後記 ● 福田若之
追悼ということには、いろいろな仕方があるのであって、追悼のためにいま何かを書くということも、追悼のためにいまは何も書かないということも、あるいは、いまは何も書けないということも、それぞれに正しい態度としてありうることだと思うのです。
今回の追悼号に関しても、原稿をいただいたり、いただかなかったりしました。でも、それをいただいたり、いただかなかったりしたのは、本当のところは『週刊俳句』編集部ではない、と少なくとも僕は思っています(どんな記事でも本当はそうかもしれませんが)。僕らがそれをいただくというのは、言葉として、やはり本当は違う気がします。僕らではなく、きっと誰か、しかるべき誰かが、原稿ではなく、それらの追悼を受け取ってくれるのだと思います。書かれた追悼も、書かれなかった追悼もすべて。
だから、書いたとか、書かなかったとか、そういうことではそもそもないのだと思います。それぞれの追悼がある。
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それではまた次の日曜日にお会いしましょう。
no.423/2015-5-31 profile
■澤田和弥 さわだ・かずや
昭和55年浜松市生。早稲田大学俳句研究会などを経て「天為」同人。同人誌「のいず」などで活動。平成25年、天為新人賞。第一句集『革命前夜』(邑書林)。合同詩歌句柳集『君住む街角』(花森こま編・文學の森)。
■佐藤文香 さとう・あやか
1985年生まれ。句集『海藻標本』『君に目があり見開かれ』。blog「さとうあやかとボク」
■堀田季何 ほった・きか
東京生。「澤」「中部短歌」「吟遊」所属。
■村上鞆彦 むらかみ・ともひこ
1979年、大分県生まれ。現在「南風」同人。俳人協会会員。
■下坂速穂 しもさか・すみほ
1963年静岡県生れ。「クンツァイト」「屋根」所属。第18回俳壇賞、第36回俳人協会新人賞受賞。
句集「眼光」。
1983年生まれ。自由律俳句(随句)結社「草原」同人。
■西原天気 さいばら・てんき
1955年生まれ。「月天」同人。句集に『人名句集チャーリーさん』(2005年・私家版)、『けむり』(2011年10月・西田書店)。ブログ「俳句的日常」 twitter
■福田若之 ふくだ・わかゆき;
1991年東京生まれ。「群青」、「ku+」に参加。共著『俳コレ』。マイナビブックス「ことばのかたち」 にて、「塔は崩れ去った」掲載中(更新終了)。
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