2013-01-06

週刊俳句 第298号 2013年1月6日

第298号
2013年1月6日


2012 落選展 Salon des Refusés ≫読む


新年詠 2013

青山茂根 赤羽根めぐみ 小豆澤裕子 天野小石
五十嵐秀彦 五十嵐義知 池田澄子 池田瑠那 
石原ユキオ 今村恵子 今村 豊 宇井十間 
上田信治 上野葉月 宇志 江渡華子 
衛藤夏子 江戸川ずるこ 恵本俊文 遠藤 治 
大井さち子 おおにしまこと 岡田由季 岡村知昭 
小川春休 小川楓子
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沖らくだ 小澤十猪 小澤實 押野裕 
越智友亮 柏柳明子 金子 敦 川嶋一美 
河野けいこ 灌木 菊子 菊田一平  
岸本尚毅 北大路翼 北川あい沙 北川美美 
木野俊子 金原まさ子 久才秀樹 九堂夜想 
ぐみ 倉田有希 久留島元 小池康生 
小久保佳世子 小西昭夫 
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小西瞬夏 小早川忠義 小林鮎美 小林苑を 
小林千史 駒木根淳子 近 恵 齋藤朝比古 
西原天気 酒井俊祐 坂石佳音 堺谷真人 
榮 猿丸  榊 倫代 阪西敦子 嵯峨根鈴子
佐川盟子 佐藤文香 咲良あぽろ 佐山哲郎 
澤田和弥 しなだしん 柴田千晶 島田牙城 
清水良郎 白熊左愉 
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杉原祐之 杉山久子 鈴木牛後  鈴木茂雄  
鈴木不意 すずきみのる 涼野海音 関 悦史 
瀬戸正洋 曾根 毅 対中いずみ 高勢祥子 
高梨 章 高橋透水 高畠葉子 田口 武 
伊達浩之 田中亜美  田中悠貴 茅根知子 
津川絵理子 筑紫磐井 月野ぽぽな 津久井健之  
鴇田智哉 常盤 優 
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鳥居真里子 内藤独楽 仲 寒蝉 中嶋憲武  
中村 遥 中山奈々 七妄當麻 鳴戸奈菜  
二階堂きなこ 西村麒麟 西山ゆりこ 猫髭 
野口 裕 野口る理 橋本 直 羽田大佑 
羽田野 令 馬場古戸暢 早川純子 腹尾切人 
原 和人 反現代死イ 日原 傳 廣島屋 
広渡敬雄 福田若之  
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藤実 藤 幹子 藤井雪兎 藤本る衣  
渕上信子 堀田季何 マイマイ 前北かおる 
正木美和 増田守 松尾清隆 松野苑子  
松本てふこ 三浦 郁 三品吏紀 三島ゆかり   
南十二国 三宅やよい 宮崎斗士 宮本佳世乃 
村上鞆彦 村上瑪論 村越 敦 村田 篠 
喪字男 望月 周 
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矢口 晃 矢野錆助 矢野玲奈 矢作十志夫 
山口昭男 山﨑百花 山下彩乃 山田耕司  
山田露結 山西雅子 雪井苑生 雪我狂流  
吉田悦花  四ッ谷龍  依光正樹 依光陽子 
渡戸 舫 わたなべじゅんこ 渡辺ねね
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朝の爽波49……小川春休 ≫読む
林田紀音夫全句集拾読 247…… 野口 裕 ≫読む


後記+プロフィール……西原天気 ≫読む


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新年詠2013-7

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新年詠2013-1

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新年詠2013-7 テキスト

新年詠2013-7

新年や湯気のまはりの人の顔  矢口 晃
闇ん中新年のスルメの焼ける音  矢野錆助
初日浴ぶ松尾大社の鳥居かな  矢野玲奈
一途なる頃のときめき初御空  矢作十志夫
昼酒のほのかに甘し鳥總松  山口昭男
魂きはる命をエバと読初す  山﨑百花
はにほへといろはにほへとふくわらひ  山下彩乃
群青にあらざる凧のもどりけり  山田耕司
姫はじめ地球のまはる仕組思ふ  山田露結
白波の風の二日や船祝  山西雅子
新年のによろりと来たりて居座りぬ  雪井苑生
鳥居出て酒屋のありし三日かな  雪我狂流
一月一日走れば街路伸びて白  四ッ谷龍
三日はやソフトのダウンロード中  吉田悦花
御降りの御降りのこの小さな私  依光正樹
御降の泰然たるは木か吾か  依光陽子
脈拍が枝をなぞつてゆく初日  渡戸 舫
ノルソル、どちらがお好き年の神  わたなべじゅんこ
おせちとる長子の皿にそつと母  渡辺ねね

新年詠2013-6 テキスト

新年詠2013-6

鸚鵡来て人語解する御元日  藤実
猪日ゆく町の腫瘍となりながら  藤 幹子
賀状の蛇に生やしたい足もあって  藤井雪兎
たとへばひとに冬菜洗ひし水のひかり  藤本る衣
初鴉あはうあはうと鳴きにけり  渕上信子
宝船沈めて渦やうすびかる  堀田季何
あらたまの髭を蒸されているところ  マイマイ
筑波峰の袴霞も明の春  前北かおる
おんぼろの駝鳥に乗つて一月来  正木美和
再生の固き拳や大旦  増田 守
河原町より乗初の人となる  松尾清隆
コックピットの計器づくめの淑気かな  松野苑子
鶏肉のだまつて沈む雑煮かな  松本てふこ
電波時計の針早まはり去年今年  三浦 郁
飯炊きの湯気粛々と初商  三品吏紀
神社までまつすぐ続く淑気かな  三島ゆかり
死ぬるは死に眠るは眠り山に雪  南十二国
初電車午前十時の日があふれ  三宅やよい
巫女ちらっと手鏡それが初鏡  宮崎斗士
初春の尾根のつづきを見てをりぬ  宮本佳世乃
歯並びの美しき獅子頭かな  村上鞆彦
人混みを束ねてゐたる猿廻し  村上瑪論
正月のすき家一家の揺るぎなし  村越 敦
橋ふたつ越え元日の空のいろ  村田 篠
双六やトイレの転倒防止バー  喪字男
初夢の三島由紀夫の小ぶりな靴  望月 周

新年詠2013-5 テキスト

新年詠2013-5

すずなすずしろ姉妹で眉を剃りおとす  鳥居真里子
疑問符と感嘆符を並べて初湯  内藤独楽
初夢の女いつでも後ろ向き   仲 寒蝉
嫁が君噛む吸ふ齧る突く舐める  中嶋憲武
自画像の息出て餅花の揺るる  中村 遥
モルモン教的初夢でありにけり  中山奈々
凍つ夜に蛇の跡追う九段下  七妄當麻
雪達磨みんな男で融けており  鳴戸奈菜
初茜刻々と空膨張す  二階堂きなこ
喫茶よたろう正月の海よく見えて  西村麒麟
鳥肌の立ちたる読書始かな  西山ゆりこ
初詣願ふは母のことばかり  猫髭
初詣ドネルケバブとすれちがう  野口 裕
乾杯のごとく羽子板重ねけり  野口る理
伊勢海老の真っ赤な真っ赤な女の子  橋本 直
初空や出すといふこと気持ちよき  羽田大佑
いにし世をほろと飛びだす羽子の音  羽田野 令
甥の寝顔と寝正月  馬場古戸暢
新玉の礼の黒目やアルカイク  早川純子
初夢で殺めてしまふ人のこと  腹尾切人
考妣に別れを告ぐる三日かな  原 和人
つらぽよな新語よ精神科さぼれ  反現代死イ
裏山の扇の形の淑気かな  日原 傳
あんなものにまで初をつけ年男  廣島屋
月光のしんしんとあり鏡餅  広渡敬雄
この中に贋の新年詠がある  福田若之

新年詠2013-4 テキスト

新年詠2013-4

妻と子の飛行機吸はれ初御空  杉原祐之
初夢の記憶なし蛇口を磨く  杉山久子
初詣ゆたかに雪を積み上げて  鈴木牛後
初夢の画面何度もリセットす  鈴木茂雄
行きずりの犬じやれあうて松の内  鈴木不意
もののけをラツピングして初電車  すずきみのる
助手席に日の差してゐる二日かな  涼野海音
別れゆく我もゾケサや初明り  関 悦史
睡眠薬と胃薬御用始めかな  瀬戸正洋
手足とふ枷や阿修羅の初明り  曾根 毅
白味噌の雑煮丸餅いぢらしく  対中いずみ
初春のこんなところに切符落つ  高勢祥子
屑籠にレタスありけり初明り  高梨 章
喧嘩凧風従へて敵を待つ  高橋透水
年明けて先ず嫁の面ととのえる  高畠葉子
玄関に姪つ子の靴福寿草  田口 武
奥の間をゆたかに開けて飾海老  伊達浩之
御降りに車窓の平野つづきをり  田中亜美
あばら家のあばら眼前今朝の春  田中悠貴
去年今年まこと大きな猫の伸び  茅根知子
初夢のひと筆書きのやうなもの  津川絵理子
定年の龍が蛇にと改りぬ  筑紫磐井
国中の鏡の中の去年今年  月野ぽぽな
飼ひ猫と握手もするや屠蘇の酔  津久井健之
いつぽんの毛糸のうへが鳶のそら  鴇田智哉
あらたまの百の葉書に百の蛇    常盤 優

新年詠2013-3 テキスト

新年詠2013-3

初鏡一部始終を透明に  小西瞬夏
連れ合ひに破魔矢持たせて厠かな  小早川忠義
三又の枝毛ぱっかり初御空  小林鮎美
七草のすずなすずしろ鳴りさうな  小林苑を
魂魄のはみ出してゐる雑煮かな  小林千史
仮設住居の住所は長し年賀状  駒木根淳子
しばらくは初日の残像と歩く  近 恵
触れ合へるところ傷みて鏡餅  齋藤朝比古
見渡しておほよそ赤し福袋  西原天気
初句会百五十人集ひけり  酒井俊祐
初鏡紅一本の化粧台  坂石佳音
初凪や漁具新調の一家族  堺谷真人
X線検査機通過す読初の『檸檬』と鍵  榮 猿丸
泣初の子にあをあをと盆の窪  榊 倫代
海光は風のはじまり初詣  阪西敦子
てまりうた臙脂の闇を唄ふべし  嵯峨根鈴子
ステンレス製物干越しを初景色  佐川盟子
茶色い毛糸の帽子に込める今年の耳  佐藤文香
夢呑んで膨らみ凍る蛇の腹  咲良あぽろ
冬眠の長さが自慢おらが春  佐山哲郎
脱がさずに乱すが愉し春着の子  澤田和弥
改札にカードをぴつと初昔  しなだしん
濡れ場より書きはじめたる初明り  柴田千晶
賀状百枚単位ぞ仕切る紙も刷られ  島田牙城
舌先に感冒錠をかぞへけり  清水良郎
護摩札の自分の名前しばし眺むる  白熊左愉

新年詠2013-2 テキスト

新年詠2013-2

初富士やしがない町の橋の上  沖らくだ
満ち足りてゐない群衆初詣  小澤十猪
とりだせぬ燃料棒や去年今年  小澤 實
バレエ公演座席に破魔矢置いてあり  押野 裕
蒲鉾板に残るかまぼこ寝正月  越智友亮
初晴の道にふくらむ家族かな  柏柳明子
年賀状束ねて輪ゴム細くなる  金子 敦
鵯のこゑの凍みたる恵方かな  川嶋一美
日の丸の正面にゐるお元日  河野けいこ
舟歌のトレモロ雪の最上川  菊子
名に寄りし福寿草黄の影をおく  灌木
教室に包丁初めの男声  菊田一平
日沈む頃に眺むる初鴉  岸本尚毅
破魔弓や座椅子に居続ける力  北大路翼
海に降る雪を見てゐて二日かな  北川あい沙
ととさまと屠蘇くみかわすととととと  北川美美
吹き矢のように元日の来る更地  木野俊子
雑煮餅のまわりの空気が変である  金原まさ子
初湯殿ねじりタオルの火星人  久才秀樹
サキソフォン凍れる白夜火事ならん  九堂夜想
ゆつたりと初湯に白砂青松図  ぐみ
初夢はコトバの炎を吐くガメラ  倉田有希
初夢になにかの店でなにか買う  久留島元
坐りても立ちても四方に今年かな  小池康生
年越しや発車しさうに灯の駅舎  小久保佳世子
さて何をリセットするかお元日  小西昭夫

新年詠2013-1 テキスト

新年詠2013-1

大年の斉藤和義には惚れる  青山茂根
チャンネルを変えよと伯母の初電話  赤羽根めぐみ
一人降り一人乗りたる初電車  小豆澤裕子
中つ世の礎石あらはに除夜の星  天野小石
歯朶飾り家族図会あとかたもなし  五十嵐秀彦
石段の一段せまし松の内  五十嵐義知
草石蚕etc余りてなどか家族なり  池田澄子
初弓の的の真中のあをぐろき  池田瑠那
吉備線の晴着専用車両です  石原ユキオ
屠蘇飲んで次の金環食はいつ  今村恵子
初夢もやはり逃走してをりぬ  今村 豊
世界史をねむらせ雌雄の鷹めぐる  宇井十間
お正月白くて棒状のおしぼり  上田信治
元日の体育館から籠の音  上野葉月
御降や仄かにけぶる汁の椀  宇志
それぞれに雑煮語れば庭に鳩  江渡華子
雪沓で歩く道にも未来あり  衛藤夏子
牡蠣殻を積みしチーム七福神  江戸川ずるこ
赤ら獅子舞ふ古鳥居立ち尽くす  恵本俊文
淑気満つ照葉樹林文化かな  遠藤 治
ゆふさりのそれし手毬は月となり  大井さち子
屠蘇干してほのとオレンジ色の月  おおにしまこと
旧年の泥はねのあるハイヒール  岡田由季
探偵のいなくなる初日の出かな  岡村知昭
うろうろす読初の書に指挟み  小川春休
福鍋やぷんぷくりんの鬼が湧く  小川楓子

林田紀音夫全句集拾読 247 野口 裕


林田紀音夫
全句集拾読
247

野口 裕





芒野の昼のきらめき破片の壜

昭和六十一年、未発表句。壊れた硝子瓶が芒野に光って見えるだけの景。視界に捉えたきらめきが、うれしい不意打ちだったか。

 

雨傘の浮力伴なう朝の坂

昭和六十一年、未発表句。雨の中を出勤の途上、風の向きでいつもは難儀な上り坂が楽になったか。「浮力」が諧謔味ある表現。日常生活の中のちょっとした愉悦を書く無季の句。紀音夫としては希少価値あり。

 

冬が来ている紙飛行機を放す

昭和六十一年、未発表句。凧揚げの連想からか、紙飛行機でもゴム動力の飛行機でも冬によく飛ばしたような印象がある。風に乗りやすいせいかもしれない。すでに定年を過ぎた作者が飛ばす紙飛行機の行き先は、過去の思い出か。

 

雨の日の仮泊にも似てオルゴール

昭和六十一年、未発表句。第二句集に、「父に幼女のオルゴール泣く水の夜」もあるが、オルゴールは珍しく、「仮泊」なる語はさらに珍しい。仏教語めいて響くが、辞書には、艦船が港や沖合に仮に停泊することとある。徴兵されて華北に渡った前後を回想しているのか。

朝の爽波49 小川春休



小川春休





49



謹賀新年、本年もどうぞよろしくお願いいたします。とうとう本稿も年を越しました。爽波関連で言いますと、邑書林から「読み継がれる俳人」シリーズの一人目として『再読 波多野爽波』が刊行されましたね。豪華執筆陣による論考・鑑賞もさることながら、爽波作品四百句が収録されている点が目を引きます。ずーっと昔に本稿でも触れましたが、爽波作品を読もうと思っても、全集以外では古書を探すしかない状況でしたので…。

さて、今回は第三句集『骰子』の「昭和五十七年」から。今回鑑賞した句は、昭和57年の夏から秋、名月の頃にかけての句。昭和57年8月には「青」の鍛錬会を嵐山で催しています。なお、鍛錬会の規模が大きくなったことを理由に、「青」全体での鍛錬会は今回をもって中止。次年度からは地区単位の鍛錬会として開催されています。この辺りにも、句会・鍛錬会というものの規模についての、爽波の指導者としての思想が窺われるような。

鳥居出てまつすぐ泥鰌鍋の店  『骰子』(以下同)

泥鰌を味醂と醤油で味付けした出汁で煮て、葱をあしらって食べる泥鰌鍋。精が付くとされ暑中に食され、季語としては夏季。参詣を済ますと、かねて予定していたのか脇目も振らず泥鰌鍋の店へ急ぐ。神社より泥鰌と言った風情で、足取りの軽やかさが目に浮かぶ。

鷺草に腕をさすりて泊り客

七月頃、白鷺が舞う様に似た花を咲かせる鷺草。日当たりの良い山野の湿原などにも生えるが、掲句はどうやら宿屋の玄関先、鉢植の鷺草であろう。泊り客の動作は無意識のものか、それとも痛む腕の湯治にでも来たのか。何気ない一瞬がそのまま、一句になっている。

妙法の火床ごしらへ見えて酌む

八月十六日夜、京都市東方の如意ケ岳の山腹に焚かれる盆の送り火「大文字」。それに続いて松ケ崎に「妙法」が灯される。その「妙法」の火床を拵える様子もよく見える場所で、まだ日が落ちる前から酒を酌み始める。点火を待ちながらの、ゆったりとした酒だ。

エレベーター出て大文字点いてゐる

八月十六日夜八時、如意ケ岳に大の字の送り火が焚かれる。起源は諸説あるが大文字の字形となったのは近世初期らしく、現在まで受け継がれ、親しまれている。この作中人物は仕事上がりだろうか、ふと目に入る大文字は、生活の一部分と言って良いだろう。

鳥威きらきらと家古りてゆく

実った穀物を荒しにくる鳥を、ピカピカ光るガラス玉や合成樹脂の板、近年ではCDなどを無数に下げた紐を張りめぐらすなど、様々な方法で寄せ付けぬようにする鳥威し。鳥威しの光が眼前に広がり、その先の時間の流れを、いつもとは違ったものに感じさせる。

穴まどひポプラ樹下なる明るさに

晩秋に穴に入り冬眠する蛇。数匹から数十匹が集まって一つ穴に入り、絡み合って冬を過ごす。彼岸過ぎになってもまだ穴に入らず、徘徊している蛇を「穴惑」と言う。高く育ったポプラは広い蔭を作らず、明るい日の中の穴惑には、この世ならざるの感がある。

よき皿を割つて立待居待かな

旧暦八月十五日の月が名月、その翌日が十六夜、さらに立待、居待と一日毎に月の出は少しずつ遅く、その姿も僅かずつ欠けてゆく。しかしこの年ばかりは、しみじみと月を惜しむ心情とは別に、恐らくは月見の席で用いた愛蔵の皿を惜しむ想いが頭から離れない。

後記+プロフィール 298

後記 ● 西原天気


あけましておめでとうございます。

と申しましても、きょうはすでに馬日、あすは人日。一昨日が仕事始めという方も多かろうと存じます。正月気分はとっくに終わっている感が強うございますが、ともかく今年最初の週刊俳句。毎年恒例の新年詠が175句! 豪華に並びました。

新年詠に寄せてくださった皆様、また、出句のことをうっかり忘れていたという皆様、新年の句を作ろうとしたけれど出来なかったという皆様、ありがとうございます。



年は改まりましたが、週刊俳句が何か劇的に変化するわけでなく、これまで同様、毎週、号を重ねていきます。

本年もなにとぞよろしくお願い申し上げます。

それでは、また、次の日曜日にお会いしましょう。



no.298/2013-1-6 profile

■青山茂根 あおやま・もね
1966年生まれ。「銀化」「豈」所属。

■赤羽根めぐみ あかばね・めぐみ
2005年より俳句を始める。「軸」同人。 

■小豆澤裕子 あずきざわ・ゆうこ

1957年生まれ。「里」所属。句集『右目』

天野小石 あまの・こいし
1962年東京生まれ。「天為」編集同人。「港」同人。

■五十嵐義知 いがらし・よしとも
1975年秋田県生まれ。同県在住。「天為」同人。共著に『新撰21』(邑書林、平成21年12月)。

■五十嵐秀彦 いがらし・ひでひこ
1956年生れ。札幌市在住。「藍生」会員、「雪華」同人、迅雷句会世話人。俳句集団【itak】代表。第23回(2003年度)現代俳句評論賞。サイト「無門」 

■池田澄子 いけだ・すみこ
句集『たましいの話』『拝復』ほか。散文集『休みに似たり』『あさがや草紙』『シリーズ自句自解1』『兜太百句を読む』。

■池田瑠那  いけだ・るな
澤同人、俳人協会会員。

■石原ユキオ いしはら・ゆきお
1982年生まれ、岡山県在住。憑依系俳人。わたしとお憑き合いしてください。twitter : @yukioi

■今村恵子 いまむら・けいこ
長崎生まれ。1998年作句開始。「沖」同人を経て、現在「梟」同人、「青垣」、俳人協会会員。2009年「俳壇賞」受賞。

■今村 豊 いまむら・ゆたか
滋賀県生まれ、東京在住。2005年頃より句作開始、2007年「澤」入会。 

■宇井十間 うい・とげん
1969年、青森県生まれ・東京都出身。アメリカ在住。医師、研究員。「吟遊」同人。第26回(2006年度)現代俳句評論賞受賞。句集『千年紀』

■上野葉月 うえの・はづき
豆の木、THC、金曜句会、ブログ「葉月のスキズキ」

■宇志 うし 
1952年、長野県生れ。「和賀江」会員。「宗形句会」世話人。


■江渡華子 えと・はなこ
1984年生まれ。句集『光陰』。spica

■衛藤夏子 えとう・なつこ
1965年大阪府生まれ。2009年「諷詠」入会。2010年第2回寅さん俳句大賞石寒太選特選一席受賞。2011年「船団」参加。大阪女性文芸協会役員

■江戸川ずるこ えどがわ・ずるこ
屍派★グッズ担当デザイナー

■恵本俊文 えもと・としふみ
1966年生まれ。北海道・木古内町在住。俳句集団【itak】幹事、北舟句会会員。

■遠藤 治 えんどう・おさむ
俳号四童(よんどう)。1958年生まれ。1994年より作句開始。「恒信風」同人。四童HP http://www.asahi-net.or.jp/~xl4o-endu/

■大井さち子 おおい・さちこ
1960年生まれ。長野県在住。「鷹」「里」所属。句集「秋の椅子」(2009年邑書林)。 

■おおにしまこと おおにし・まこと
句会、吟行のあとの酒席が目当てで五七五をひねっている酒呑み。昨年は、中央線沿線での句会~酒席後、まっすぐ帰れないことが頻発。中央線は鬼門かも知れない…。 

■岡田由季 おかだ・ゆき
1966年生まれ。東京出身、大阪在住。「炎環」「豆の木」所属。2007年第一回週刊俳句賞受賞。ブログ「ブレンハイムスポットあるいは道草俳句日記」

■岡村知昭 おかむら・ともあき
1973年滋賀県近江八幡市生まれ。「豈」「狼」「蛮」所属。現代俳句協会会員。

■小川春休 おがわ・しゅんきゅう
1976年、広島生まれ。現在「童子」同人、「澤」会員。句集『銀の泡』。サイト「ハルヤスミ web site

■小川楓子 おがわ・ふうこ
1983年、神奈川県生まれ。「海程」「舞」所属。共著に『超新撰21』『俳コレ』。


■沖らくだ おき・らくだ
1964年生まれ。東京在住。俳句歴8年、無所属。 

■小澤十猪 おざわ・じゅっちょ
1959年、群馬県生まれ。結社無所属。一般人。堀本裕樹氏の「いるか句会」によく参加。

■小澤實 おざわ・みのる
1956年生まれ。「澤」主宰。

■押野 裕 おしの・ひろし
1967年小田原市生まれ。平成24年、句集『雲の座』(ふらんす堂)にて第35回俳人協会新人賞受賞。「澤」同人。

■越智友亮 おち・ゆうすけ
1991年生まれ。池田澄子に師事。アンソロジー『新撰21』に入集。

柏柳明子 かしわやなぎ・あきこ
1972年生まれ。1996年「炎環」入会。2001年同人。2012年第30回現代俳句新人賞受賞。

■金子 敦 かねこ・あつし
1959年神奈川県生まれ。「門」「新樹」を経て、現在は「出航」会員。句集『猫』『砂糖壺』『冬夕焼』『乗船券』。1997年第11回俳壇賞受 賞。EPO法人未来塾俳句教室講師。

■川嶋一美 かわしま・かずみ
1949年京都府生れ。「なんぢや」所属。句集「空の素顔」。

■河野けいこ かわの・けいこ
1955年愛媛県生まれ。「街」同人、「船団の会」会員。句集「ランナー」。

■灌木 かんぼく 
1948年 大阪府生まれ、大阪市在住。ハイヒール句会所属。

■菊子 きくこ
こてこて句会所属で今は亡き関戸靖子主宰「聲」門下。

 
■菊田一平 きくた・いっぺい
宮城県気仙沼市生まれ。「や」「晨」「蒐」各同人・俳句「唐変木」代表。現代俳句協会会員。 

■岸本尚毅 きしもと・なおき
1961年岡山県生まれ。現在「天為」「屋根」同人。


■北大路翼 きたおおじ・つばさ
「屍派」若頭、「砂の城」城主。2012年より歌舞伎町を読み続けてゐる。

■北川あい沙 きたがわ・あいさ
2000年「魚座」入会。今井杏太郎のもとで俳句を始める。現在、無所属。2011年、句集「風鈴」

■北川美美 きたがわ・びび
1963年生まれ。「豈」「面」同人。
-BLOG俳句空間-戦後俳句を読む

■木野俊子 きの・としこ
1947年生まれ、2005年より俳句を始める。「里」会員。樹氷(盛岡)同人。 

■久才秀樹 きゅうさい・ひでき
1970年生まれ。北海道・北見市在住。俳句集団【itak】幹事。「北舟」会員

■金原まさ子 きんばら・まさこ
1911年東京生まれ。句集『冬の花』『弾語り』『遊戯の家』。今春第4句集刊行予定。

■九堂夜想 くどう・やそう
1970年生まれ。「LOTUS」「海程」同人。

■ぐみ
東京生まれ。無所属。LA在住。

■倉田有希 くらた・ゆうき
1963年東京生まれ。「里」所属。 写真と俳句コラボレーションの個展とグループ展活動。サイト「風と光の散歩道、有希編」

■久留島元 くるしま。・はじめ
1985年1月11日生。「船団」会員。第七回鬼貫青春俳句大賞受賞。2012年~、柿衛文庫「俳句ラボ」講師。blog「曾呂利亭雑記」。

■小池康生 こいけ・やすお
1956年、大阪市生まれ。「銀化」同人副会長。俳人協会会員。2012年4月、句集『旧の渚』上梓。

■小久保佳世子
1945年生 「街」同人  句集『アングル』

■小西瞬夏 こにし・しゅんか
1962年生れ。岡山市在住。現代俳句協会会員、「海程」会員。句集『めくる』(俳句と映像のコラボDVD付き)。

■小早川忠義 こばやかわ・ただよし
1969年富山県生まれ東京育ち。2009年「童子」入会。2012年新童賞受賞。歌集に「シンデレラボーイなんかじやない」。twitter:tadayoshi_k

■小林鮎美 こばやし・あゆみ
1986年、群馬県生まれ。現在無所属。

■小林苑を こばやし・そのお
1949年東京生まれ。「里」「月天」「百句会」「塵風」同人。句集「点る」。現代俳句協会会員。 

■小林千史 こばやし・ちふみ
昭和34年生まれ。昭和60年ころ、俳句に出会う。平成15年「翔臨」入会。 句集『風招』。共著『俳コレ』。

■駒木根淳子 こまきね・じゅんこ
1952年生まれ。「麟」編集長。句集『頭上』

■近 恵 こん・けい
1964年生まれ。青森県出身、都内在住。2007年より俳句を始める。「炎環」同人、「豆の木」メンバー。2009年炎環新人賞。2010年5名による合同句集『きざし』。

齋藤朝比古 さいとう・あさひこ 1965年東京生れ。1993年より石寒太に師事。「炎環」同人。「豆の木」副代表。第21回(2006年度)俳句研究賞。

酒井俊祐 さかい・しゅんすけ 1986年愛知県生まれ。高校時代より俳句を始める。現在会社員。

■坂石佳音 さかいし・かのん
1965年生まれ。「郭公」所属。ブログで俳句入りの日記を時折更新。

■堺谷真人 さかいたに・まさと
1963年、大阪生まれ。「豈」「一粒」同人。現代俳句協会会員。

■榮 猿丸 さかえ・さるまる
1968年、東京都生まれ。現在「澤」編集長。共著『セレクション俳人プラス 超新撰21』(邑書林)。

■榊 倫代 さかき・みちよ
1974年生まれ。「天為」同人。

■阪西敦子 さかにし・あつこ
1984年より「ホトトギス」生徒・児童の部、1995年より「ホトトギス」雑詠、「円虹」へ投句。2008年より「ホトトギス」同人。合同句集「野分会2」、「新撰21」(作家小論執筆)。2010年、第二十一回日本伝統俳句協会新人賞受賞。共著「俳コレ」。

■嵯峨根鈴子 さがね・すずこ
同人誌「らん」同人 句集『コンと鳴く』『ファウルボール』神戸市在住。

■佐川盟子 さがわ・めいこ 1962年福島県生まれ、東京都在住。一滴会、つうの会。

■佐藤文香 さとう・あやか 
1985年生まれ。句集『海藻標本』。「里」「鏡」にて俳句活動。blog「さとうあやかとボク」 (旧姓)

■咲良あぽろ さくら・あぽろ
屍派所属。歌舞伎町徘徊。マッサージをやりながら音楽やアートもやってます。


■佐山哲郎 さやま・てつろう
句誌『月天』同人代表。「百句会」所属。句集『じたん』『東京ぱれおろがす』『娑婆娑婆』(ともに西田書店刊)。

■澤田和弥
 さわだ・かずや
昭和55年生。「天為」同人。

■しなだしん 
1962年新潟県柏崎市生まれ 東京都新宿区在住 句集に『夜明』『隼の胸』(ふらんす堂)。「青山(せいざん)」「OPUS」「豆の木」所属 俳人協会会員

■柴田千晶 しばた・ちあき
1960年横須賀生。「街」同人。句集『赤き毛皮』(金雀枝舎)、共著『超新撰21』『再読 波多野爽波』(どちらも邑書林)。詩集『生家へ』(思潮社)など。映画脚本「ひとりね」。https://twitter.com/hiniesta2010

■島田牙城 しまだ・がじやう
1957年洛外生まれ。「里」お世話係代表。『袖珍抄』『誤植』ほか。昨年より〈中西其十探検家〉〈二十四節気想望家〉といふ肩書を継続中。

■清水良郎 しみず・よしろう
1956年、大阪生まれ。2002年より作句活動開始。「魚座」を経て現在、「澤」所属。2004年、2007年、角川俳句賞候補。2009年俳壇賞候補。2009年より短歌作歌活動開始。短歌結社「塔」所属。2010年、角川全国短歌大賞現代短歌集成賞。

■白熊左愉  しろくま・さゆ
東京都北区生まれ 屍派 初心者 ひょんなきっかけで、俳句を始めました。私の自己表現は書くことだけでしか出来ないと、以前から薄々感じていたのですが、その感じが、じわじわ強まってきました。

■杉原祐之 すぎはら・ゆうし
昭和54年生まれ。「山茶花」「夏潮」に所属。平成24年7月よりカナダ・トロントに単身赴任中。

■杉山久子 すぎやま・ひさこ
平成元年より俳句を始める。「藍生」「いつき組」所属。
第三回藍生新人賞、第二回芝不器男俳句新人賞受賞。句集『春の柩』『猫の句も借りたい』『鳥と歩く』

■鈴木牛後 すずき・ぎゅうご 1961年生まれ。「いつき組」組員。「藍生」会員。「俳句集団【itak】」 幹事。2012年「大人のための句集を作ろうコンテスト」最優秀賞。句集「根雪と記す」(「100年俳句計画」2012年4月号付録。マルコボ・コム

■鈴木茂雄 すずき・しげお
1950年大阪生まれ。堺市在住。「きっこのハイヒール」「KoteKote句Love」所属。HP「WEB 575 Internet Haiku Magazine」 http://homepage1.nifty.com/ssweb575/ ☆Twitter「ハイク・カプセル」http://twitter.com/haiku_capsule

■鈴木不意 すずき・ふい
1952年新潟県生まれ。「なんぢや」「蒐」

■すずきみのる
1955年生まれ。京都市在住。俳人協会会員。「参」「鼎座」「汀」所属。句集『遊歩』。 『日々録』ブログ版

■涼野海音 すずの・うみね
1981年、香川生まれ。「火星」同人、「晨」同人。ブログ「俳句魂」 http://blogs.yahoo.co.jp/suzuumine

■関悦史 せき・えつし
1969年、茨城生まれ。第1回芝不器男俳句新人賞城戸朱理奨励賞、第11回俳句界評論賞受賞。「豈」同人。共著『新撰21』(邑書林)。 URL:http://etushinoheya.web.fc2.com/(管理人は別人) URL:http://kanchu- haiku.typepad.jp/blog/(句集紹介用ブログ)。句集『六十億本の回転する曲がつた棒』(2011)。

■瀬戸正洋 せと・せいよう
1954年生まれ。れもん二十歳代俳句研究会に途中参加。春燈「第三次桃青会」結成に参加。月刊俳句同人誌「里」創刊に参加。

■曾根 毅 そね・つよし
1974年香川県生まれ。「LOTUS」同人、現代俳句協会会員。現在大阪市在住。

■対中いずみ たいなか・いずみ
1956年大阪市生まれ。2000年「ゆう」入会。田中裕明に師事。04年、田中裕明逝去により「ゆう」終刊。現在、「椋」「晨」「静かな場所」同人。05年(第20回)俳句研究賞受賞。俳人協会会員。

■髙勢祥子 たかせ・さちこ
1976年神奈川県生まれ。「鬼」会員。合同句集『水の星』(2011年5月)。

■高梨 章 たかなし・あきら
1947年生。著書に 絵本『へへののもへじ』(林明子・絵)、『高梨章書誌選集』ほか。

高橋透水 たかはし・とうすい
1947年3月新潟生まれ。東京都在住。還暦後に俳句を始める。超結社の句会『湯島句会』に所属。他に俳誌やインターネット句会に投句している。現代俳句協会会員。

高畠葉子 たかばたけ・ようこ
1960年生れ。ネットで俳句と出会う。現在、俳句集団「弦」同人、俳句集団【i t a k】幹事、現代俳句協会会員、小樽市在住。

■田口武 たぐち・たけし
高校生の頃から作句。「暖流」を経て、現在「歯車」「銀化」所属。現代俳句協会会員(年鑑部部員)。俳人協会会員。

■伊達浩之 だて・ひろゆき
愛媛県北条市(現・松山市)出身東京在住。「銀化」新人賞受賞。「銀化」同人。

■田中亜美 たなか・あみ
1970年東京都生まれ。「海程」同人。第24回(2006年度)現代俳句新人賞。共著に『現代の俳人101』(新書館)、共訳にS・A・ハンデルマン『救済の解釈学―ベンヤミン・ショーレム・レヴィナス』(法政大学出版局)。

■田中悠貴 たなか・ゆうき
1983年、東京生まれ。慶應大学総合政策学部出身、同福田和也研究室にて現代短歌/俳句を研究。同時期より作句を始め、現在「狩」会員。 

■茅根知子 ちのね・ともこ
1957年東京生れ。1999年「魚座」入会。「魚座」終刊にともない2007年より「雲」同人。2009年「雲」退会。第4回(2001年)「魚座」新人賞。第15回(2001年)俳壇賞。句集『眠るまで』(本阿弥書店)。「絵空」同人。俳人協会会員。 

■津川絵理子 つがわ・えりこ
1968年、兵庫県明石市生まれ。
「南風」副代表。2007年、俳人協会新人賞、角川俳句賞受賞。句集『和音』『はじまりの木』。

■月野ぽぽな つきの・ぽぽな
1965年長野県生まれ。ニューヨーク市在住。「海程」同人。現代俳句協会会員。2008年海程新人賞、09年豆の木賞、10年現代俳句新人賞、11年海程会賞受賞。月野ぽぽなフェイスブックhttp://www.facebook.com/PoponaTsukino 

■津久井健之 つくい・たけゆき
1978年生れ。早稲田大学俳句研究会OB。「貂」同人。共著『俳コレ』。


■筑紫磐井 つくし・ばんせい
1950年生まれ。同人誌『豈』発行人。句集『野干』『婆伽梵』『花鳥諷詠』(『セレクション俳人 筑紫磐井集』所収)。評論集『飯田龍太の彼方へ』『定型詩学の原理』、編著『俳句教養講座全三巻』『新撰21』『超新撰21』ほか多数。

 

■鴇田智哉 ときた・ともや
1969年木更津生まれ。第16回(2001年)俳句研究賞受賞、第29回(2005年)俳人協会新人賞受賞。句集に『こゑふたつ』。「雲」編集長。 

■常盤 優 ときわ・ゆう
2005年「炎環」入会。2007年炎環エッセイ賞。2008年炎環新人賞。同人。炎環横浜句会世話人。

■鳥居真里子 とりい・まりこ 1948年東京に生まれる。87年「門」入会。97年「船団」入会。俳人協会会員。句集に『鼬の姉妹』(2002年)、『月の茗荷』(2008年)。 


■内藤独楽 ないとう・こま
1969年、新潟県生まれ。現在「蛮」会員、「豆の木」メンバー。

■仲 寒蝉  なか・かんせん
1957年、大阪市生れ。「港」「里」同人。句集『海市郵便』により山室静佐久文化賞受賞。2005年、第50回角川俳句賞受賞。現在「里」編集長。

■中嶋憲武 なかじま・のりたけ 1994年、「炎環」入会とほぼ同時期に「豆の木」参加。2000年「炎環」同人。03年「炎環」退会。04年「炎環」入会。08年「炎環」同人。

■中村 遥 なかむら・はるか
1954年兵庫県生まれ、神戸市在住。2000年「斧」入会、斧同人、斧新人賞、斧結社賞受賞。第8回朝日俳句新人賞準賞受賞。

■中山奈々 なかやま・なな
1986年5月生まれ。高校2年生の時に、俳句甲子園をきっかけに俳句を始め、同時期に「百鳥」入会。現在「百鳥」同人、「手紙」所属。 

■七妄當麻 ななめ・とうま
1979年生まれ。東京都生まれ。屍派所属。Sound&Visual,Design "Akasha"代表。夜戦&野戦,Shambhala主宰。Subterraneanss Dubmix担当、Ellenray project プロデューサー。音と光を使っていろいろ遊びながら暮らしています。http://seventh-paranoia.com/


■鳴戸奈菜 なると・なな
1943年京城生。 季刊同人誌「らん」発行人。句集『月の花』『露景色』『永遠が咲いて』など。評論集に『言葉に恋して―現代俳句を読む行為』など。 

■二階堂きなこ にかいどう・きなこ
1985年生れ。「屍派」所属。

■西村 麒麟 にしむら・きりん
1983年生れ、「古志」所属。


■猫髭 ねこひげ 「きっこのハイヒール」所属。サイト「三畳の猫髭」

■野口 裕 のぐち・ゆたか
1952年兵庫県尼崎市生まれ。1952年兵庫県尼崎市生まれ。二人誌「五七五定型」(小池正博・野口裕)完結しました。最終号は品切れですが、第一号から第四号までは残部あります。希望の方は、yutakanoguti@mail.goo.ne.jp まで。進呈します。サイト「野口家のホーム ページ

■野口る理 のぐち・るり 1986年生まれ。共著に『俳コレ』、『子規に学ぶ俳句365日』。spica

■橋本 直 はしもと・すなお 1967年生。「豈」同人、「鬼」会員。「俳句の創作と研究のホームページ」

■羽田大佑 はだ・だいすけ
1988年、大阪府生まれ。「百鳥」所属。

■羽田野 令 はたの・れい 1950年生。「吟遊」「鏡」「ヤママユ」(短歌)「義仲寺」(連句)所属。メルマガ「ふわりと一句」、ブログ「けふえふえふとふてふ」
 

■馬場古戸暢 ばば・ことのぶ
1983年生まれ。自由律俳句(随句)結社「草原」同人。

■早川純子 はやかわ・じゅんこ
北海道恵庭市在住。「北舟」会員、「迅雷」会員。俳句集団【itak】幹事。

■原 和人 はら・かずと
1952年生れ。岡山市出身、堺市在住。俳人協会会員、「銀化」同人、いつき組。

■腹尾切人 はらお・きりひと
1982年新潟県新潟市生まれ。東京都在住。2011年より句作を開始。歌舞伎町俳句集団「屍派」所属。句集「贈る病」準備中。 twitter: hellboy1101

■反現代死イ はんげんだいし・い
2000年、島根県生まれ。「俳句を呪う会」主宰。https://twitter.com/yamition

■日原 傳 ひはら・つたえ
1959年山梨県生まれ。「天為」同人。句集に『重華』『江湖』『此君』。第32回俳人協会新人賞受賞。

■廣島屋 ひろしまや
1965年山口県生まれ。「きっこのハイヒール」、結社「都市」、「ににん」所属。そのほか、ネット句会をウロウロ。

■広渡敬雄 ひろわたり・たかお
1951年福岡県生まれ。「沖」同人「青垣」会員、俳句協会会員。平成11年「遠賀川」(ふらんす堂)上梓。同句集で中新田俳句大賞候補(次席)。平成21年 「ライカ」上梓(ふらんす堂)。平成24年、第58回角川俳句賞受賞。

■福田若之 ふくだ・わかゆき
1991年東京生まれ。現在大学生。共著に『俳コレ』。「手紙」第二通より参加。

■藤 幹子 ふじ・みきこ
1978生。『炎環』所属。同人。

■藤井雪兎 ふじい・せっと
1978年東京都生まれ。2007年「層雲」入会。2012年「鉄塊」参加。第10回放哉賞入賞。

■藤実 ふじみ
1976年富山生まれ。インターネットより作句を始める。

■藤本る衣 ふじもと・るい
1939年大阪生。炎環所属。炎環新人賞受賞。

■渕上信子  ふちがみ・のぶこ
2007年より超結社「鬼」会員。

■堀田季何 ほった・きか
東京都文京区生まれ、港区在住。「澤」「吟遊」「中部短歌」所属。

■マイマイ
1966年愛媛県出身。「100年俳句計画」

■前北かおる まえきた・かおる
1978年島根県生まれ。慶大俳句、「惜春」を経て、「夏潮」創刊に参加する。第1回黒潮賞受賞。2011年第一句集『ラフマニノフ』上梓。ブログ http://maekitakaoru.blog100.fc2.com/

■正木美和 まさき・みわ
1963 年生まれ。神奈川県在住。「河」「里」などに所属。現在無所属。

■増田 守 ますだ・まもる
1945年生まれ 炎環同人 平成17年炎環新人賞受賞。2011年、句集『時空の旅人』。

■松尾清隆 まつお・きよたか 1977年神奈川県生まれ。「松の花」同人。

■松野苑子 まつの・そのこ
1947年生れ。「好日」「坂」「鷹」の同人を経て、現在「街」同人会長。俳人協会会員。昭和58年度青雲賞、平成元年度坂俳句賞、第8回俳句朝日賞準賞受賞。句集『誕生花』『真水(さみづ)』。苑子の俳句パレット 

■松本てふこ まつもと・てふこ
1981年生まれ。2009年『新撰21』(邑書林)に小論で参加。2010年「童子」同人。2011年、アンソロジー『俳コレ』に入集。


■三浦 郁 みうら・いく  
神戸生まれ、横浜在住。「春月」同人。  

■三品吏紀 みしな・りき
1980年生まれ。北海道帯広市在住。2010年、俳句を始める。俳句集団【itak】幹事、「北舟」所属。

■三島ゆかり みしま・ゆかり
俳人。1994年より作句。 http://misimisi2.blogspot.com/ 

■南 十二国 みなみ・じゅうにこく 昭和55年生まれ。 平成18年2月、「鷹」入会。小川軽舟に師事。平成19年、鷹新人賞受賞。「鷹」同人。

■三宅やよい みやけ・やよい
1955年神戸市生まれ。現代俳句協会会員。「船団の会」会員、「豆の木」に参加。句集『玩具帳』『駱駝のあくび』。清水哲男『新・増殖する俳句歳時記』木曜日担当。

■宮崎斗士 みやざき・とし 
1962年東京都生まれ。「海程」所属。「青山俳句工場05」編集・発行人。第45回海程賞、第27回現代俳句新人賞受賞。句集『翌朝回路』(六花書林)。現代俳句協会会員。

■宮本佳世乃 みやもと・かよの
1974年生まれ。「炎環」同人。「豆の木」会員。現代俳句協会青年部委員。2010年、合同句集「きざし」。 2011年豆の木賞。

■村上鞆彦 むらかみ・ともひこ 1979年、大分県生まれ。「南風」副代表。俳人協会会員。

■村上瑪論 むらかみ・めろん
1956年東京生まれ。2000年「銀化」入会。2002年新人賞、同人。「銀化」編集長。

■喪字男
1974年生まれ。「河」会員。

■望月周 もちづき・しゅう
1965年生まれ。1998年「百鳥」入会。2010年、角川俳句賞受賞。共著『俳コレ』。

■矢口晃 やぐち・こう
昭和55(1980)年 東京都生。1999年「鷹」入会。2010年「鷹」退会、「銀化」入会。共著『俳コレ』。

■矢野錆助 やの・さびすけ
1975年福岡県生まれ。福岡県在住。自由律俳句(随句)誌『草原』同人。

■矢野玲奈 やの・れいな
1975年(昭和50年)生まれ。「玉藻」同人・「天為」同人  第五回天為新人賞 『新撰21』邑書林に参加

■矢作十志夫 やはぎ・としお
1948年生まれ。「あだち野」同人。2012年合同句集「句のある風景」(東京四季出版)に参加。

■山口昭男 やまぐち・あきお
 1955年、兵庫県生まれ。「青」同人、「ゆう」編集長を経て、「秋草」代表。句集『書信』『読本』。

■山﨑百花 やまざき・ももか
1947年、弘前市生まれ。「麻」同人。第25回(2010年)麻風賞、第28回(2013年)麻風賞、受賞。「里」同人。現代俳句協会会員。「現代俳句」編集部員、「現代俳句年鑑」編集部員。サイト 百花のカフェ・アルファ

■山下彩乃 やました・あやの
1988年山形県米沢市出身。「サンハンキカン」代表。

■山田耕司 やまだ・こうじ
1967年生まれ。俳句同人誌「未定」を経て、俳句同人誌「円錐」創刊に参加。その後、俳句作品の発表を中断。2010年 句集『大風呂敷』出版。現在、「円錐」同人。共著『超新撰21』(2010)。サイト 大風呂敷

■山田露結 やまだ・ろけつ
1967年生まれ。愛知県在住。銀化同人。共著『俳コレ』(2011・邑書林)。句集『ホームスウィートホーム』(2012・同)。共著『再読 波多野爽波』(2012・同)

■山西雅子 やまにし・まさこ
1960年生まれ。’89年より岡井省二に師事。「晨」「槐」を経て「星の木」同人。「舞」主宰。句集『夏越』『沙鷗』。著書『俳句で楽しく文語文法』『花の一句』。 

■雪井苑生 ゆきい・そのお
1951年北海道生まれ。「里」同人。ブログ「HAIKU-GALLERY/本日の一句」

■雪我狂流 ゆきが・ふる
1948年、日本に生まれる。1964年、ビートルズに狂う。1967年、ゴダールの「気狂いピエロ」に狂う。1977年、パンクロックに狂う。1991年、俳句に出会う。句集に『御陰様』『弁慶の泣き所』(いずれも私家版)。共著『俳コレ』。

■吉田悦花 よしだ・えつか

千葉県生まれ。石寒太に師事。「炎環」「豆の木」に所属。月刊「俳壇」に「吉田悦花のわん句にゃん句歳時記」連載中。句会「蕎麦屋de819」主 宰。『わん句歳時記』『江戸ソバリエ』ほか著書多数。ブログ http://ameblo.jp/sobalier-etsuka/

■四ッ谷龍 よつや・りゅう
昭和三十三年札幌生まれ、東京育ち。昭和四十九年「鷹」に入会。昭和六十二年、冬野虹とともに二人誌[むしめがね」創刊。平成九年ホームページ「インターネットむしめがね」開設。句集『慈愛』『セレクション俳人・四ッ谷龍集』、2010年12月、句集『大いなる項目』(ふらんす堂)を上梓。 

依光正樹 よりみつ・まさき
昭和37年生まれ。平成元年「クンツァイト」結成。「クンツァイト」主宰。


■依光陽子 よりみつ・ようこ
1964年生まれ。「屋根」「クンツァイト」所属。'98年角川俳句賞受賞。共著『俳コレ』

■渡戸 舫 わたと・もやい 
月に1回、句会に出る。2、3年に1句、世の中に句を発表する
(それが、この新年詠である)

■わたなべじゅんこ
「船団の会」会員。

■渡辺ねね わたなべ・ねね
1955生れ 女。ネット句会、地元の句会に参加してます。

村越 敦 むらこし・あつし
1990(平成2)年、東京都国立市生まれ。現在大学4年、東大俳句会幹事。「澤」会員。

■村田 篠 むらた・しの
1958年生まれ。2003年、「魚座」入会。「魚座」終刊により2007年「雲」入会、同人。2010年「雲」退会。現在「月天」「塵風」同人、「百句会」会員。俳人協会会員。「Belle Epoque」

■上田信治 うえだ・しんじ
1961年生れ。共著『超新撰21』(2010)『虚子に学ぶ俳句365日』(2011)共編『俳コレ』(2012)ほか。

 西原天気 さいばら・てんき
1955年生まれ。「月天」同人。句集に『人名句集チャーリーさん』(2005年・私家版)、『けむり』(2011年10月・西田書店)。ブログ「七曜堂」 twitter