後記 ◆ 村田 篠
先日、気象エキスパートたちの活躍を描いた『ツイスターズ』という竜巻映画を観たのですが、一番に思ったのは、こんなに竜巻が頻発する地域に住んでいる人たちは、どんなことを思いながら生きているのだろう、ということでした。毎日命がけじゃないか、と。
日本でも、暑さ、台風、地震と自然に振り回される日が続いていますが、生活というのは本来そういうものであり、それを前提にして暮らしがあることを、映画を観ながら思い出していました。俳句でも、農業関係の季語にはその片鱗が少し感じられますが、そうした季語が実感を伴って使われることは、ほぼありません。
『ツイスターズ』で描かれている主立ったエキスパートたちは、自分たちの知識や能力が、人々の暮らしのためにあることを自覚していて、そこが気持ちの良い映画でした。
自然と共存するというのはどういうことなのかを、緑がどんどん少なくなる東京のど真ん中にいて考えています。
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それはまた、次の日曜日にお会いしましょう。
no.904/2024-8-18 profile
■若杉朋哉 わかすぎともや
1975年生まれ。埼玉県さいたま市在住。無所属。
第二回星野立子新人賞、第七回俳人協会新鋭俳句賞。
句集に『朋哉句集』『朋哉句集二』『朋哉句集三』『朋哉句抄2012-2021』。
■中嶋憲武 なかじま・のりたけ
https://toremoro.sakura.ne.jp
■西原天気 さいばら・てんき
■村田 篠 むらた・しの
1958年、兵庫県生まれ。2002年、俳句を始める。現在「月天」「塵風」同人、「百句会」会員。共著『子規に学ぶ俳句365日』(2011)。「Belle Epoque」
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