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2014-04-27

週刊俳句 第366号 2014年4月27日

第366号
2014年4月27日


ふらここ 
まるごとプロデュース号


山本たくや 少年 10句 ≫読む

仮屋賢一 手紙 10句 ≫読む

木田智美 さくら、散策 10句 ≫読む

山下舞子 桜 10句 ≫読む
…………………………………………………………
ふらここ春の蟲祭り ≫読む

FAQ:ふらこことは?と思ったら……仮屋賢一 ≫読む

トマトを詠んだ男……寺田人 ≫読む

Stand by Me - B. E. King……中山奈々 ≫読む

楽しいムーミン一家で楽しい俳句……木田智美 ≫読む

ハイジャンパー俳句始めました。……川嶋健佑 ≫読む

音楽を詠む Galileo Galilei で見る四季……小鳥遊栄樹 ≫読む

ふらここ新2回生紹介……栢原悠樹 ≫読む

第10回鬼貫青春俳句大賞受賞記念
今井心「眼鏡をはずす時わらう」を読む……黒岩徳将 ≫読む

後記+執筆者プロフィール……仮屋賢一 ≫読む


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山下舞子 桜 10句

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山下舞子 桜
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山本たくや 少年 10句

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山本たくや 少年
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木田智美 さくら、散策 10句

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木田智美 さくら、散策
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仮屋賢一 手紙 10句

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仮屋賢一 手紙
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10句作品テキスト 山下舞子 桜

山下舞子 桜

気がつけば野を焼く人も知らぬ人

蒲公英の絮飛び終へて茎の赤

山笑ふせーのであける恋みくじ

春休休む暇などありません

滑走路譲る機体や春の海

その部屋の匂ひとなりて春の宵

「まあ」と言ふ彼は困つてゐてうらら

長閑さや水面にふれる鯉のえさ

石段へたどりつくまで春日傘

さみしさは桜明るい窓の中

10句作品テキスト 木田智美 さくら、散策

木田智美 さくら、散策

神戸ゆくため真っ白のスニーカー

写真撮るときはのけぞる春の風

待ち合わせのマクドが如何せん多い

さくらさくら散りゆきサックスの中へ

カラオケの向かいにあたたかい水車

猫の子の夢ににおいのあるだろう

電球のかたちを濡らす春の雨

風車たばこ屋だった駄菓子屋だった

カナリアに横文字の名とアスパラガス

桜蕊降る風見鶏専門店



10句作品テキスト 仮屋賢一 手紙

仮屋賢一 手紙

花守の住所に花の名前あり

背ばかり撮りをる父や知恵詣

レガッタの真白き艇を応援す

桜蘂未踏の青に降りにけり

霧島や都に火事も洪水も

受けらるるもの全部受け花水木

占ひの良きを忘れて苜蓿

黄にあれば花菜なるらむ土手眩し

音響に設計図あり八重桜

春夕焼郵便受で手紙読む

10句作品テキスト 山本たくや 少年 

山本たくや 少年  

さるぼぼを抱いて少年太郎冠者

水温むピエロはいつも泣いている

少年を腰まで沈め海開き

蛾の如く誘導せらるローソンの青へ

夏の夜の鏡に少年二人おり

月仰いで唾ペッてもっとペッてペッてする

「金」のつく名前が多き卒業式

雪渓へゆっくり帰れお前たち

初蝶や空の青さにいざ濡れん

丸めれば少年ジャンプ春うらら

ふらここ春の蟲祭り

ふらここ春の蟲祭り


挨拶代わりに、ふらここのメンバーに一人一句ずつ、兼題「蜚蠊(ごきぶり)」で募りました。

ちなみに、ゴキブリは、夏の季語です。

ソチオリンピックイヤーということで、作者名をキリル文字で表記したときのアルファベット順に並べました。

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ふらここ春の蟲祭り テキスト版

ふらここ春の蟲祭り


御器齧り富士の噴火の記憶かな  浅津大雅

蜚蠊やけふこそおまへぶつ潰す  脇田躍志朗

人の夢食ひにきておる油虫  塩分

御器被り飛べばダイヤモンドかな  吉村俊洋

蜚蠊を包む紙日付は昨日  いけ

蜚蠊の跡詠み人知らずの和歌  川嶋ぱんだ

靴紐の解けてをりし油虫  甲斐千晶

なにもみえませんごきぶりもいません  寒天

風通し良し蜚蠊に逃げ道を  仮屋賢一

ビビッドな世界を連れし油虫  栢原悠樹

蜚蠊が地球を去る日そして朝  喜川

馬鹿であれ天才であれ御器かぶり  木田智美

俳句会からの使者は ごきぶり  光

ごきぶりは行くごきぶりへ行く前に  黒岩徳将

蜚蠊や小声でするやうな話  丸山美早

ゴキブリの速しアトムになりそこね  抹茶フラペチーノ

蜚蠊を潰して軽くなる地球  中田岳俊

着ぐるみの中はごきぶりかもしれぬ  中山奈々

プリントの山は過去の香蜚蠊  野住朋可

蜚蠊とオイタナジー在り現の世  大林桂

投げかけた憐れみごきぶり押し潰す  岡田朋之

黒髪を持て余したる油虫  鯖江

小野さんのオシャレメガネは蜚蠊  沙汰柳蛮辞郎

ワイドショー蜚蠊と見る代休日  さしはら

御器齧り這うやトンカツ切る包丁  小鳥遊栄樹

御器噛進化の果てに向けて飛ぶ  寺田人

ごきぶりの隠れてをりぬしじまかな  辻本鷹之

ごきぶりの静止それから人動く  福家

ごきぶりを殺さずにをり詰らるる  羽田大佑

蕎麦屋より出で酒屋へ行く御器齧  東里こずえ

天変地異からの戦闘ごきかぶり  品川由衣

初恋に似てるゴキブリ、ひさしぶり  山本たくや

物語一冊抜いて油虫  山下舞子

蜚蠊や母性に縛られてをりぬ  やそーか

FAQ ふらこことは?と思ったら 仮屋賢一

FAQ ふらこことは?と思ったら

仮屋賢一



このページは、ふらここに関する FAQ《(in)frequently asked question》集です。

ふらここに関する疑問が生じた際は、とりあえずこちらの(I)FAQ集をお読みの上、それでも解決しない場合は窓口 furakoko.819〈at〉gmail.com (〈at〉をアットマーク@にご変更ください)までお問い合わせください。


Q1. 「ふらここ」って何?

A1. 関西俳句会「ふらここ」のことです。関西の大学生を中心に、社会人までをも含む若手の俳句集団です。


Q2. だから「ふらここ」って何?

A2. あ、そっちですか。「ぶらんこ」の別名です。人口に膾炙している言葉でないので、電話などでは大抵訊き返されます。


Q3. 関西ってどの範囲?

A3. あなたが「ここは関西だ」と思えば、そこは関西です。


Q4. 関西在住じゃないと入れないの?

A4. あなたの気持ちの一部だけでも関西にあれば、たとえ世界中のどこにいようと入れます。現に、東日本にもメンバーはいます。興味がある方はお気軽にご連絡ください。


Q5. 何をしているの?

A5. 月に2回ほどのペースで、句会や吟行を執り行っております。場所は、京都や大阪が主ですが、他の場所へ赴くこともあります。


Q6. 個性的な活動をしているって聞いたけど……

A6. はい。2011年の創立以来、徹夜で活動をしてみたり、裁判所や映画館に吟行に行ったりなど、様々な活動をしてまいりました。最近では、調理室を借りてチョコフォンデュ句会を行ったり、ある人物を対象にサプライズ卒業式を執り行ったりなど、他にないバラエティに富んだ活動も行っております。


Q7. 真面目な活動はしているの?

A7. ふざけてなどおりません。いつでも本気です。


Q8. いや、そうじゃなくて……

A8. 勉強会の開催経験もありますし、一般的な句会や吟行、また、連作俳句の検討会などの活動も行っております。


Q9. 代表って誰?

A9. 仮屋賢一が務めております(2014年4月現在)。何かご用命があればお気軽にどうぞ。


Q10. ふらここの会員と非会員との見分け方は?

A10. 人が集まった際、眼鏡を掛けている人数の割合を気にしだしたら、高確率でその人は会員です。


Q11. 年会費、値切って

A11. そもそも徴収しておりません。


Q12. ふらここって句会だけ?

A12. 俳句又は会員に関する様々な情報共有の場でもあります。


Q13. 会員ってどれくらいいるの?

A13. 現在で50人は超えております。今回の「ふらここ春の蟲祭り」に俳句を寄せた人以外にも会員はいます。


Q14. ゴキブリ好きなんですか?

A14. 彼だって生きているんです。


Q15. 皆さん俳句はご自身で?

A15. 句会では席題も用意しているので、ゴーストライターの介入する余地はありません。Yahoo!知恵袋に頼んだってろくな俳句が集まりません。


Q16. SNSは利用しているの?

A16. Facebookページ(https://www.facebook.com/furakoko)、Twitterアカウント(https://twitter.com/furak0k0)があります。


Q17. 恋愛禁止なんですか?

A17. もしも、ふらここのメンバーで最近博多へ行った人がいるならば、それは旅行です。


Q18. 関西で若い俳句の人たちと連絡を取りたい!

A18. とりあえず、ふらここまたは代表・仮屋へご連絡ください。もっと若い高校生の方がいいなんて言わないで。


Q19. っていうか、まともな人いないの?

A19. 俳句の集団にそういうこと求めます?


Q20. どうせみんな俳句甲子園経験者なんでしょ

A20. そんなことねーし、大学以降で始めた人だっていっぱいいるし。


Q21. みなさん俳句以外にはどんな活動を?

A21. 様々です。奏でている方、踊っている方、働いている方、跳んでいる方、学んでいる方などなど、バリエーションも豊富です。


Q22. 算数が苦手でも入れますか?

A22. 当団体では、毎回の句会で「一人あたり決まった句数を提出した際の俳句の総数」、時に「眼鏡の着用率」の計算を行っております。これらの計算ができない場合は補習授業が開講される場合があります。


Q23. 俳句モードのスイッチが入らない
A23. 起動するには俳句歳時記(別売)が必要となります。句帖(別売)も併せて入手いただくことをお勧めいたします。


Q100. いきなり質問番号が飛んだのですが

A100. キリが無いので途中を割愛しました。そもそも、何か質問があれば連絡先は挙げていますし、今更ながらこのページの存在意義に疑問を感じた結果でございます。


Q101. では、最後に一言

A101. まだまだ序の口です。



ぶらんこのことを危険だと思って撤去したとしても、ふらここのことはいつまでもご愛顧ください!


トマトを詠んだ男 寺田人

トマトを詠んだ男

寺田人



向き合い受け入れることこそが人を成長させる。その男の生き様は、私の恩師の言葉を正しく体現して居た。

黒岩徳将が自身の築いたふらここという句座を飛び出す決意を表明したのはいつのことだったであろうか。それは、彼の就職に伴う転居を以って現実となる。親鳥を失することとなった雛鳥たちは狼狽えただろうか。否、雛鳥たちは彼を自分たちの出来る限りの力で送り出すことを誓った。

三月某日。その男はある会議室に呼び出される。そこには句座の面々が。そう、サプライズ卒業式であった。「どうかふらここを潰さないでくれ。」そう告げて彼はふらここを後にしたかった。したかったはずである。ここから始まるのは卒業式に続く企画「お別れ会」である。

彼にも、葬り去りたい過去はあった。それは万人に等しくある、初学の頃。彼の人生で初めて詠まれた句が、お別れ会の会場に掲句された。

  向かい合いトマトな君に赤っ恥  黒岩徳将

立つ鳥跡を濁さず。礼には礼を、句には句を。彼の人生最初の句に対してふらここの面々は敬意を評し、それに対して挨拶句を添えることで、彼の卒業を祝うことを目指した。

彼の句に対し掲句されたうち、黒岩本人の選を得たのは以下の句であった。

  痴話喧嘩黙しトマトの熟れてゆく  寺田人

  刃の通りサラダとなれるトマトかな  小鳥遊栄樹

  晴れの国行け葱坊主晒し首  川嶋パンダ

  向かい合え!!恥と呼ばれたトマトかな  吉村

  新卒の部屋にかざるるトマトかな  鯖江

  全席の皿を統べたるプチトマト  川崎

  青の濃い国でトマトにしずくかな  野住

  赤恥は昔話にトマト喰ふ  福家

どの句もそれぞれの切り口で、掲句に対しての応答となる句となっている。向かい合うだけで赤っ恥だった頃から時を経て、痴話喧嘩となるもの。トマトがサラダとなるもの。その時の彼がまさしく晒し首のようであるというもの。その句に向かい合えと訴えるもの。新卒の彼を捉え直すもの。そんな彼が皆を総べていると捉えるもの。自身の色を対比させるもの。昔話にしてしまうもの。

彼は掲句を 「葬り去りたい」と口にして居たようだ。それに対してのふらここの返事は「否、その句から黒岩は始まった。」

  花びらは私を向きて落ちにけり  黒岩徳将

掲句より八年を経て、彼自身が彼の句に宛てたふらここ最後の句が、上述した花びらの句である。初学にしてトマトと向き合った彼は、俳句と向き合い、ふらここと向き合い、自身と向き合い、そして花びらと向き合った。

向き合い受け入れることこそが人を成長させる。その男の生き様は、私の恩師の言葉を正しく体現して居た。

彼はこれからも俳句とそして自身と向き合っていく。

初心忘るべからず。初学忘るべからず。自身の初学の頃の句に宛てた句を詠んだとき、違った世界が見えていることを再認識できるかもしれない。そう、ふらここを卒業した彼のように。

ここで、筆者も自身の最初に詠んだ句とそれに宛てた句を置き、締めくくりたいと思う。黒岩君、卒業おめでとう。

  月なくし光なけれど心悪  寺田人

  灯火を失くした人の春の月


Stand by Me - B. E. King 中山奈々

Stand by Me - B. E. King

中山奈々



When the night has come
ぎりぎりと締めつけて夜を球にせん(佐々木貴子)

And the land is dark
イ(にんべん)とはぐれバーコードの森に入る(豊里友行)

And the moon is
the only light we see
月光や森は地球の耳となる(吉田拓馬)

No, I won't be afraid,
関揺れる揺れてない場所さがしつつ(御中虫)

Oh, I won't be afraid
両手に星をつかみたい子のバンザイ(住宅顕信)

Just as long as you stand,
山笑ふみづうみ笑ひ返しけり(大串章)

Stand by me
プラハまで行った靴なら親友だ(小池正博)

So  darling, darling,
立夏から立夏へわたしから君へ(大角真代)

Stand by me, oh stand by me
人が人を愛したりして青葉に虫(池田澄子)

Oh stand now, stand by me,
夜泣子を抱きしめてをる河鹿かな(島田刀根夫)

Stand by me
短夜のラーメン屋にも行ける仲(島津雅子)


If the sky that we look upon
should tumble and fall
青年期過ぎつつありぬソーダ水(西村麒麟)

Or the mountain should
crumble to the sea
風鈴のいつぱい鳴つても誰も来ず(山口優夢)

I won't cry, I won't cry,
いつになく酔ひたる喪主のはだか踊り(山田露結)

No, I won't shed a tear
忘るるにつかふ一日蔦茂る(佐藤文香)

Just as long as you stand,
寂しいと言い私を蔦にせよ(神野紗希)

stand by me
裸木の側にしばらく居てやりぬ(村越化石)

And darling, darling,
麦藁帽妙に深くて淋しいぞ(八田木枯)

Stand by me, oh stand by me
木の葉ちる明るさに君あらはれよ(夏井いつき)

Oh  stand now, stand by me,
コスモスなどやさしく吹けば死なないよ(鈴木しづ子)

Stand by me
あれが星であるならこれはタンポポ(青山ゆりえ)

Darling, darling
かすかなる空耳なれどあたたかし(森賀まり)

Stand by me, oh stand by me
さくら満ち一片をだに放下せず(山口誓子)

Oh  stand now, stand by me
同胞たちに噴水のまぶしい夜(福田若之)

Stand by me
指先で静脈探られて涼し(池原早衣子)


Whenever you're in trouble
海流のぶつかる匂ひ帰り花(櫂未知子)

Won't you stand by me, oh stand by me
いつしかに蟻の味方となりて居し(波多野爽波)

Oh won't you stand now, oh stand
マスクしてそれでも笑顔だとわかる(江渡華子)

Stand by me
さよならライオンきみのまつげに雪がふる(宮崎玲奈)



楽しいムーミン一家で楽しい俳句 木田智美

楽しいムーミン一家で楽しい俳句

木田智美


俳句は楽しいものだと思う。音楽を聴くこと、映画を観ること、買い物をすることと同じように私は俳句と遊んでいる。他に楽しいものといえば、楽しいムーミン一家である。私が生まれる少し前に放送されていたアニメだが、一昨年地方局で毎朝再放送があり、毎晩腹筋をしながら見ていた。絵本のような映像、突っ込みどころ満載の展開、夢のあるストーリー、可愛らしいキャラクターたちにすぐに魅了された。

ムーミンに嵌った一昨年、アニメ吟行をし、いくつか俳句を作った。その一部を紹介する。

  梅雨明けて魔女になりたき少女かな

  ハーモニカ吹く船上や青葡萄

  パンプキンスープいつの間にか家族

  ラディッシュが布団に潜り込んできた

  白樺は住民を皆知っている

そして、今回このエッセイを書くにあたり、もう一度アニメの特にすきな話3つを見て俳句を作ってみることにした。お時間のある方はお付き合いください。


13話 地球最後の龍

大雨が降った翌日、水たまりでムーミンは龍の子を捕まえる。ムーミンは龍の子と友だちになろうとするが、スナフキンにしか懐かない。そこでスナフキンが取った行動とは?

  コーヒーのホット秘密は瓶の龍

41話 ムーミン谷の怪事件

ムーミン谷では、毎日のように署長とミイの姉がデートをしている。あまりにも平和でクビになりそうな署長を救うため、ムーミンたちは犯罪を犯す!?

  クロッカス仕事なくなるほど平和

  犯罪がないなら犯せ春の谷

56話 旅に出たママ

毎日同じご飯で飽きてしまった家族たち。ムーミンママは食材を探す旅に出る、スナフキンと一緒に。

  エプロンをしたまま初夏の星の下

  冒険のあとのさくらんぼをパイに

こんな具合でいかがでしょうか。最後に春の季語「スナフキン来る」で一句。

  スナフキン来る甘き香引き連れて

ハイジャンパー俳句始めました。 川嶋健佑

ハイジャンパー俳句始めました。

川嶋健佑



自己紹介を兼ねて

私は2006年、中学1年生の時から陸上競技の走高跳を始め、はやいもので、今年で9年目になります。記録としては2m05cmの高さが今のところの自己ベストです。どれぐらいすごいか? 調べてみると元横綱の曙の身長が2m03cmらしいので曙は跳びこせるということですね。と言っても走高跳の世界記録は2m45cm。サッカーゴールの高さが2m44cmなのでサッカー日本代表川島永嗣選手のセーブでは阻止できないということになります。

もしかしたらあまり実感は湧かなかったかもしれませんが、この文章を読んでいる読者の頭の上なら私は、たぶん3歩助走をつければ跳び越せると思います。私は3歩あれば最大1m95cmの高さのものを跳び越えられます。どれぐらい跳ぶか想像できたでしょうか?

そんなアホは高いところ好きという言葉を9年間実践してきたのが私、川嶋健佑という人間でございます。


なぜピョンピョン野郎が俳句を?

一応、出身校は大阪府立吹田東高校という俳句甲子園の常連校で俳句に触れる環境が近くにはありました。しかし! 高校3年間は俳句には目もくれず陸上競技一色という3年間を送ってきました。だからよく俳句をやっている方に「すいひ」(吹田東の略称)卒です。というと俳句甲子園のことや俳句部のことを聞かれるのですが答えに窮してしまいます。

だって陸上漬けの3年間でしたから(笑)

私はスポーツ推薦で大学に入りました。当初は心理学を勉強したかったのですがスポーツ推薦は希望した学部にいけるとは限らず、案の定第三3希望の日本語日本文学科に入学が内定しました。ガチガチの国語系の学科です。

そんな私が俳句を始めたのは大学1年生の終わり頃です。授業の一つに俳人のわたなべじゅんこさんが講師をしてくださっているものがありました。その縁で句会に2度ほど呼んでいただき、それが私の俳句を始めたきっかけです。初めていった句会では7人中5人が素人、席題は「靴」「春の雲」の2つで2句出しでした。わけも分からずワイワイと俳句を作って

  ズリズリと灼熱の上靴の底

  春の雲気の向くままに我がままに

この2句を投句しました。

その結果は1選ずつ入りました。しかしまったく満足ができませんでした。だって私はどうしても、わたなべ先生に取らしたかったんです!

なにくそ!と思って歳時記を買って「俳句、はじめました」というエッセイを読んで、むかえた2回目に句会。当季雑詠が2句、席題「梅」「鳥」の4句出し。私は、

  春雨が我が身を削る事知らぬ

  梅の下白と黄色のミルクティー

  うぐいすを追う少年の左足

  若草や行方を知らず勇み足

の4句を投句。そのなかで「若草や」の句に1つしか選が入りませんでした。(ダジャレじゃないですよ)

この句会では凝りに凝った句を出したつもりでしたが、わたなべ先生からは「一句の中に言いたい事多すぎてまとまってない。勇み足なのはアンタやん」と言われる始末。あぁ、難しきかな俳句。木端微塵に打ちのめされました。

まぁ、けど俳句とかそのうち飽きるやろ。当時はそんな感じでした。


なぜふらここ?

わたなべじゅんこさんに俳句教えてもらったんやったら船団特集で出るんちゃうの?なんでふらここの特集なん? と思っている方がいるかもしれないですね。私がふらここに入るまでの経緯について話したいと思います。

初句会、2回目の句会が終わってから約1年ツイッターで俳句は垂れ流しせども句会には出ず。そんな日々を送っていました。本業の走高跳もあって句会どころではなかったこともあったんですけどね。それで陸上の2013年シーズンが終わって少し近辺が落ち着いたので昨年12月に行われた俳句ギャザリングを見に行かせてもらったんです。それでまた自分の中で俳句熱が湧き上がってきました。うわーまた俳句したいな。そう思っていた時に俳人でふらここメンバーでもある中山奈々さんにツイッターで見つけてもらい「ふらここ入会希望者おるでー」と奔走していただき今に至るというわけです。ツイッターつながりで入会するってイマドキですね(笑)

恐るべきSNS!


自分にしか詠めない俳句とは

上述していたように私は陸上を9年間やってきて俳句はまだ始めてからほんの短い期間しか経過していません。だからまだ俳句の右と左は分かるような気がするけど土地勘がないなぁといった状態です。だけど今まで9年間も走高跳やってきたので走高跳について見事に俳句で詠んでみたい! そう思いつつ作ったのが

  2メートル跳べば反転してる春

自分では自画自賛! だけど本当は走高跳でジャンプしてから着地までは一瞬で景色なんか見ている暇なんてないんですよ。感覚的にはジャンプしてから、グン、ボワン、グルンという感覚なんですが、、、あんまり伝わりませんね(笑)

理屈で言うと遠心力を使って踏み切りの瞬間に頭の先から足の先まで一直線に保ち地面反力と起こし回転運動を利用して、、、となるんですが、とにかく感じているものと表現に大きな隔たりがあります。

感覚を17音のことばのピースをはめて表現する。至極難しさをひしひしと感じております。でもこの難しさが俳句の心地よさなのかもしれませんね。頭をフル回転させてもなかなかいいことばが出てこない。だけども何にも考えていない時にフッと突然、グッとくる言い回しが降りてくる。本当によくわからないものです。


最後に

ここまで長くお付き合いくださいましたありがとうございました。今回、エッセイということで自分の拙くてお恥ずかしい文章を大々的に書き記してきました。素直に書こうと思ったので「とか弁」や「言文一致体」とかをふんだんに使い大変読みづらかったと思います。特にネットでの配信ということで近畿圏以外の方も見ておられると思います。近畿圏以外の方にまったく配慮をしない文章で申し訳ありませんでした。

俳句に精を出してからこの3月でまだ3か月。まだまだ取り合わせってなんだ? 切れ字の「や」って何? というレベルでございます。またどこかで会う機会がございましたら優しく叱っていただければ幸いです。それでは皆様に直接会えることを楽しみにして私のお話を終わっておきます。

チュース!!

音楽を詠む Galileo Galileiで見る四季 小鳥遊栄樹

音楽を詠む Galileo Galileiで見る四季

小鳥遊栄樹


一般人の季節感と俳人の季節感とでは何処かしら違うものがあるのではないかと時々思うことがあります。一般人の春はもしかしたら俳人の夏かもしれない。一般人の無季だって俳人は季節の色をつけられる。そんな季節感の違いを俳句と並ぶ趣味、音楽を通して見ていけたらいいなと思ってこの記事を書かせていただきました。

今回、僕が詠もうと企画しているアーティストは、敬愛するアーティストのうちのひとつ、Galileo Galileiです。

※Galileo Galileiとは?…2008年、ハローグッバイ(「雨のちガリレオ」収録)にて全国約一万組の応募の中から初代閃光ライオットグランプリに見事輝き、2010年、ハマナスの花(「ハマナスの花」収録)が史上最年少でau LISMO のCMへタイアップされメジャーデビューを果たしたアーティストである。おおきく振りかぶって、機動戦士ガンダムAGE、荒川アンダーザブリッジ、あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない、等数々の有名作品の主題歌を担当する。処女作、管制塔(「雨のちガリレオ」収録)は歌詞のストーリーをもとに三木孝浩映画監督により映画化されている。その際に管制塔のアコースティックver.を1stアルバム「パレード」に収録している。何度かのメンバーチェンジを経て3ピース(+サポートメンバー×2人、合計5人)に落ち着く。


ハマナスの花/Galileo Galilei
http://youtu.be/LwYfT8LijfI

曲のタイトルで使われているハマナス、晩夏の季語です。ですがこの曲のMVを見たときに誰も夏の曲だとは思わないでしょう。僕は晩春から初夏くらいの曲じゃないかなと思います。

  蛇穴を出づ身体より小さきドア

  ハマナスの散る早さで広がる世界

  カーテンふわり花吹雪包まるる


夏空/Galileo Galilei
http://youtu.be/X1Vm1YnDbj4

この曲はまさしく夏の曲ですね。盛夏と見てもいいかもしれませんが、曲調の爽やかさから初夏らしさも感じられるのではないでしょうか。個人的にこんな部屋に住みたいです。

  夏空を創りし神様の脚立

  浮き輪潜つてパラレルワールドに入る

  人居らぬ椅子水平線を向けり(無季)


四ツ葉さがしの旅人/Galileo Galilei
http://youtu.be/wfwpu-CVvXo

この曲もタイトルに使われている四ツ葉(クローバー)、春の季語ですが、僕は曲調やMVの色合いから秋らしさを感じました。緩い暖かみのようなものは春と秋に共通しているのではないかと思ってます。

  秋気澄む目覚まし止める利き手かな

  秋空を統べたる神の杖長し

  夢落ちの果てに金木犀香る


僕から君へ/Galileo Galilei
http://youtu.be/QfKWbAtVnoI

この曲はMVの雰囲気や冷たさを感じる曲調から、冬らしさが見えてくるような気もします。晩秋から初冬にかけての曲でしょうか。歌詞を見ながら曲を聞いてみると季語として冬銀河がぴったりくるのかなとも思いました。

  冬鳥の一斉に飛ぶ水面かな

  犬溶けて凍星となる準備かな

  スケボーの反り北風を貫けり


青い栞/Galileo Galilei
http://youtu.be/mF-Da9NXmb4

この曲の爽やかさと緩い暖かみのようなものは晩春から初夏にかけての曲でしょう。夏空と青い栞は僕が一番好きな曲です。

  春浅しカラーボールに人の熱

  廃線の真つ直ぐに伸ぶ鳥曇

  空瓶を捨て終点に石鹸玉


さよならフロンティア/Galileo Galilei
http://youtu.be/eoe8WikDG1I

この曲の爽やかさを残しつつ落ち着きもある曲調は晩夏から初秋にかけての曲でしょうか。MVに出てくる増減する立方体の色合いからも季節感が感じられるような気がしないでもないです。

  パステルの多き四角や夏始め

  流星や四角イコライザのごとく

  皆髪の長きバンドや夏日射す


明日へ/Galileo Galilei
http://youtu.be/Kmcc8WQvlJg

この曲の落ち着きもありつつ何処かしら冷たさも含んだような曲調は晩秋から初冬にかけての曲でしょうか。曲を重ねるたびにエレクトロニックな感じが増してきているような気がします。

  白鍵に這わせたる指秋深し

  蛇穴に入る黒鍵の深き黒

 

今回以上の7曲をお借りしてGalileo Galileiで四季を詠ませていただきました。今回使用しなかった曲も良い曲が多いので、是非聞いてみてください。

これはあくまで未熟な僕の俳人として見た、聞いたときの勝手な季節感です。至らぬ点もたくさんありますが、暖かい眼で読んでいただけたら嬉しいです。

拙い文章で大変読み辛かったと思いますが、最後まで読んでいただきありがとうございました。

ふらここ新2回生紹介 栢原悠樹

ふらここ新2回生紹介

栢原悠樹



初めまして。関西俳句会「ふらここ」新2回生の栢原悠樹です。今回このような場をいただけるとのことでプライベートでも仲の良い「ふらここ」の新2回生の紹介をさせていただこうと思います。この人物紹介は本人から自己プロフィールと自選句2句および選句理由を用意してもらい、筆者が本人の許可を得たうえで軽く編集する形で書いていきます。
それでは男性陣から。


仲里栄樹(俳号:小鳥遊栄樹)

浦添高校OB。高校2年の夏から俳句を始め、第15回俳句甲子園全国大会に出場。現在「ふらここ」以外に沖縄俳句会「若太陽」、「里」、「群青」に所属しているほか、「-blog俳句空間戦後俳句を読む-」の連載、ネット句会「週活句会」、「象さん句会」参加、メール句会「立体交差」参加、メール句会「青春」元主催運営など幅広く俳句活動に取り組んでいる。

好きな季節は「初夏」、好きな季語は「星月夜」とのこと。趣味は俳句のほか短歌、写真、音楽と広く、特に音楽はギターやベースを弾く、LIVEに行くなど彼の1番の趣味であるらしい。そんな彼の最近のイチオシアーティストはBrian the Sun、Piano Girl、感覚ピエロとのことだが、このほかにもイチオシのアーティストがおり彼のTwitterに聞けば教えてくれるらしいので興味のある方は(Twitter@tibi_takanashi)に聞いてもらいたい。

彼の俳句は「里」、「群青」に掲載していただいているもののほかに「-blog俳句空間戦後俳句を読む-」にて10句連作連載をしているため興味のある方はぜひ読んでいただきたい。ちなみに「ふらここ」新2回生6人の中でおそらく句会参加率が1番高いと思われる。愛称は「えーきくんorえーきさん」である。

(自選句)
サンダルに流星蹴つたやうな傷
飼い猫の鼻ひくひくと夕涼し
(選句理由)
どちらも自分の代表句と言えるお気に入りの俳句であるから。


森本直樹(俳号:森直樹)

高田高校OB。高校2年の春から俳句を始める。第14回、第15回俳句甲子園全国大会に出場。第15回では高田高校Aチームのリーダーとして活躍し、敗者復活を勝ち抜いてチームは第3位となる。現在「ふらここ」以外に「鷹」俳句会に所属しているほか、ネット句会「週活句会」に参加している。

社交性が高く高校時代には俳句部の外交担当としても活躍。最近小さい子供が主人公の小説にはまっており、かつて子供のころ地元にあったいかにも廃屋といった家に「お化けが住んでいるに違いない」などといった空想で友人と盛り上がったこと、そして成長した今となってはそんな空想はもうできないことに少し寂しく思ったらしい。そのことからか子供の発想の豊かさや身体感覚に驚かされたり、子供のような自由な発想が出来たらいいなと思いながら毎日を過ごしているとのこと。

ちなみに見た目は怖いが目がとてもきれいでありそのギャップに驚く人も多数。

(自選句)
ストリートダンサーの臍春めいて
少憩に外す軍手や鳥帰る

(選考理由)
1句目は「鷹」の新人会に初めて出した句の中で一番のお気に入りであるから。
2句目は最近読んだ句の中で一番気に入っている句であるから。


栢原悠樹

高田高校OBでありこの文章の筆者。高校1年の冬に俳句を始め、第14回、第15回俳句甲子園全国大会出場。現在「ふらここ」以外の俳句会には所属していないが、メール句会「青春」に時々参加している。

俳句以外の趣味は料理と囲碁であり、料理では高校時代にカヤハラチャーハンで同級生から高評価を得た。声が高く、話すのが早いため「慣れないと聞き取れない」と言われることがかなり多い。

(自選句)
土色の軍手外して雲の峰
水桶に小さき足や夏の昼
(選考理由)
一句目は第15回俳句甲子園に出した句の一つであり、自分が初めてこれがいいと顧問の反対を押し切って出したことや過去に自分が作った句で浮かんでくる風景が一番お気に入りであり自らの代表句と言えるほど気に入っているから。二句目は夏の暑い昼下がりの風景をしっかりと切り取ることができ、俳句としてうまくできていると思っているから。ちなみにこの二句が高校時代俳句部で「昭和」と評される原因になったと思われる


さて、ここらで裏事情を一つ言わせていただくと、上の紹介のえーきさんと森本の紹介だけ本人からの草稿を一部カットしています。実のところ自分の分と安岡さん以外の女性陣はむしろ加筆しています。

続いて女性陣の紹介をどうぞ。


山下舞子

済美平成中等教育学校OG。中学1年から俳句を始め、第13回、第14回俳句甲子園全国大会に出場。現在「ふらここ」以外にネット句会「週活句会」に参加している。愛称は舞子さん。歌がうまいほか、おっとりした空気から突飛な言動など行動が読めない人物であるが、「これからもいろいろな俳句に出会っていきたい」と言うなど俳句に懸ける熱意は本物である。

(自選句)
目印は麻生さんちの山茶花よ
その中にふらここひとつ揺れている
(選考理由)
選句時点の気分で決めた。週活句会のおかげで作られた最新の俳句であるから。


安岡麻佑

済美平成中等教育学校OG。中学3年の秋から俳句を始め、第13回、第14回俳句甲子園全国大会に出場。現在「ふらここ」以外の俳句会には参加していないがメール句会「青春」にまれに現れることがある。「ふらここ」に入るきっかけは前代表の黒岩さんに「関西にくるならぜひ『ふらここ』へ!」とプレッシャーをかけられたことであるとか。

「ふらここ」に所属したこの1年間で高校俳句と大学俳句の違いをしみじみと感じたり、性格が大雑把になるなど変化があったとのこと。しかしながら、「自分の言葉で伝える」といったポリシーは変わらず強く持ち続けており、「どんなに幼稚な言葉であっても市販の安い言葉を使いたくない」という一心で俳句を作り続けている熱意を持った人物。

今年のテーマは「もっとオリジナリティを出す」とのことらしく、そのために多くの経験を重ねていくとのこと。ちなみにえーきさんよりも背が高くえーきさんをたびたび身長ネタでからかっている。

(自選句)
月光を溜めし蓄音機の音色
恋という仮説どんぐり転がりぬ
(選句理由)
一句目はクラシカルでしっとりとした情景を読みがちな私の私らしさが前面に出た句であり、俳句を始めたときから「安岡の句は難しい」と言われ続けた私の句の中では割とわかりやすく、それでありながら私の大好きな空間や雰囲気を表してくれるまさに代表句と言える作品であるから。二句目は私の斜に構えたかわいげのない性格が出た句であるが、そもそも私が今まで詠んだ恋愛句はすべて率直に愛を伝えるタイプのものではない。そんな中で2句目は恋自体を仮説と断定する思い切りの良さがあり、私らしい特徴の句であるから。ちなみにいずれの句も自分らしさが出ており気に入っているとのこと。


和氣由布子(俳号:さしはら)

済美平成中等教育学校OG。中学3年から俳句を始め、第13回、第14回俳句甲子園に出場。現在「ふらここ」以外の俳句会には参加していないが、「俳句ポスト365」に時々投句している。

高校1年でアイドルに目覚め、大学で踊りに目覚めるなど充実した生活を送っているが、それゆえに多忙でありなかなか「ふらここ」句会で会うことができない人物である。アイドルは愛媛のローカルアイドルであるひめキュンフルーツ缶とももクロを現在応援しているとのこと。ちなみに前述のとおり句会などで会うことが出来たら幸運であると筆者は思うくらいのレアキャラであるが、Twitterの出現率は結構高い。

(自選句)
春の海H He Li Be B C N O F Ne
占いは最下位ふらここ独占す
(選句理由)
一句目は高校時代に作った思い出の俳句であるから。二句目は俳号の「さしはら」としてのデビュー句であり、思い入れがある句だから。


ここでもう一つ裏事情ですが、この紹介の並び順は草稿が送られてきた順です。それがたまたま男性陣、女性陣の順になったのでその分け方を使わせてもらっています。なお筆者の草稿が3番目なのは気にしない方針でお願いします。

さて、こんな長い紹介なんて読んでいられないと思われた方に向けて個人の寸評を用意しました。「それを最初から書け」「そんなのあるんなら上の紹介文いらないんじゃ」とは言わないようにお願いいたします。なお、上の紹介文の内容には含まれてない部分や個人の感想が中心のため上の長い文章を読んだ方も楽しめるようになっています。

仲里栄樹……自他ともに認めるバイト戦士。「ふらここ」が行う句会などで背が少し低めで眼鏡をかけていて帽子をかぶった人がいたら9割方彼であると判定できる。バイトの掛け持ちによる深夜の活動や不健康な食生活などによる体調の崩れが心配されるが当人はお構いなしでバイト戦士としての役目を果たしている。ちなみに彼の家は「ふらここ」勢のたまり場の一つであり様々な人が置いていったものがある。

森本直樹……基本的にまじめな好青年だが、周りが友人のみもしくはパーティーのような場所ではテンションが高いことが結構多く、そういう人物が苦手な方は要注意である。交友範囲がかなり広いため結構いろいろな情報が入ってくるのか情報を提供してくれることがまれにある。一時、月1でえーきさん宅へ料理を作りに行っていたことがあるなど面倒見も良い。

栢原悠樹……筆者。基本的に頼まれたことを断ることが出来ないため面倒事を抱えることが多く、森本とは逆に基本的にノリが悪いため交友範囲は狭い。高校時代問題児の扱いを押し付けられる、癖の強い俳句部部員をまとめるなどの立場にあったためか癖の強い人物等への耐性は高め。

山下舞子……一言で表すならば「不思議ちゃん」。初めて行くえーきさん宅へ誰の案内もなく到着するなど驚くべき行動をすることがあり個人的には彼女の行動が完全に読めればその人物は株などで大儲け確実であると思う。LINEにおいてスタンプを使うことが多いが会話の流れとは合わないスタンプが使われていることも。

安岡麻佑……女性陣では新2回生で最も多く句会などにいるイメージがある人。「ふらここ」句会において背の高い女性がいたらおそらくは彼女です。怖いものが苦手なようであるが、それをネタにすると恐ろしいのでネタにしない方が吉。

和氣由布子……新2回生のレアキャラ枠、出会うことが出来たのならばその人は幸運である。部活、学業、バイトに力を入れておりおそらく一番大学生らしい大学生活を送っているといえる人物。ある時期から「さしはら」を名乗っているがその理由は不明である。

以上が筆者から見た6人です。結構適当と思いますが、外れてはないと思います。最後まで読んでいただきありがとうございました。

第10回鬼貫青春俳句大賞受賞記念 今井心「眼鏡をはずす時わらう」を読む 黒岩徳将

第10回鬼貫青春俳句大賞受賞記念
今井心「眼鏡をはずす時わらう」を読む

黒岩徳将



鬼貫青春俳句大賞は、数少ない30歳以下の若手の登竜門の賞の一つであり、審査員四人の公開審査会によって受賞作が決まる。年々、応募作品数が増えており、今年は44作品が集まった。その中で、ふらここ所属の今井心が大賞を受賞し、角川『俳句』3月号p262-263に掲載された。

http://www.kakimori.jp/2013/12/post_192.php

  春光や眼鏡をはずす時わらう  今井心

細かいシチュエーションは自分で想像すればいいが、やわらかな光がある場所で主体は眼鏡をはずして笑う。理由などはあえて隠されていて、句の眼目は状況の意味ではなく、笑っている自分を確認することにある。この句単体で見ると、笑っているのはささやかな理由なのかもしれないが、「眼鏡をはずす時わらう」は30句連作のタイトルでもあり、意味深な「笑い」の要素が以後の29句にひっそりと織り込まれているように見えてくる。

  風船の重りとしての身体かな

二句目も同じく、最後に視点が主体自身に移る。句の構成から、独善的な内容に陥る危険性があるが、この作者は季語の斡旋と素直な語り口で、それらをかわしていく。

  雛祭りわたしのいない母の家

母は子ども(たち)が家を去っても、恒例行事をかかさない。あるいは雛壇は押入れにしまわれているのか。平明中七だが、自分の家ではなく、母の家と表現したところに母への思いが見える。この人が地元へ戻ることはあるのだろうか。

  東風吹いてかたまりになる一年生

運動場での体育の時間を思い出した。「かたまり」が適切で巧い。前へならえ、気をつけなどするのだろうか。わらわらと列を直そうとしている様子が見えてきた。

  春の夢自我をご用意致します

30句の中で最も採れなかった。誰が誰に向かって用意しているのか、このシチュエーションにおける自我とは何を指しているのか、ムードに凭り掛かりすぎているのではないか。深まる謎についていけなかった。

  宮島の客船夏を往来す

主体の存在する具体的な場所が伝わってくるのは、この句と17句目「除雪車や夜がさみしくないように」の2句のみ。大鳥居を横目に、客船がゆったりと行き来することを「夏を」と大きく捉えたところが手柄である。しかし、型にはまったきちんとした作りのこの句のすぐ近くに

  夏祭りスーパーボールのにおい嗅ぐ

があり、幅の広さも見せている。夏祭りの華やぎの中、実感をしっかり引きつけて書いた。しつこいまでの自己観察。

  秋麗大道芸に銭を置く

大道芸は俳人好みの素材だと個人的に思っている。句としてポエジーを出すための「銭」という卑俗な表現をあえて使う。五円か十円か百円か、銭入れに響く小さな音が聞こえてくるかのようだ。主体が初めて銭を置いたのか、他の人に誘われるように置いたのか、想像の広がりがある。

  林檎置きやがて絵となる美術室

まず始めに誰かの手と林檎が映り、そこから手がゆっくりと離れ、林檎の背景の黒板やイーゼルや絵の具、蛇口が見える。種明かしとしての下五が心憎い。説明するのが野暮だと思ってしまう。

  冬晴れや光の凝る熊の檻

冬眠中で出てこないのだろう、看板にも固まった光が留まっているのかもしれない。

  コート着るあなたが何か呟いた

30句目。それまでほぼすべて自己に回帰する句を読み続け、最後の句で他者を明確に登場させた。主体は「あなた」に聞き返すのか、なんとなく聞き返さない気がする。

総じて、一句における情報量は少なめで、それが余裕のある詠みぶりに繋がっている。今井は短歌をメインに活動している作家だが、俳句にその手法を適応できているのは、句の構造ではないだろうか。また、現代かな遣いが句の雰囲気に合っていることもこの作者の大きな武器だと言える。人間の登場する句が多かったので、次回は是非違った素材の扱った作品を読みたい。今井の呟く「何か」をこれからも期待している。

後記+プロフィール366号

後記 ● 仮屋賢一


関西俳句会「ふらここ」は活動4年目を迎え、ついに週刊俳句をまるごとプロデュースできるまでに至りました。

4年目にして初の出来事が、今回の週刊俳句第366号。366といえば、4年に1度の閏年。こういうところに偶然のめぐり合わせがある、と感じてしまうあたり、自分は考えすぎであると考えざるを得ません。

いくら一つの団体であるとはいえ、オーケストラのようにそれぞれに明確な役割分担があるわけでもなく、表現の方向性を一つに導いてくれるような指揮者もいないわけですから、俳句も自由奔放、てんでバラバラ……となってもおかしくないのですが、さすがふらここ。バラエティには富んでいると自負しておりますが、団体のカラーも出現しているのではないでしょうか。これを、ふらここの代表の人間性の賜物と言わずして、如何に表現すべきでしょうか。

さて、こんな我々ふらここですが、最後までお付き合いいただき本当にありがとうございました。

まだ、プロフィールが残っておりますので、もうしばらく、お付き合いください。



no.366/2014-4-27 profile

仮屋賢一 かりや・けんいち
1992年京都府生まれ。関西俳句会「ふらここ」代表。京都大学工学部情報学科。作曲の会「Shining」会員。Lotus Castle - 俳句のある空間

山本たくや やまもと・たくや
1988年生まれ。船団所属。

木田智美 きだ・ともみ
1993年大阪府生まれ。別俳号、雀子。関西の星屑。龍谷大学。TwitterID:@kida2xyz

山下舞子 やました・まいこ
1994年愛媛県生まれ。同志社女子大学。

寺田人 てらだ・じん
1990年兵庫県生まれ。広島大学。広島大学俳句サークルH2O、立体交差、青春句会、くかいぷ元幹事、くかいぷち幹事。第5回石田波郷俳句大会新人賞秀逸10句選、芝不器男俳句新人賞一次予選通過。TwitterID:@trfhh0jin

中山奈々 なかやま・なな
1986年大阪府生まれ。「百鳥」同人、「里」人、「くまねこ」(ネットプリント)のサボってる方、「手紙」のうちの一人。「ほめてあげたい人賞」(中学生時代)。たまに、なかやまなな。TwitterID:なかやまなな(@fukurofuaribai)、がらんちょ(@kamiwotakusan)

川嶋健佑 かわしま・けんすけ
1993年大阪府生まれ。俳号、ぱんだ。甲南大学。

小鳥遊栄樹 たかなし・えいき
1995年1月21日沖縄県中頭郡西原町翁長生まれ。本名、仲里栄樹。讃岐うどん穂の川吹田店勤務、青春元主催、若太陽、立体交差、ふらここ、里、群青、週活句会、象さん句会、-blog俳句空間-戦後俳句を読むにて連作連載中。第13回21世紀ケロリン俳句大賞学生の部優秀賞、第14回21世紀ケロリン俳句大賞一般の部入選。

栢原悠樹 かやはら・ゆうき
1995年1月15日三重県生まれ。立命館大学情報理工学部、立命館大学囲碁研究部所属。

黒岩徳将 くろいわ・とくまさ
1990年兵庫県神戸市生まれ。俳号、希望峰。俳句集団「いつき組」所属、2011年「関西俳句会ふらここ」を設立し、2014年卒業。第五回石田波郷俳句新人賞奨励賞受賞。

浅津大雅 あさづ・たいが
1996年広島県生まれ。京都大学文学部。

脇田躍志朗 わきた・やくしろう
1990年生まれ。「百鳥」所属。

塩分 えんぶん
1992年4月6日大阪府茨木市生まれ。本名、田口明日香。神戸親和女子大学在籍(現3回生)。

吉村俊洋 よしむら・としひろ
1992年大阪府生まれ。

いけ
1991年茨城県生まれ。都留文科大学、くかいぷち。TwitterID:@iiiiikera(シーチキンbot)

甲斐千晶 かい・ちあき
1991年大阪府生まれ。

寒天 かんてん
1992年大阪民国生まれ。京都外国語大学。Twitter(https://twitter.com/xk_10x)

喜川 きがわ
1993年栃木県生まれ。京都造形芸術大学。

光 こう
1989年生まれ。2011年学生俳句チャンピオンベスト10。

丸山美早 まるやま・みさ
1992年広島県生まれ。俳号、たみこ。広島大学。

抹茶フラペチーノ まっちゃふらぺちーの
1995年愛媛県生まれ。早稲田俳句研究会。

中田岳俊 なかた・たかとし
1993年愛媛県生まれ。俳号、ひで。京都大学。第13回神奈川大学全国高校生俳句大賞最優秀賞。

野住朋可 のずみ・ともか
1992年愛媛県生まれ。神戸大学。

大林桂 おおばやし・かつら
1993年神奈川県生まれ。同志社大学、俳句結社『鷹』。

岡田朋之 おかだ・ともゆき
1992年大阪府生まれ。甲南大学。

水谷衛 みずたに・まもる
1996(平成8)年京都府生まれ。俳号、鯖。京都大学文学部。第16回俳句甲子園地方大会最優秀賞、全国大会入選。TwitterID:@mackerel8129(鯖江@ぶんしゃかぶんぶんぶんがくぶ(悟))

沙汰柳蛮辞郎 さたやなぎ・ばんじろう
呪われし1995年福井県生まれ。本名、川中秀明。同志社大学商学部1回生。

和氣由布子 わけ・ゆうこ
1994年愛媛県生まれ。俳号、さしはら。京都大学経済学部。第13,14回神奈川大学全国高校生俳句大賞入選。

辻本鷹之 つじもと・たかゆき
1996年奈良県生まれ。洛南高等学校出身、和歌山県立医科大学在学中。

福家 ふくや
1988年兵庫県生まれ。京都大学。

羽田大佑 はだ・だいすけ
1988年3月6日大阪府生まれ。俳号、ローストビーフ。吹田東高校(第7・8回俳句甲子園出場)にて始める。百鳥。第16回お~いお茶新俳句大賞 後援団体賞NHK文化センター選、第8回神奈川大学全国高校生俳句大賞 最優秀賞、第6回鬼貫青春俳句大賞 大賞、第7回龍谷大学青春俳句大賞 最優秀賞

東里こずえ ひがしざと・こずえ
1993年沖縄県生まれ。京都産業大学。

品川由衣 しながわ・ゆい
1993年三重県生まれ。立命館大学。

やそーか
1995年愛媛県生まれ。