ウサギと、ゾウ、テニス
小笠原鳥類
天沢退二郎『アマタイ句帳』(思潮社、2022)のいくつかの句を【 】に引用、いくつかのことを書きます(天沢さんは1月25日に亡くなったそうです)
【牡蠣食へば枯野を白き霧の這ふ】
モズは、ニワトリではないカエルが宇宙の超能力である、と、スプーンの飴が言っていた金属だろうから、ヒヨドリはオレンジにやってきた喜んでいる楽器。湖が、ウニである
【茄子切れば銀河七粒まっぷたつ】
トカゲ、それから(イモリとシーラカンス)サメとキノコ・タオル。ウミウシを見ていたら、ケーキがテーブルであると思っていた回っているヴァイオリン。みみずく
【薔薇園を烏の大なる影走る】
窓から見ていた牛や、スピードがあるフジツボなどが、飛んでいるワニ(ヘビ)。虹がそこに羽毛なんですよ、と図鑑が言っているラジオで、塩が、喜んでいる乾燥
【タンポポの根の切り口に蟻が住み】
アメーバを、魚だと思って食べているのが、クッキーであるだろうチョコレートのようなワサビだ。いつでも塗られた屋根の隣にいるのが、スポーツである人形とタラ
【秋市場ゆかにうごめく魚の霊】
写真が、映画である。そこに塗られた動物も、サカサナマズがヨツメウオの演技かもしれない雑誌の金魚。美術館で(水族館で)表紙を撮影しているだろうカメラのメダカ
【醤油皿ゆるくすべりて落ち銀河】
ホヤを、エビが食べながら、ヒトデのように食べているバケツであっただろうツツドリ。クラリネットを持っているビスケットが、それから、フルートは北極を走る犬
【おどかして御免な会議中のオナガたち】
カササギなのだと言われて、ハトも変わってしまう箱の中。テレビを見るたくさんのギンザメは、動物の影を見て、クジャクであると思ったし、まるいホタテが思った
【うどんに眼鏡かけたれば蛇らあざわらふ】
クジラだと思っていたセミが、大きな大きな怪獣だと思うイモリと、アシカである、そのように思うのが恐竜とサイ。版画は、たくさんあったなあ、建物もなまなましい
【トマトなんぞ何の意味ある星なりや?】
上を飛んでいるヒラメのようなものが、新鮮なサンドイッチの夢であるだろう缶詰の中。イワシを油に入れたり、すべてがスパゲッティであったりするサンショウウオ
【ゴミ置場の珍客ムクドリの群飛び立てり】
電気を出す、ウナギが、カナヘビと、それから、たくさんの種類のナマズである(それらはコケを食べる)。いつも体操をしているピアノだが、お菓子を食べる塩味・室内楽
【冬銀河を猫と鴉が渡り行く!】
カラスが、いつでも同じ単語を繰り返す踊りを、ケース(何かを入れるもの)が、見ている木とか、金属とか、コンパクト・ディスク。となりにいるのがウサギと、ゾウ、テニス
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