2024-04-14

対中いずみ【解題】「後記」第295号

【解題】「後記」第295号

対中いずみ


前号の後記では、法隆寺近辺で菜の花を見、「菜の花の葉がとても明るい色だった」と書き、今号では吉川で「しみじみと牛の顔を見ました」と書いている。どこかおかしくて呑気である。青蛙さんの「私の読んだ本」は、前登志夫さんの『存在の秋』について書かれている。

295号では雑詠欄に6句が掲載されている。

寺の雨けふ手焙りのやや重た

春ショール三井寺へ道うねりをり

雨ながら田打に池の明りかな

茎立ちの雨隠れなる山ありぬ

春の泥乾きて藁の上にあり

弟は病院へ行き桃咲けり

(太字は第一句集『山信』に収められている。「寺の雨けふ手焙りのやや重た」は「やゝ重た」の表記。『山信』は墨の手書きであったのでその気息がにじんでいるかもしれない)

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