【中嶋憲武✕西原天気の音楽千夜一夜】
カルメン・ミランダ「ティコ・ティコ・ノ・フバ」
天気●このあいだ、ライブで「ティコ・ティコ・ノ・フバ(Tico-Tico no Fubá)」って曲を演ったんです。ピアノとベースと、私はパーカッションで。ここでは、この曲をボーカル入りで聞いてみたいと思います。
天気●書かれたのは1917年のブラジル。以来、ラテン音楽だけではなく、いろんな人が演奏してる。スタンダードです。
憲武●この曲、よく聞くんですけど、あ、私が聞くってことじゃなくて、どこかから流れてくる率が高いということです。曲名は知りませんでした。歌詞があったんですね。インストでよく聞きます。
天気●今回観たのは映画「コパカバーナ」(1947年)の一シーン。グルーチョ・マルクスとカルメン・ミランダが主演の映画です。グルーチョ・マルクスは、マルクス兄弟の古い喜劇映画の断片的動画以外で動いてるのを観るのは初めてかもです。
憲武●なるほど。初めてかもしれません。この映画未見です。
天気●歌っているカルメン・ミランダは、1940年代から50年代に活躍した大スターで、フルーツの盛り合わせみたいな帽子がトレードマークだったようです。僕らの世代だと、細野晴臣のアルバム「トロピカル・ダンディ」(1975年)に入っている「チャタヌガ・チューチュー」。これもカルメン・ミランダの歌唱で知られています。さて、「ティコティコ」は、えらい早口の歌唱です。パーカッシヴ。
憲武●呪文のようでもあります。マハリクマハラタみたいな。
天気●暑くなってきましたし、果物が食べたくなってきました。
(最終回まで、あと702夜)
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