2023-01-22

後記+プロフィール822

後記 ◆ 村田 篠


マスクをしている人が大半とはいえ、世の中は、人の集まるところに出かけ、ふつうに句会をしたり、コンサートやお芝居に行ったり、会食をしたりする生活に戻りつつあります。「三密」という言葉もほぼ耳にすることがなくなりました。

でも、元通りかと言われると、明らかにそうではない。コロナ以前のテレビ映像を見ると、人と人の距離がものすごく近いことにびっくりしますし、たとえ、明日からノーマスクであれくらいの近さで他人と接してもいいですよ、と言われたとしても、実感がすぐには戻らないというか、まあゆっくりでいいよね、という感じがします。慣れというのはほんとうに怖ろしいものです。

とはいえ、距離はともかく、常時マスクをする生活とは、できればもうそろそろお別れしたい。これは私個人の気持ちですが、相手の表情が見えることは、やっぱりいいものです。でも、全員がノーマスクで会うって、どういう感覚だっけ? そんなことを考えている限り、その日はまだまだ遠いかもしれません。


それではまた、次の日曜日にお会いしましょう。


no.822/2023-1-22 profile

■三島ゆかり みしま・ゆかり
俳人。1994年より作句。http://misimisi2.blogspot.com/ 

■対中いずみ たいなか・いずみ
1956年生まれ。田中裕明に師事。第20回俳句研究賞受賞。著書に句集『冬菫』『巣箱』『水瓶』(第68回滋賀文学祭文芸出版賞、第7回星野立子賞)、『シリーズ自句自解Ⅱベスト100対中いずみ』。「静かな場所」代表、「秋草」会員。

■夜來風雨   やらい・ふうう
1981年埼玉県生まれ。俳人協会会員。

■中嶋憲武 なかじま・のりたけ
1960年生まれ。「炎環」「豆の木」2013年週俳eブックス「日曜のサンデー」2018年 第四回攝津幸彦記念賞・優秀賞受賞。2019年 第0句集「祝日たちのために(港の人)」山岸由佳とのコラボレーションによるwebサイト「とれもろ」

■西原天気 さいばら・てんき
1955年生まれ。句集に『人名句集チャーリーさん』(2005年・私家版)、『けむり』(2011年10月・西田書店)。笠井亞子と『はがきハイク』を不定期刊行。ブログ「俳句的日常」 twitter

■村田 篠 むらた・しの
1958年、兵庫県生まれ。2002年、俳句を始める。現在「月天」「塵風」同人、「百句会」会員。共著『子規に学ぶ俳句365日』(2011)。「Belle Epoque」

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