〔今週号の表紙〕
第455号 渡良瀬遊水地・谷中湖上、中の島へ向かう道
トオイダイスケ
昨年故郷の生家を引き払ってから、自分が普段の日々を暮らし過ごす場所について考えるというか、日々暮らす場所の地形や気候や歴史を体で感じようとすることが増えた気がします。東京都心のやや外側、北豊島郡と呼ばれていた地域に引越してからそう思うようになるまで、15年近くも経っていました。
生まれてから18年間過ごした街や風土やその周辺の地域の光景は、やはり自分の体や感覚にとって懐かしく自然で、自分というものの延長のように (もしくは、佐野や両毛地域やその周辺の様々なものが寄り集まって自分というものになっているように)感じました。
句を作るときや曲を作るまたは弾くときにも、その感覚を通じて故郷の景や匂いを思い出すことももちろんあるのですが、ひさしぶりに訪れたこの場所は正月三日の穏やかな陽射しを受けて、想像していたよりも遥かに青く柔らかく輝いていました。
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