【2024年週俳のオススメ記事 10-12月】
ゆるく付き合う
岡田由季
この時期は、次のような10句(またはそれ以上の)作品をいただきました。
第911号 ■月野ぽぽな ピアニシモ 10句
第914号 ■関灯之介 橋 30句
第915号 ■三宅桃子 溶けたあと 10句
「週俳XX月の俳句を読む」の記事でまだ触れられていない作品もあります。そちらについては年を跨いでしまいますが、今後掲載していく予定です。
第916~第918号では趣向を変え、「特別作品」として、本年の角川俳句賞の予選通過作品のうち、5人の方の作品を寄せていただきました。
第916号 ■藤田哲史 コンソメ 50句
第917号 ■田中惣一郎 卯月 50句
第918号 ■クズウジュンイチ 生木 50句
第919~第920号では上記作品につき相互鑑賞が試みられています。作品のスタイルの違いとともに、読みのスタイルの違いもお楽しみください。
第919号
<単に奇を衒うのではなく、何かを表現するための新しさなら、それらはやがて本格と呼ばれるにちがいないのだ。>
<角川俳句賞において、独自性が最も重要と考えている。>
第920号
<久々に生きている人の書いた句をまとめて読んだ。>
鑑賞や評論もいくつか。
<してみると、商売人の詐術によってもたらされた悲劇を、ことばの詐術で喜劇に換えるのが、俳人のひとつの仕事であるかもしれない。>
「ゆるく付き合う」という題の通り、この期間にも何回かにわけて掲載されている鑑賞記事です。
第920号 ■「まいたけてんぷら」など……小笠原鳥類
<昆虫のように元気になりたいな、アメーバを、歌っている。時々、ボウリングが将棋のようなものだ>
<若齢者への眩しみを描写すると詩に瑞々しさが加わりやすくなる。しかし波郷はそれを過去の詩とうち沈め、孤高へと乗り出した。>
週刊俳句では、紙媒体からの転載記事も引き続き募集しています。
2024年を振り返ってみて、週刊俳句としてはとくに大きなトピックスはなかったようにです。しかし去年よりも多くの方の作品や、「読む」記事をお届けできたこので、その点は単純に良かったなぁ、と喜んでいます。来年度もゆるゆると週刊俳句とお付き合いいただければと思います。
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