2022-11-13

柳俳合同誌上句会・投句一覧

柳俳合同誌上句会・投句一覧



このたび小誌『週刊俳句』では、第810号・2022年10月30日でお知らせしましたように、柳人5名+俳人5名参加のメール句会を開催いたしました。以下に投句一覧を掲載いたします。

投句は、題詠【草】【書】、テーマ詠【乗り物関連】の3句。選句は互選形式。特選1句、並選4句。

選句結果と作者名の発表は来週・第812号(予定)。楽しみにお待ちください。



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【草】
偶会の波引く草の枯を踏む

思ひきり脚掻いて草の実だらけ

星を喰ふひと今の草は揺れてゆれて

草食の月に寄るべを求めるな

草笛の苦手分野を吹き渡る

草彅の彅ほぐしつつむかいかぜ

冬青草包みごと割るチョコレート

猫よ草吐け俺よ有季定型句を吐け

文脈は草茫々という手紙

眩む手を草のあなたがおほふ傷

【書】

ぬるい霜月書けば日照雨に木が痩せて

ひとりずつひとりとなって書をひらき

もろともに晴れ間から下書きのぞく

玉砕もおりこみずみのお品書き

山霧や駅に学童書道展

書き足せばBマイナーになる眠る

折れ折れて書架のわが影冬に入る

舌で書くバカの二文字よしょっぱいぜ

昼の書き順をなぞる爪のひかり

冬がはじまる友だちの白い書架

【乗り物】

サーカストラック雨の向こうへ行ったきり

トーストのうえをトロリーバスが行く

ほどよい誤訳ね。ギアが滑るときの

機内誌のヨレも乗りこなすサーファー

枯れ山を股に挟めば馬の声

自転車に馬のぬくもり帰り花

冬凪にアクセルふんはりと踏まれ

冬麗の汽笛ほど汽車遠からぬ

透けてゆく舟は階下へ実を運び

流星を手本にTime Machine【🔛】