【中嶋憲武×西原天気の音楽千夜一夜】
ママス&パパス「Straight Shooter」
憲武●春とはいえ名のみで、まだまだ寒いです。こんな実際には冬の毎日を送る日々に、暖かいカリフォルニアを夢想した歌がありました。その歌を歌ったグループの曲で、The Mamas & The Papas「Straight Shooter」。
憲武●この曲はママス&パパスのファーストアルバム「If You Can Believe Your Eyes and Ears」(1966)に収録されてます。冒頭のギターがなかなか印象的です。
天気●西海岸のスタジオ・ミュージシャン(レッキング・クルー)の手堅いバッキングです。
憲武●この曲はいわゆるフォークロックですね。60年代半ばに、フォークロックという名称が出てきたと思います。ボブ・ディランの「ライク・ア・ローリング・ストーン」、バーズの「ターン・ターン・ターン」などですね。フォークのようなロック、ロックのようなフォークということだと思います。
天気●カタカナ語かと思っていたんですが、英語でも「Folk Rock」なんですね。
憲武●そうなんですか。和製英語と思ってましたっけが。メンバーのジョン・フィリップスとミシェル・フィリップスの曲です。
天気●4人のメンバーのうち、ふたりが夫婦なんですね。。
憲武●なんかグループ内浮気とかあったようです。ジョン・フィリップスは「花のサンフランシスコ」(1967)も書いてます。
天気●スコット・マッケンジーの「San Francisco (Be Sure to Wear Flowers In Your Hair)」。これ、流行りましたね。中学生の頃、ラジオからさかんに流れてた。
憲武●普通にいい曲ですよね。このファーストアルバムは楽曲が粒揃いで、ママス&パパスの入門編ならこのアルバムです。一曲めの「Monday, Monday」から萌えます。
天気●この曲もヒットしましたね。
憲武●はい。ラジオでよく流れてました。僕は「夢のカリフォルニア」で、このグループを知ったんですが、コーラスがいいんですね。時に優しく時に力強い。
天気●フォークロックのなかでもフォーク寄りのバンド。コーラス・グループという感じですよね。
憲武●そうですね。音程がしっかりしていると、心地いいです。ずっと長い間、シングル「夢のカリフォルニア」「マンデー・マンデー」しか知らなかったんですが、ふとアルバム聴いてみたらよかった。そんなグループです。
(最終回まで、あと623夜)
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