【中嶋憲武✕西原天気の音楽千夜一夜】
増尾好秋「Sailing Wonder」
天気●そろそろ梅雨明けでしょうか。夏! って感じの曲を。増尾好秋「Sailing Wonder」です。
天気●冒頭、波音から入るというベタな演出。 アルバム「Sailing Wonder」(1978年)も表題曲のこの曲も、当時大好きでね。
憲武●初めて聴きました。当時、音楽雑誌、FM雑誌などで増尾好秋の名前は、よく目にしてたんですが、惹かれなかったんですね。
天気●ギター中心のインスト曲で、テーマはいたってシンプル。なんか、懐が広くておおらかなテーマなんですよね。
憲武●そうですね。いま聴くとなかなかいいですね。安心できる感じ。
天気●ソロに展開する箇所も、テクニック偏重じゃなくて、いわゆる「よく唄ってる」フレージングです。昨今流行りのフェンダー系シングルコイルの音じゃなくて、レスポール系のふくよかな音色も良いです。
憲武●声高な感じのしないところもいいです。
天気●海原を風に吹かれて帆が進んでいく感じの曲。ああ、夏だなあ、となるんですよね。
憲武●ビーチで聴いたりすると、いいかもしれませんね。
天気●それはそうと、この頃(80年前後)のフュージョンって、海と親和性が高くて、、楽園的に快楽な曲調が多かった。曲そのものにラテンやブラジルの要素が希薄な場合も、なぜか、海、なぜか、夏だった気がします。
憲武●細野晴臣ですら「pacific」ってオムニバスアルバムに参加してますからね。
天気●まあ、ともかく、暑い夏に向かって、元気で暮らしましょう。お互いに。
(最終回まで、あと700夜)
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