後記 ◆ 村田 篠
マスクをしている人が大半とはいえ、世の中は、人の集まるところに出かけ、ふつうに句会をしたり、コンサートやお芝居に行ったり、会食をしたりする生活に戻りつつあります。「三密」という言葉もほぼ耳にすることがなくなりました。
でも、元通りかと言われると、明らかにそうではない。コロナ以前のテレビ映像を見ると、人と人の距離がものすごく近いことにびっくりしますし、たとえ、明日からノーマスクであれくらいの近さで他人と接してもいいですよ、と言われたとしても、実感がすぐには戻らないというか、まあゆっくりでいいよね、という感じがします。慣れというのはほんとうに怖ろしいものです。
とはいえ、距離はともかく、常時マスクをする生活とは、できればもうそろそろお別れしたい。これは私個人の気持ちですが、相手の表情が見えることは、やっぱりいいものです。でも、全員がノーマスクで会うって、どういう感覚だっけ? そんなことを考えている限り、その日はまだまだ遠いかもしれません。
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それではまた、次の日曜日にお会いしましょう。
no.822/2023-1-22 profile
■三島ゆかり みしま・ゆかり
俳人。1994年より作句。http://misimisi2.blogspot.com/
■対中いずみ たいなか・いずみ
1956年生まれ。田中裕明に師事。第20回俳句研究賞受賞。著書に句集『冬菫』『巣箱』『水瓶』(第68回滋賀文学祭文芸出版賞、第7回星野立子賞)、『シリーズ自句自解Ⅱベスト100対中いずみ』。「静かな場所」代表、「秋草」会員。
1956年生まれ。田中裕明に師事。第20回俳句研究賞受賞。著書に句集『冬菫』『巣箱』『水瓶』(第68回滋賀文学祭文芸出版賞、第7回星野立子賞)、『シリーズ自句自解Ⅱベスト100対中いずみ』。「静かな場所」代表、「秋草」会員。
■夜來風雨 やらい・ふうう
1981年埼玉県生まれ。俳人協会会員。
■中嶋憲武 なかじま・のりたけ
1960年生まれ。「炎環」「豆の木」2013年週俳eブックス「日曜のサンデー」2018年 第四回攝津幸彦記念賞・優秀賞受賞。2019年 第0句集「祝日たちのために(港の人)」山岸由佳とのコラボレーションによるwebサイト「とれもろ」
■西原天気 さいばら・てんき
■村田 篠 むらた・しの
1958年、兵庫県生まれ。2002年、俳句を始める。現在「月天」「塵風」同人、「百句会」会員。共著『子規に学ぶ俳句365日』(2011)。「Belle Epoque」
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