〔今週号の表紙〕第843号 釣堀
西原天気
齢を重ね、残された時間が減ってくると、「したことにないことをしてみたい」という、軽い欲求、というか、小さな望みが、ふと沸き起こることがあります。
釣堀に行く。
というのも、そのひとつ。
行ったことがないんですよね、なぜか。
それよりもまず釣り自体、子どもの頃に少しだけしか、経験がない。
釣堀初体験という望みは、比較的かんたんに実現可能だろうと思います。けれども、どうも、ひっかかるのは、行ってみて、思っていたような時間を過ごせるのかどうか。その自信がない。
暇そうに釣り糸を垂れる。大自然の中ではなく、街場で。
その時間を快適に過ごすには、ある種の方法、心持ちを調整する技術が必要なのではないか。
と、こんなことを考えてしまうのは、なんか違うんじゃないか。つまり、「ほんとに、釣堀に行きたいのか? 自分」
そのへんからしてよくわからなくなってきました。
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