6. メキメキポッ 松尾和希
スイセンが一つぽつんとゆれている
スイセンのにおいをかぐとくさいのか
立春やもち米買いに行くさん歩
白れんをさん歩と中に見つけたよ
ムスカリのそばに花にらパンジーも
サクサクと草がゆれるよホトケノザ
ホトケノザよこにはライターすててあり
春さむしからすの声でまどあける
妹がねている間にひなかざる
少しずつぽたりぽたりと春の水
杉花粉山から下りて目に入る
自どう車がむこうに行って花粉がパッ
木のそばにたんぽぽさいてちゅう車場
あざみの葉はりみたいで見たくない
よもぎの葉さらさらしてていいにおい
カタバミのちかくにカタバミ黄色いの
さん歩して歩くたびまた汗をかき
夏雲や帰り道には肉まんを
木曜日オクラのなえをうえました
しゃくやくを下から見たら柿みたい
友だちもサッカーボール夕やけだ
買いわすれバナナもどって買いました
メキメキポッさーバナナはぼくの朝ごはん
朝がおの空きばこの中黒いたね
公園のぼくより大きいすすきだよ
夕方にかれえだひろう帰り道
キャベツの絵のダンボールには大こんが
すきやきのお肉を食べて野さい食べ
すきやきを食べてる夜はいい夜だ
はつもうで手をあらうだけでしなかった
一月七日けん玉でしょうぶする
大かんにとなり町まで歩いたよ
タイマーのスイッチおしてかんの雨
かんの雨学問ノススメ二回読む
かんがらすおいかけっこでけがをする
日あしのぶサッカー帰りに見るけ色
豆まきやおにがおにになげる豆
立春やきょう方見つけに行く道は
春さむしべっぷおんせん行きたいな
春の空子どもの声が聞こえるよ
春の日に一句かんしょうする母は
春さむし目ぐすりのキャップであそぶ
公園のそばに花にら木のそばの
春さむしてんけんの人いつ来るか
春さむしおそうじをしてついに来た
春さむし赤ちゃんまくらであそんでる
春さむし団子やさんにゼラニウム
一年生入学しきの花かざり
石のよこ小さなお花スミレさん
春さむし明日はどんな天気かな
松尾和希(まつお・かずき)2013年生まれ。神奈川県出身。無所属。句歴4年。小学二年生。
0 comments:
コメントを投稿