2025-12-14

【中嶋憲武×西原天気の音楽千夜一夜】MonoNeon「Invisible」

【中嶋憲武×西原天気の音楽千夜一夜】
MonoNeon「Invisible」


天気●偶然、ヘンテコリンな人を見つけたので、それ、聴きますね。

 

天気●モノネオンとカタカタふうに読むのか、モノニオンと英語ふうに読むのか、わかりませんが、MonoNeonというベーシスト兼シンガー。1990年生まれというのをどこかで見たので、きっと30代です。動画をいくつか見ると、ニットを頭からすっぽり被るのが好きみたいでどれもそんな感じに派手です。

憲武●ずいぶん派手です。蛍光色のベーシスト。しかしヘンテコリンは久しぶりに聞きました。高校の時の数学の先生が口癖でよく言ってました。谷啓の歌で「ヘンテコリンなヘンテコリンな娘」というのもありましたね。

天気●ヘンテコとヘンチクリンが合わさったのかな?

憲武●うーん、どおでしょおー。ヘンチキリンとかヘンチョコリンというバージョンもありました。このモノネオンという人、今年の6月にブルーノート東京のステージに立ってますね。

天気●おお、ブルーノート東京。ステージでやってる音楽にぜんぜん興味なさそうなオッサンが職場の若いOL何人か連れて飲み食いしているのもちらほらという、あのブルーノート東京で?

憲武●(苦笑) そういう殿方も各所に配置していますところの矢野顕子トリオもステージに立った、あのブルーノート東京なんですねぇ。

天気●このスタジオライヴは、nordというキーボードの会社が設えたみたいで、いろんなライヴでよく見る赤いnord社製のキーボードがいっぱい並んでいる。ベース以外は、カジュアルな衣装なので(ギタリストの半パンツと靴下が異様ですが)、MonoNeonさんの派手さが際立つ。何が鳴っていても、この格好に目が行ってしまいます。

憲武●なんかこう、センターでマイクがあるのに、最初ずっと歌わないので奇妙に目立ってました。

天気●持っているベースは、この人のシグニチャモデルらしくて、このツートンも目がびっくりするような色合いで、ヴィジュアルに統制がとれています。

憲武●はい、確かに署名入りです。こういう色合いのベースは見たことないです。楽器店でショーケースにディスプレイされていたら、チープな感じするんじゃないでしょうか。それがこの人の場合、チープには見えない。

天気●左利きなんですが、弦をそれ用に張り替えずに、通常をそのままひっくり返して弾くパターン。低音弦が下にある。

憲武●そこまではわからなかったですね。

天気●肝心の音なんですが、これはもう、ゆったりとファンキーで、もちろんのことベースがいい感じです。気持ちのいいタイミング/リズムにトンッと入るし、動きのあるフレーズでは、よくうねる。

憲武●長い曲なんですが、飽きません。むしろもっと聴いていたいような、そんなリズムです。

天気●ヘンテコリンがとにかく好きなので、こういう人を見つけるとうれしい。見た目だけヘンテコリンで、出てくる音が「ふーん、ふつー」ではがっかりですが、この人は、ばしっと良い音を出しているので、とても良いヘンテコリンさんです。

(最終回まで、あと582夜)

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