2022-06-05
西原天気【句集を読む】液体の肌理 木田智美『パーティは明日にして』の一句
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2021-01-17
10句作品 木田智美 ひろく凍つ
木田智美 ひろく凍つ
ふゆかもめ出航式はオンライン
お歳暮の煎餅つつむ青海波
あかぎれに悲鳴ちいさく手を洗う
鳥かごにパーカーかぶせたらおやすみ
去年今年いちどやりたき天の声
雪いろの冬毛のじかんみじかいね
赤いひと赤いマスクを選びけり
操演の人形の距離ひろく凍つ
スリッパもこもこ踵の透けて黒タイツ
冬の星フルフェイス脱ぐ精米所
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2018-07-15
2017-03-26
10句作品 ウォーターゲーム 木田智美
駄菓子屋の前のとまれに春の雪
錠剤のメッキの甘し雛納
北窓をひらきアイロン立てておく
ゆるやかにウォーターゲームの水温む
シーソーは錆びた水色ぎいばたん
風船のいくつかアトリエの天井
チューリップにやにや笑う星野源
ふとん屋の看板猫の名はさくら
千円の時計は確か遍路道
たんぽぽの綿のよくつく子ども服
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2014-12-07
2014石田波郷賞落選展 4 木田智美 ひかりと水の感覚 テキスト
ひかりと水の感覚 木田智美
夏始め道着脱ぎ捨てれば少女
鯉のぼりゆれる痛々しい夜は
薔薇園にサスペンダーの見つかれり
虹を撮る人の写っている写真
ひかり吸い込むため浮かぶ海月かな
自転車に引っかけ錆びてゆく日傘
雷に沿わせて指先のきれい
三角に折るバスの券夏つばめ
大阪の赤しアイスの溶けてゆく
水星に憧れている金魚かな
甘夏や膝に車椅子のタイヤ
河馬の背に乗りし河馬の子アマリリス
昼寝して父は達磨のようになる
飛魚や生えそろいたる親不知
夏芝に入り演奏の止みしジャズ
夕焼けにぐらついている足元
盲導犬の目やに凝り固まる炎暑
先輩の靴のエナメル月涼し
夢に水の感覚のあり夏休み
樹に星の実って夏の終わりかな
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2014-04-27
10句作品テキスト 木田智美 さくら、散策
木田智美 さくら、散策
神戸ゆくため真っ白のスニーカー
写真撮るときはのけぞる春の風
待ち合わせのマクドが如何せん多い
さくらさくら散りゆきサックスの中へ
カラオケの向かいにあたたかい水車
猫の子の夢ににおいのあるだろう
電球のかたちを濡らす春の雨
風車たばこ屋だった駄菓子屋だった
カナリアに横文字の名とアスパラガス
桜蕊降る風見鶏専門店
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楽しいムーミン一家で楽しい俳句 木田智美
楽しいムーミン一家で楽しい俳句
木田智美
俳句は楽しいものだと思う。音楽を聴くこと、映画を観ること、買い物をすることと同じように私は俳句と遊んでいる。他に楽しいものといえば、楽しいムーミン一家である。私が生まれる少し前に放送されていたアニメだが、一昨年地方局で毎朝再放送があり、毎晩腹筋をしながら見ていた。絵本のような映像、突っ込みどころ満載の展開、夢のあるストーリー、可愛らしいキャラクターたちにすぐに魅了された。
ムーミンに嵌った一昨年、アニメ吟行をし、いくつか俳句を作った。その一部を紹介する。
梅雨明けて魔女になりたき少女かな
ハーモニカ吹く船上や青葡萄
パンプキンスープいつの間にか家族
ラディッシュが布団に潜り込んできた
白樺は住民を皆知っている
そして、今回このエッセイを書くにあたり、もう一度アニメの特にすきな話3つを見て俳句を作ってみることにした。お時間のある方はお付き合いください。
●13話 地球最後の龍
大雨が降った翌日、水たまりでムーミンは龍の子を捕まえる。ムーミンは龍の子と友だちになろうとするが、スナフキンにしか懐かない。そこでスナフキンが取った行動とは?
コーヒーのホット秘密は瓶の龍
●41話 ムーミン谷の怪事件
ムーミン谷では、毎日のように署長とミイの姉がデートをしている。あまりにも平和でクビになりそうな署長を救うため、ムーミンたちは犯罪を犯す!?
クロッカス仕事なくなるほど平和
犯罪がないなら犯せ春の谷
●56話 旅に出たママ
毎日同じご飯で飽きてしまった家族たち。ムーミンママは食材を探す旅に出る、スナフキンと一緒に。
エプロンをしたまま初夏の星の下
冒険のあとのさくらんぼをパイに
こんな具合でいかがでしょうか。最後に春の季語「スナフキン来る」で一句。
スナフキン来る甘き香引き連れて
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