〔今週号の表紙〕
第656号 港町バスティア
第656号 港町バスティア
野木まりお
コルシカは四国の半分くらいの大きさだが、その位置する所から様々な国に占領された歴史を持ち、文化もフランスの中ではかなり異質。「コルシカ語」が義務教育の中に組み込まれている。
私が4日間滞在したバスティアは中世ジェノバが統治していたから、見晴らしの良い丘の上に旧ジェノバ総督邸が残っていた。当時、ここは要塞でもあった。時代が下って、第二次大戦中は、まずムッソリーニ・イタリア、次いでナチス・ドイツに占領され、建物には未だその傷跡が至る所に残っている。雨続きだったせいもあり、バスティアの表情はどこか悲し気だった。
港にフェリーが泊まっていた。コルシカ島のすぐ下のサルディーニア島はイタリアだが、パリから直行便が出ていないのでローマ経由でないと行けないと聞いた。でも、そうか!フェリーと言う手もあった。
雨に濡れながら夜の港を眺める。地中海の中でも重要な位置にあるから、港の規模はかなり大きい。
とは言え、点滅する灯台。港の表情はやはり世界共通だと思う。海はかなり荒れていた。
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