【ビール俳句】
オーストラリアの海
★Mountain Culture/Scenic Route/Session Hazy IPA/アルコール度数4%
岸田祐子
冷蔵庫横列したるビール見よ 阿波野青畝
酒屋で、ずらっと並んだクラフトビールを前に、どれを買おうかあれこれ迷う時間は、とても楽しい。酒屋で選ぶ楽しさは、種類が沢山あるところ。ブルワリーに併設されたショップでは、そこのブルワリーで作られたビールだけが売られていることが多いけれど、酒屋には、色々な国の色々なブルワリーのビールが並ぶ。また、クラフトビールは、個性的なデザインの缶が多く、大きい冷蔵庫いっぱいに並ぶ様はとても華やかで、「横列したるビール見よ」と言うのも頷ける。私なら「ビール見よ!!!」と感嘆符を多めにつける。
ビアパブで、オーストラリアで働いていた方と話す機会があった。私は、オーストラリアについて、ほとんど何も知らない。知っていることといえば、南半球にあること、自然が豊かでコアラやカンガルーが生息しているということくらいなのだけれど、オーストラリアはビールがとても美味しい国なのだそう。彼女の話によると、オーストラリアのビールは、アルコール度数が5%くらいのものが主流で、ペールエールや IPA が人気とのこと。また、オーストラリアで、ビールを販売できるのはボトルショップと呼ばれる酒屋だけで、スーパーなどでは取り扱えない。「オーストラリアのボトルショップってすごいんですよ」と言いながら、彼女が見せてくれた動画は、圧巻、圧巻、圧巻の品揃え。とにかく広い空間に、大きな冷蔵庫がいくつもあって、上から下まで全部がビール。
数日後、何気なく入った酒屋で、オーストラリアのビール、Scenic Route を見つけた。スタイルは Session Hazy IPA で、アルコール度数が低く、フルーティーな味わいに濁った外観が特徴のスタイルだ。青畝は、オーストラリアに行ったことがあるのだろうか。明るく軽いその味は、オーストラリアの海に通じる。
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