2018-10-21

多摩川 西村麒麟✕福田若之 平井照敏編『現代の俳句』を語る 4/8 『現代の俳句』が漏らした作家・その1 上野泰~杉本零

多摩川 西村麒麟✕福田若之 平井照敏編『現代の俳句』を語る
4/8 『現代の俳句』が漏らした作家・その1 上野泰~杉本零



【言及作家・言及句】
洗ひ髪夜空の如く美しや      上野泰
打水の流るる先の生きてをり
寒月や表にものを取りに出て
用のある時立ち上り冬籠
夏蜜柑月のごとくにぶらさがり
  ●
大きな日大きな月や春の旅     池内友次郎
水澄んで鯉の行列見事派手
咳に咳つづきて言葉なきままに
絵双六子供の世界色と音
船の波月のせてゆくいつまでも
東京駅大時計に似た月が出た
  ●
よく笑ふ停学の友ソーダ水     杉本零
シグナルが青くて青い春の雪
夕立の叩き居るもの見て愉し
ごみごみとしてなつかしき梅雨の町
夏痩の肩突上げて笑ひけり
なつかしき徹底的な西日かな
機首ガクとガクと落して夕蜻蛉
熱燗や我に大事な友ばかり

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