〔今週号の表紙〕
第631号 夕日の参道
市川綿帽子
休みを利用して、沖縄県の八重山諸島を訪れました。この夕日は小浜島に位置する、細崎(くばざき)海岸。
島の最西端の細長く突き出た岬にあります。対岸には西表島があり、その島の向こうへ夕日が降りていきます。当日は残念ながら少し雲がかっていましたが、光は満潮の水面にまっすぐな道を作ってくれました。
わたしはこの道がすき。「夕日の参道」と勝手に名付けています。
ひとが夕日を眺めにいくのはどんなときでしょう。この参道をしずかに眺めていると、自分の求めていたものが手に渡ってくる気がします。
水平線は一見、果てしなく思えますが、眼前に西表島という別の島が浮かぶように、ひとは歩きつづければ、必ずどこかへ辿りつくのだと信じています。
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