〔今週号の表紙〕
第504号 山下公園
矢野玲奈
空を見上げ、海を眺めることが出来た。
ほんの数分のこと。
ムスコの手を掴みながら、写真が撮れた。
ほんの数秒のこと。
そんな休日。
毎週日曜日更新のウェブマガジン。
俳句にまつわる諸々の事柄。
photo by Tenki SAIBARA
〔今週号の表紙〕
第504号 山下公園
矢野玲奈
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【句集を読む】
スケールが引き起こすもの
矢野玲奈句集『森を離れて』の一句
西原天気
地球儀はつるりと丸し蝸牛 矢野玲奈
地球と比べて地球儀はたしかに「つるり」としているかもしれませんが、考えてみれば、地球の凹凸も地球の大きさからすれば、あってないようなものかもしれない。誰かが巨大な掌で地球をつかめば「つるり」としているかもしれません。
といったことは脇に置いておいて、「蝸牛」です。
上中までは、なんということもないことが述べられているのですが、下五で、がぜん興趣が増す。これは、どういうことかというと、つまり、こういうこと(↓↓↓)だと思いました。
Posted by wh at 0:04 0 comments
矢野玲奈 マカロニも
ぽつかりと待合室に金魚玉
空蟬をのこし空へと蟬の往く
頭痛薬一錠二錠秋となる
秋桜に触れたる雨と触れぬ雨
しわしわと空のめくれて秋の雲
保育園には鈴虫に会ひに行く
秋蝶は鰐の泪を吸ふといふ
南瓜煮る猫のかたちのマカロニも
秋の暮空に鋏を入れしごと
まろやかに連なつてゐる秋灯
Posted by wh at 0:07 0 comments