【中嶋憲武×西原天気の音楽千夜一夜】
エリス・レジーナとトム・ジョビン「Águas de Março」
憲武●立夏ですので夏っぽい曲を。Elis Regina & Tom Jobinで「Águas de Março」。
憲武●この曲は、いろいろな人にカヴァーもされ、本人たちのヴァージョンを含め、さまざまなヴァージョンの存在する曲です。
天気●大名盤の1曲めですね。ほんと軽やかで親密さがいい感じ。
憲武●作詞作曲はアントニオ・カルロス・ジョビンで、トム・ジョビンは別名ですね。本名はとても長いので愛称のようなものなんでしょうか。タイトルは「三月の水」という意味で、夏の終わりの情景が描かれています。南半球のブラジルでは三月が夏の終わりなんですね。
天気●晩夏の水ってわけですね。
憲武●水が複数形になってますので、「三月の雨」と訳されているタイトルもあります。歌詞はほとんど名詞が並んでます。五木ひろしの「よこはま・たそがれ」の「よこはま たそがれ ホテルの小部屋 くちづけ 残り香 煙草のけむり」みたいな感じなんですね。
天気●ネット上で「棒 石 道の終わり 切り株の残り ちょっとひとりぼっち ガラスのひとかけら♪」と歌詞の部分が見つかりました。なるほど。これを掛け合いで唄う。
憲武●エリス・レジーナは「エリス&トム」というアルバムでしか知らないんですが、今年三月に「エリス&トム--ボサノヴァ名盤誕生秘話--」という映画が公開されてまして、チェックしてましたが見逃してます。現在は阿佐ヶ谷のmorc阿佐ヶ谷で15時の回一回だけ上映されてるようですので、ここチェックですね。
天気●エリス・レジーナは当時のブラジルで国民的大歌手だったみたいですよ。ラジオで聴いた気がするのですが、和やかな出来栄えとは逆に、レコーディングはかなりピリピリしていたとか。たしか臼井ミトンのラジオ番組で言ってました。大御所と新進気鋭の新人の共演ということで。
憲武●そのピリピリ感、映画の解説で読んだような気がします。夏を感じる季節になってくると、不思議とサンバとかボサノヴァとか聴きたくなりますね。 ほんと不思議です。
(最終回まで、あと565夜)
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