後記 ◆ 岡田由季
植物の種類を特定せずに「球根植う」「花種を蒔く」と言うと、共に春の季語ですね。けれど、園芸を楽しんでいる個人の感覚としては、花の種を蒔いたり球根を植えたりするのは秋に行うことの方がずっと多く、いつも混乱してしまいます。
特に球根は、チューリップ、水仙、ヒヤシンス等、代表的な球根の花が秋植えなので、秋の印象が強いです。手持ちの歳時記では「百合植う」は春の季語なのですが、百合も秋植えするように思います。ただ、これは私の住んでいる地域(関西)でのことで、地域性があるのかもしれません。
秋植えの球根草花の多くは、冬の寒さを経ないと開花にいたりません。春の開花をイメージし、充実した球根を秋を植え、寒い冬の日々の楽しみとするのが自分にとっての「球根植う」ですので、春に植えて夏咲くのではその気分は出ないと思ってしまいます。
球根は、開花のエネルギーを既に貯めているので、栽培に失敗しにくいです。普段あまり花を育てない方にもおすすめです。外出の機会の減っている今ですので、秋球根、植えてみてはいかがでしょうか。
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それではまた、次の日曜日にお会いしましょう。
no.703/2020-10-11 profile
■桂凜火 かつら・りんか
2008年「海程」入会。2015年 第50回「海程」新人賞受賞。2018年「海程」終刊。
現在「海程」後続誌「海原」同人。現代俳句協会会員。2020年9月 句集「瑠璃蜥蜴」 ふらんす堂より出版。
現在「海程」後続誌「海原」同人。現代俳句協会会員。2020年9月 句集「瑠璃蜥蜴」 ふらんす堂より出版。
■小林苑を こばやし・そのを
1949年東京生まれ。「月天」「百句会」「塵風」所属。句集「点る」(2010年)。
■谷口慎也 たにぐち・しんや
1946年、福岡県大牟田市生まれ。20~30歳ころまで、俳句・川柳・短歌・詩の雑誌に同時参加し実作を重ねる。それ以降俳句に焦点を絞り、幾つかの句誌を経て、平成元年に『連衆』誌創刊、現在に到る。句集に『谷口慎也句集』『残像忌』『俳諧ぶるーす』。評論集に『虚構の現実―西川徹郎論』『俳句の魅力―阿部青鞋選集』(共著)。師事する俳人は特になし。賞罰ともに多少。
■瀬戸正洋 せと・せいよう
1954年生まれ。れもん二十歳代俳句研究会に途中参加。春燈「第三次桃青会」結成に参加。月刊俳句同人誌「里」創刊に参加。2014年『俳句と雑文 B』、2016年に『へらへらと生まれ胃薬風邪薬』を上梓。
1954年生まれ。れもん二十歳代俳句研究会に途中参加。春燈「第三次桃青会」結成に参加。月刊俳句同人誌「里」創刊に参加。2014年『俳句と雑文 B』、2016年に『へらへらと生まれ胃薬風邪薬』を上梓。
■小野裕三 おの・ゆうぞう
1968年、大分県生まれ。「海原」「豆の木」所属。現代俳句協会評論賞、現代俳句協会新人賞佳作。2018年から2020年までロンドンに滞在し、英国王立芸術大学(Royal College of Art)修士課程修了。句集に『メキシコ料理店』(角川書店)、『超新撰21』(共著・邑書林)。YuzoOno.blog
1968年、大分県生まれ。「海原」「豆の木」所属。現代俳句協会評論賞、現代俳句協会新人賞佳作。2018年から2020年までロンドンに滞在し、英国王立芸術大学(Royal College of Art)修士課程修了。句集に『メキシコ料理店』(角川書店)、『超新撰21』(共著・邑書林)。YuzoOno.blog
■中嶋憲武 なかじま・のりたけ
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