【中嶋憲武✕西原天気の音楽千夜一夜】
ペギー・リー「ブラック・コーヒー」
憲武●温かいコーヒーが美味しい季節になってきました。ま、季節を問わずコーヒーは美味しいですが。ペギー・リー「ブラック・コーヒー」です。
憲武●個人的には、「コーヒー・ルンバ」は初夏から夏にかけてのコーヒーのよろしさ、この「ブラック・コーヒー」は秋から冬へかけてのコーヒーのよろしさを感じます。ハスキーな声が、曲の雰囲気とマッチしてますね。
天気●気怠い曲調にマッチした声質ですよね。
憲武●この曲、当初はサラ・ヴォーンのために書かれた曲と記憶してます。でも、後発のペギー・リーの方が有名です。
天気●書かれたのは1948年で、ペギー・リー版は1953年ですね。
憲武●ああ、書かれたのは戦後なんですね。内容は自分の元へ帰ってこない恋人を想って、深夜、ブラックコーヒーを飲んでるといった歌詞です。不倫関係なんでしょうかね。トランペットが印象的です。
天気●コーヒー飲むと、目が冴えちゃいそうですが。
憲武●「ひどい孤独を感じて、一睡も出来ず」と冒頭、歌ってますからね。更に眠ろうとしないんでしょうね。孤独で。ペギー・リーといえば、ベニー・グッドマン楽団の歌姫、「ジャニー・ギター」の名唱などで知られています。生まれて初めて観た映画はディズニーの「わんわん物語」なんですが、この映画の中でも「ラ・ラ・ルー」「シャム猫の歌」など歌っています。後年、長じてから観た時にペギー・リーだったのかと気づきました。
天気●ああ、「ラ・ラ・ルー」はディスニー映画の数々の名曲のなかでもとくに好きな曲。調べてみると、「ブラック・コーヒー」を作曲したソニー・バークとペギー・リーの共作なんですね。
憲武●コーヒーは毎日一日二杯飲んでます。この曲聴きながら飲むと、美味しさ二割増しです。
(最終回まで、あと741夜)
(最終回まで、あと741夜)
0 comments:
コメントを投稿