【2023年週俳のオススメ記事 4-6月】
ディスタンス、迷宮、発足etc.
村田 篠
先ず「読む」記事から。
「句集を読む」に多くのご寄稿いただきました。第832号に、三島ゆかりの「川合大祐川柳句集『スロー・リバー』を読む」。第837号には岡村知昭による「嗚呼、なんと涼しきディスタンス 仁平勝『デルボーの人』の一句」。第838号に上田信治の「「タマシイ」と句集2冊 『ぜんぶ残して湖へ』(佐藤智子)と『見えない傷』(北大路翼)の一句」。第840号には、句集ではありませんが、第6回芝不器男俳句新人賞の候補作から、竹岡一郎による「天上火という始点 櫻井天上火を読む」。第843号に西原天気の「キリコの街 白石正人『泉番』の一句」。
句集や俳句関連書、歳時記、詩集などを読んで書かれた小笠原鳥類のエッセイは、イメージの迷宮のようにユニークです。第834号に「シュニトケ」、第836号に「トラツグミ(ただならぬ鳴き声)と、ワニ」、第840号に「昆布」、第842号に「カッコウや、ハト(ふくろう)、時計ペンギン」、第844号に「恐竜が鳥になってカモメに(ハト)」をご寄稿。
今年、西村麒麟を主宰とする俳句結社「麒麟」が発足しました。第835号に「「麒麟」発足座談会」。なんでもそうでしょうが、新しくことが始まるときの道のりというのは、読んでいてワクワクドキドキするものです。
第842号に上田信治の「成分表88 NG集」。その中のある表現について「差別的である」という指摘があり、その返答として、第843号に「 「成分表88」の修正について 経緯の説明・謝罪・キャンセルカルチャー・その他」を掲載しました。
4月以降も音楽家の訃報は続きました。第833号の音楽千夜一夜は坂本龍一の「青ペンキの中の僕の涙」を取り上げ、追悼しています。
最後になりましたが、次のおふたりから10句作品をいただきました。
第834号 小田島 渚 「夏の月」
第843号 土井探花 「夢が傷む」
ありがとうございました。
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