中嶋憲武✕西原天気の音楽千夜一夜
ビートルズ「サムシング」
天気●「サムシング」です。アルバム『アビーロード』(1969年)のA面2曲目。
憲武●この曲、シングル盤では「カム・トゥゲザー」の片面なんですが、両A面扱いになってるんですね。ジョージの名曲中の名曲ですから、ジョンとポールも認めざるを得なかった、ということでしょうか。
天気●ジョージ・ハリソンの声、好きなんですね。甘くて。
憲武●はい。私も好きですね。実はビートルズの中で一番好きなのはジョージなんじゃないかなあと最近考えているんです。
天気●この曲、なんで大好きなのか、説明は難しいんですが、Aメロは、ジョージの声が生きる甘いメロディー。ちょっととろけるようなメロディー。で、サビは、ジョージなりに精一杯声を張った感じで、キュート。
憲武●サビはなんか泣けてくる感じですね。最近のポールのライブで、ウクレレを弾きながらポールが、ジョージを偲んで歌うんですけど、泣けますね。毎回。
天気●ほかに好きなとこ、あるかなあと、かなり考えたのですが、いい文言を思いつかない。曲名のとおり「何か」が私を惹きつけてやまない。歌詞も彼女の「何か」しかわからない。そんなものですね、音楽も恋も。説明できない何かに魅惑される。
憲武●説明できない何かって、重要ですね。
天気●ところで、1曲ずつ挙げた結果、ポールが出なかったですね。80歳近くになって、まだがんばってるのに。ここはひとつ気を使って、次回とその次、ポール・マッカートニーの1曲をやりましょうか。対象曲はビートルズ時代に限定して。
憲武●こりゃ大変だ。大変難しい選曲です。
(最終回まで、あと876夜)
(次回は中嶋憲武が推すポール・マッカートニーの1曲)
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