【中嶋憲武✕西原天気の音楽千夜一夜】筋肉少女帯「日本印度化計画」

【中嶋憲武✕西原天気の音楽千夜一夜】

筋肉少女帯「日本印度化計画」

憲武●九月と言ってもまだまだ暑い日もあります。暑い日はカレーが美味しいですね。僕などは一日三食カレーでも大丈夫です。欧風カレーは小麦粉が入っているのでダメですが、スパイス系でしたら大丈夫です。俺にカレーを食わせろ。という訳で、筋肉少女帯「日本印度化計画」。

 

憲武●この曲は、1989年発売の筋肉少女帯の5枚目のアルバム「猫のテブクロ」に収録されてます。デビューは1982年らしいのですが、当時、よくわからないバンドでしたね。ナゴムレコードというケラが設立したインディーズレーベルにいて、しばらくキワモノのバンドか？　と思ってました。

天気●ちゃんと聴いたの初めてです。キワモノはキワモノなんでしょうけど、曲調がポップで馴染みやすいですね。

憲武●1984年当時、「少女隊」というアイドルグループがいて、関係あるのかな？と思ってましたが、まったく関係ありませんでした。ナゴムレコードのバンドは、青林堂系の漫画家がジャケットを担当してることが多かったので、マイナー感と特異性が際立ってましたね。

天気●サブカル系。もっぱらテレビで見る大槻ケンヂの露出が、そのへんの人たちの近くという感じがありましたし。

憲武●この曲で、筋肉少女帯をはっきりと意識しました。ギターがずば抜けて上手いし、歌詞の世界にも惹かれました。歌詞に中央線の駅名が登場しますので、中央線文化圏の人たちなんだなと改めて思いましたね。

天気●途中のギターソロ、カッコいいですね。

憲武●はい、いいんです。「サモサ」「ラッシー」「ムルギ」などの合いの手が入り、最後に大槻ケンヂは「ハヤシもあるでよ！」と絶叫してますが、これはオリエンタルカレーのCMで南利明が、言ってたセリフですね。

天気●カラいの、苦手、弱い、でも好き、というクチで、ナイルレストランのムルギランチも無印良品のレトルトカレーも家でつくるカレーも好き。日本がインドになっちゃうのはちょっとイヤだけど（インドもイヤだろう）、これからもいろんなカレーを食べていく所存です。

憲武●ムルギランチ、いいですよね。しばらく行ってないなあ。筋肉少女帯は今年、中森明菜と同じくデビュー40周年だそうで、大槻ケンヂは10月に高円寺でイベントも控えているようです。行ってみたいと密かに考えている今日この頃です。 

（最終回まで、あと745夜）