【中嶋憲武×西原天気の音楽千夜一夜】
アヌーシュカ・シャンカール & ノラ・ジョーンズ「Traces Of You」
憲武●国立駅は北口を出て5分くらい歩いたところのダバ⭐︎クニタチへ時々行くんです。南インド料理って、なんかこう好きなんですよね。いくらでも食べられちゃうって感じで。実際はそんなに食べられないわけですけど。というわけで Anoushka Shankar & Norah Jones「Traces Of You」です。
天気●ダバ・クニタチ、私もたまに行きますよ。キーマとかネイコリとか、美味しいし、インド米があって嬉しい。
憲武●キーマがね、美味しいんです。インド米がいいんです。
天気●ですよね。って、カレーじゃなくて、ノラ・ジョーンズでした。
憲武●「Traces Of You」はアヌーシュカ・シャンカルの2枚目の同名タイトルのアルバム「Traces Of You」(2013年)に収録されています。アヌーシュカ・シャンカルとノラ・ジョーンズはラヴィ・シャンカルの娘で、異母姉妹ですね。
天気●あの、ビートルズ関連でよく観たラヴィ・シャンカルの娘さんがこんなになって、感無量です。
憲武●なるほど。知り合いの娘さんが、こんなに大きくなっちゃって、みたいな心境ですね。
天気●それに近い。
憲武●タイトルの「You」って、二人称の「あなた」ではなく、「宇宙のすべてのもの」という意味だそうです。偶然に出くわしたものすべてに印がある、というようなことを歌ってるみたいです。
天気●コズミック。
憲武●サーフィン。
天気●そう続けると、意味不明(≫これ)。
憲武●いやっ、どーも。(植木等ふうに)
天気●いいけどね。
憲武●シタールの音色って好きなんです。柔らかくて、時に強く響いたり、印象に残ります。シタールを初めて聴いたのは、The Beatlesの「Norwegian Wood」だったと思います。それから「Love You To」「The Inner Light」「Within You Without You」へと繋がり、The Rolling Stonesの「Painted It Black」でも聴くことが出来ます。
天気●ジョージ・ハリソン絡みですかね。「Within You Without You」はアルバム「サージェント・ペパーズ~」(1967年)のB面1曲目。とくに印象に残ってます。
憲武●ストーンズ、あ、本物の方のストーンズですけど、「黒く塗れ」のシタールはブライアン・ジョーンズが弾いてるんです。たしか。ジョージが教えてあげたらしいです。「Within You Without you」のラストの粘りつくような笑い声がいいですね。そんな訳でシタールを聴きたくて、ラヴィ・シャンカルのアルバムを買ったり、YouTubeでラヴィ・シャンカルを検索したりしてるうちに、娘のアヌーシュカ・シャンカルへたどり着いたんですが、ラヴィ・シャンカルの歳を考えると娘の若さにびっくりしました。そこかよ! って感じですけど。
天気●遺伝と環境。だいじです。
憲武●中一の頃、Rubber Soulを買ったのが秋だったんで、シタールの響きは僕的には秋なんです。ノラ・ジョーンズの声も秋に似つかわしく、これからいい一週間を過ごせそうです。
(最終回まで、あと691夜)
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