〔今週号の表紙〕第809号
奥付
西原天気
むかしの本の奥付には著者による検印がありました。発行部数と印税を管理するためのものです。古書に残る朱色を眺めつつ、文豪がひとつひとつハンコを押していたのを光景として想像するのはなかなか愉しいものです(本人が押していてほしいものです。現実にはどうだったかわかりませんが)。
部数が増えると労力がたいへんで、さすがにいつしか「省略」「廃止」という道をたどります。奥付が生まれた(義務化)のは明治期なので、著者検印の時代は100年も続かなかったようです。
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