの「ハニー・コーラル・ロック」の冒頭のような、が印象的です。
天気●16ビートの刻み。イントロとかブリッジ(つなぎ)で使う鳴らし方ですが、スタッフのこの曲、よく思い出しましたね。。
憲武●はい。印象的ですので。そこから一気にテンションが上がってホーンセクションとギター、ベースの絡み合う展開で、「キッキン・バック」のコーラスで盛り上がります。この曲のベースが好きなんです。グイグイ来ますね。
天気●ディスコサウンドでおなじみの感じですね。打ち込み(キーボード等によるベースライン作成)の音っぽい。リアルの弦でスラップしたベース音と、2つ聞こえる気がします。
憲武●2つ聞こえてますよね?1981年当時、ディスコでよく掛かってたんですが、誰の何ていう曲かわからなくて、軽音楽部の友人に聞いてわかったような記憶があります。渋谷のタワレコへ行って、ジャケット見て即買いました。
天気●その場では聞けなかったんですね。
憲武●視聴出来たと思いますけど、行列だったのか時間がなかったのか思い出せません。ジャケ買いに近いです。ジャケットの女性は謎です。誰なのかわかりません。歌詞にある「foxy mama」って、こんな感じかな?と思いながら眺めてました。
天気●演奏者や歌手と関係のない女性の写真って、わりあいありましたよね。文字どおりカヴァーガール的に。ロックだと、カーズ(The Cars)の1枚目とか。
憲武●ありました。思い出しました。「コワイ」感じしました。むかしアルバイトの店が閉店後、遅番の仲間たちとよく六本木のディスコなどに行ってたんですが、たいていチークタイム明けに、この曲掛かってたんです。「ソウルとんねるず」の興味深い映像もあります。
天気●こんなの、やってたんですね。ソウル・トレインのダンスタイムばりに。
憲武●とんねるずの「みなさんのおかげです」の中のワンコーナーだったと思います。ま、こういうダンスの二人組は流石にいませんでしたけど、同じような感情で共有できる猥雑な空間の存在は、ありがたかったと、今になって思います。
(最終回まで、あと757夜)
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