2023-04-16

小笠原鳥類 シュニトケ

シュニトケ

小笠原鳥類


『富岡多恵子詩集』(思潮社、1973)は、富岡さんの全詩集のような本。そこから【 】に引用
【二匹の犬をつれて
原色に身をかため
鄙びた村へと旅立つ】
シーラカンスと、水槽のキラキラが、砂糖のかたまりのような、人形ではないお菓子(ケーキ)
【二匹の犬は飄々と走り出し
みどりの灌木をくぐり
たよりない植樹の苗をふみつける】
チェス、という、ゲームを、ゴムであると思っているイルカが、逆さになって泳ぐ一瞬のアザラシの気分だ
【あの鳥打帽を
二匹の犬にかぶせてやる】
版画をウニが見ているザラザラだから、いいものだ
【樹木の葉がしんなりとネコをかぶるのも
ここ数日ぐらいなのだろう】
ウナギが、ニワトリであると、うどんが思っているのが醤油のプールの中、ドジョウのようなものだ
【ウズラの卵ならひとつある】
ウズラとシダやソテツのことを思っていた雪。ヒトデ
【ひるさがりに
ロバのような動物が
窓のしたを通るのを見た
それをカーテンのすきまから見た】
スキーのような漫画を、板(キングコングと緑色のコケと、魚でもない恐竜)であると思って金属と楽器が見ているのが、動物と、たぬきである。その鳥が、エビ
【あたしはときどき
あたしの肩にとまっている
たくさんの鳥をはらいのけた】
イグアナに粘土のヒレを作って付けたら、それから、犬だ「ディメトロドンだ」エダフォサウルス
【老人とあたしは
ニワトリと春菊を煮てたべた】
豆腐ようこそ。
【きみは動物のコトバで
なんていったのだ】
チョウザメが、窓の近くに来た大きなトンボではないぞと、トカゲが言っているだろう石の形が、虫が入っている静かなコーヒーではないだろう粉
【きみの犬は草の先を食べ
きみの犬は景色を口にいれる】
絵の具を食べながら、油を食べたい砂糖だと言っているガラスが、棚である。そこに西脇順三郎という人がいるように思えた
【秋の家の
くらやみの
椅子に
昆虫のごとくすわって】
肺魚のようなラーメン(それから、うぐいす、という動物)
【黄緑の
ガラス玉みたいな昆虫が
伸ばした腕に這うなんて】
テレビでボールと、ミミズを食べるハゼのようなものが、芸能人を見ていたらパンダである。ウミウシというものが、ラッコだ
【水の上で
トリがとんでいた】
サカサナマズが言っている。それはヨツメウオを探しているヨットである紙でできた、犬
【イヌはほえなかった
金魚はだまって泳いだ】
窓からカラスは、ツグミのように入ってきてビートルズが歌っていた。まるいテレビに、ピンクフロイドが次々に出てくる
【わたしはそのヒトに
鳥の声で啼くのだ】
カルガモを馬が見ているのでもないと思う。ミミズクとカメはシュニトケの音楽が好きだったのか

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