【中嶋憲武×西原天気の音楽千夜一夜】
マルコシアス・バンプ「シセリアのまつげの下で」
天気●以前、ベーシスト特集をしばらくやっていて、立ち消えになってたんですが、おもしろいベースがあったので。マルコシアス・バンプ「シセリアのまつげの下で」(1992年)。
天気●むかしのテレビ番組「イカ天」に登場してデビューしたバンドと覚えています。
憲武●「いかすバンド天国」略して「イカ天」はバンドのオーディション番組で、いろいろなバンドが出てきました。有名なところではビギン、たま、人間椅子、Flying Kids、Little Creaturesなどなど。もちろんマルコシアス・バンプもそうですね。好きなバンドでしたよ。亡くなった従姉は大好きでした。
天気●ジャンルとしてはロックという以外、あまりよくわからんのですが、ルックス的にグラマラス。でも、ひところのヴィジュアル系と呼ばれるバンドとは、ちょっと音の感じがちがう。
天気●問題は、というか、注目は、ベースです。当時も「おっ、かっこいい音」と思った記憶がありますが、いま聴いても、おっ、おっ、と思います。
憲武●目立ってましたね。かっこよかったです。あまりロックぽくないといいますか。黒い感じもある。
天気●まず音が重くてうねってる。ファンカデリックっぽくもあるので、あくまでロックと言いながら、ファンク寄りのベースに聴こえます。
憲武●そうですね。ファンキー・ベースですね。
天気●ルックス/衣裳も愉しいのですが(イカ天では「こまわりくん」と呼ばれてました。本人は心外そうでしたが)。あとは、やはり手袋ですね。おお、これ、アリなんだ、と。
憲武●ベーシストの手袋って、あまり見たことないと思います。
天気●いろんな名手がいて愉しいです、楽器演奏という分野は。
(最終回まで、あと668夜)
0 comments:
コメントを投稿