2011-11-06

【2011落選展】 「2011落選展」18作品を、ハイクマシーンが読む ……佐藤文香・上田信治

【2011落選展】
「2011落選展」18作品を、ハイクマシーンが読む

……佐藤文香・上田信治


11/11/4 14:02 から 11/11/4 18:52 まで、skype上で行われた会話

a8ca:佐藤文香 shinji ueda : 上田信治)


shinji ueda
ぼちぼち

a8ca
あと2分お待ちください。

shinji ueda
ゆっくりでいいや

a8ca
おっけいです。

shinji ueda
アイウエオ順で。お互いのは最後に……で、いいですか

a8ca
了解です。


生駒大祐「いちにち」 ≫読む

shinji ueda
やはらかな箱に収むる干鰈 
牡蠣飯を大人が食べてゐる座敷
 鍋振れば肘のはたらく春の暮 
冬立つや素どほりの街うるはしく

a8ca
結構ありますね。鍋振れば、は私もいただいています。

shinji ueda
うん。楽しみました。

a8ca
ほかに、

○雨のとびかひてあかるき春の昼 
○俎板の木目の朱き涼しさよ


あたり、うっすらめな句に惹かれました。

shinji ueda
ちょっとした言葉づかいで、なんでもないことを、楽しく。

木像のまとふ黄金や冴え返る
高みよりあれて蕨をつまむゆび
考へたすゑに巣箱へ入りけり
 

…なども好き

a8ca
はい。ただ、いろいろなものを切り貼りしている感じもあって、そういう場合に、いまひとつ、抜け切らない印象がありました。

shinji ueda
切り貼りの印象は、どの句?

ぼくがあとから上げた3句、あと「牛は春乳房をつたふ残り乳」とか「俎板の」は、ない発想ではないけど、たしかに。

a8ca
うまく言えないのですが、「姿より名のさびしけれ羽抜鳥」「てらてらと散り敷く花の水面かな」「にはとりの首見えてゐる障子かな」など、型先行のものに関して、かしら。

shinji ueda
あ、そっちの切り貼りね。平凡なところを越えようとして「盛ってる」ということか

a8ca
素材も、言い様も、それぞれ知っている、という。

絵襖の中よりしたる人の声」なども。一時期の谷雄介を感じます。いろいろ読みすぎたのでは、と。

shinji ueda
ときどき、ことばづかいとか、発想に無理があって(「照る旗の裏の真暗に緑さす」とか)そのへんが、予選通過はしたけど、惜しくも話題にならなかった感。でも、掲載句との大きな差は感じなかったですよ。

a8ca
はい。


●今村 豊「競泳」 ≫読む

shinji ueda
いかがでした?

a8ca
○かげろへるとき幅跳びの少女発つ
○春川のもつとも狭きところ跳べ


最初と最後の句が、そんなに超凄い!ってわけではないんですけど、いいかんじがしました。

ただ、なかには、わりと、いろんな句があって。

shinji ueda
ふむふむ

a8ca
わるく言うと、雑多な印象。

それぞれは結構面白いんですが。「道訊けば飴くるる人ちやんちやんこ」とか。

shinji ueda
素材のバラエティだよね 

ラグビーを観ながら非常階段を
春川のもつとも狭きところ跳べ


ラグビーの句は、かなり好いた

a8ca
ケータイのワンセグですかね。

shinji ueda
うん。あとグラウンドを見下ろしてる、でもいい。

a8ca
うーん。

shinji ueda
そこ、決めたいか。地下に向かわせるとかな

a8ca
はい。あと、「三島忌と言ひて憂国忌と言はず」みたいなのはないほうがいいのでは……と思いました。

shinji ueda
バラエティを制御するトーンをどのへんに見つけるか、

a8ca
ですね。何かひとつのことを集中的に詠んだりされると、面白い人のような気がします。


●小早川忠義さん「浅葱裏」 ≫読む

a8ca
短日や花の形に餃子盛り
人日の素うどん温く喉に落つ


shinji ueda
小正月ミルクの缶に穴二つ
初仕事水銀の瓶重くあり


食べ物きたね

a8ca
しかも両方「日」系の季語ですがw

タイトルが、というか、表題作が、微妙かなぁと。

ひめ始め浅葱裏とは呼ばれずに

shinji ueda
「ひめ始め」とか「絵踏み」「嫁が君」とか分からないなあ あ、やっぱり「雪女郎」もある。このへんの季語を使う人の気持ちがいまひとつ分からない。

a8ca
こまかいことに目をむけつつ、俳句らしい言葉をつかいつつ、でも現代も詠み、かっこつけつつ、でもはずし……と、いろいろ考えすぎて、ぐわしっ!!っと読者をつかむ作品が少なかったのではないか、と感じました。

shinji ueda
俳句に「おつきあい」しちゃってる感 短歌をやってた作者と知って言うわけではないけど、やりたいことが、もっと見えてくると、いいのにという感じでした

a8ca
作家性、みたいなとこですかね。

shinji ueda
作家性、個有性。 

作家性っていうとプロ作家になるには、みたいな話になってしまいそうだけど そうではなく。ふつうに俳句を楽しむためにも。  

a8ca
はい。

shinji ueda
あーー書けたーーーって思った句というのは、とりあえず、その人の個有性に達してると思うんですよ。

a8ca
(↑固有性?)

shinji ueda
個有性って言わない? ま、個性でもいいけど 個性って言われるほど全人格的なものじゃないし、他の人と似通っててもぜんぜんいいんだけど、その人の持ち物であるようなもの

a8ca
個性or固有性では。辞書的に そんなのはまぁいいのですが

shinji ueda
じゃ、かってな用語としてここに登録しとく


●澤田和弥「還る」 ≫読む

shinji ueda
なにがやりたいのか、という一語に尽きる

a8ca
……そうですねぇ〜

箸割つて箸の間を春の風
虚子の忌や全宇宙より降りくるもの


あたりは、すこしおもしろいかな。
石原ユキオもどき、という印象です。

shinji ueda
仮装ではなきも混じりてカルナヴァル

これは好きかな

鞦韆や定年退職後の肉体」「深々と田植の後の夜空かな
でも、こういう別方向に平凡なのがあると、何がやりたいのかな、、、という

a8ca
そうそう。「切凧に足らざる空の青さかな」「のどけさのなんとさびしき空の上」
とかも、なんかふつう。

shinji ueda
逆に、落ち着け、という気になるよね。澤田さんはそうじゃないでしょう、という

a8ca
やっぱり、どこか優等生的なところがあって、でもふみはずしてるつもりで、それを作家性だと思い込んでいるのでは、と不安になります。

shinji ueda
ばたばた作っただけかもしれないけどね。


●杉原祐之「常日」 ≫読む

a8ca
勝負ネクタイw

青色の勝負ネクタイ更衣」という作品ですが。もう、こればかり見てしまいました。

shinji ueda
だいじなプレゼンの時とかに締めるのでしょう。

タクシーの抜道に虫集くかな

a8ca
それ、すきなんですが、集くって?

shinji ueda
あれ、すだく ってこうじゃない? 

a8ca
ああ、それだ。すいません。

shinji ueda
一昨日の新聞を読む花の人
三日はやジムの自転車混みにけり
青色の勝負ネクタイ更衣
 

それぞれ面白いんだけど、この人、状況説明で字を埋めちゃう癖がない?

a8ca
はい、特に下五のこたえ合わせ感が気になりました。

一年の畑の屑の焚火かな
○休日や何とはなしに蜜柑剥き


このあたりが好きです。

shinji ueda
答合わせが季語だったりすると、惜しいっていう気になる。 
現実感が魅力の人なのに、

タクシーの抜道 は、とてもいいと思った。


●鈴木牛後「空気を吸ふ」 ≫読む

a8ca
家族より歯ブラシ多し夏の果
○冷やかに朝は睫毛を分け入らむ


この2句のつづきが好きでした。

shinji ueda
いいよね。
 
あ、牛じゃない

a8ca


shinji ueda
牛の尻並べ勤労感謝の日
寒暁の家畜車犬の声浴びて
反芻の牛の見てゐる大氷柱
雪靴にあるそれぞれの向きと跡


牛、飼われてるんじゃない?
 
a8ca
ああ、そうですね。「ほんとは鈴木午後さんだった!」とかいうことかと思った。>牛じゃない

shinji ueda
ちがうちがうw

a8ca
○時雨るるや遊具は鉄として売られ

雰囲気、大変好きな句です。鉄で遊具とくると、公園の鉄棒や雲梯を思うのですが、売られてる現場のことなのだろうか。

shinji ueda
いや、ブランコの撤去じゃないかな、危ないっていうんで くず鉄として

a8ca
なるほど。鉄の錆の匂いと、冷えた雨のにごった水たまりと、ってかんじで、いいな。

shinji ueda
ネタは時事だけど、言葉として魅力的にしあがってれば、いいと思う 時代の記録でもあるし

a8ca
ちょっと、喩と断定によって世界を定義しちゃおうとしている句があって、

shinji ueda
うんうん

a8ca
「三月の名もなき空を青と呼ぶ」「ニッポンに消費期限のある極暑」「刻印のやうに盛夏のサイレンは

みたいな。それより、牛系がよかったですね。

shinji ueda
麦秋や臍のあたりに手の記憶
寒暁の家畜車犬の声浴びて


好きだった。好感もった。


●すずきみのる「佇みて」 ≫読む

a8ca
冬ざれや飴色樹脂と空蝉と

この句が大変気になりました。

shinji ueda
透明のビニルが古びて?

a8ca
冬の樹木の、天然の樹脂かと。

そして、冬の、冬まで残っている空蝉。同系色で。

shinji ueda
あ、そうか、そうですね だとすると飴色は当たり前なので、違う言い方を希望。

でもその句は、攻めてる感じします

a8ca
飴色っていわないと、ビニルとかだと思われちゃうからかな、と思いました。

信治さんはどうでした?

shinji ueda
太箸が祝ぎて野のもの海のもの
数え日の品川駅に投函す


a8ca
おめでたい。>太箸

「おもろなさけない」というのが、本質の人かなと。作家性はあると思います。

shinji ueda
電気柵沿ひに疾走春の鹿
広々と砂礫の河原富士は雪
 


やや発想が手堅すぎて、というところもあった 一句目とか 

a8ca
新茶の香書架に読まざる記紀神話」「痩身が玻璃に踊りて熱帯夜」「楽聖のべしみの死面秋の薔薇」など、ちょっと、見た目に重めの句が多くて、こういうタイプをどう昇華してゆくか、という気がしました。

shinji ueda
もう一押し? というか一整理?

a8ca
言い様?熟語頼りな印象だったので、和語にほぐすとか。

新緑下きつねの雨をやりすごす」これは、狐の嫁入りなのかな。きつねの雨、というと童話っぽくて、新緑だとまだ、雨宿りはできないと思うんだけど、自分におちてくる光を受けた雨水が見えて、こういう攻め方はアリだと思います。

shinji ueda
そばえ なんじゃないすか きつね雨はある? きつねの雨は、ぎりぎり

a8ca
そばえor狐の嫁入り、でしょうね

きつねの雨、とまですると、ギリギリ、アウトかな。

shinji ueda
きつね雨という言葉はあるから アウトかどうかは趣味かも

a8ca
そうか。

shinji ueda
やりすごす が もう一攻めですか

a8ca
きつね、なので、やりすごす、の、小心者なかんじは、似合うと思いました。


●髙勢祥子「夕暮れの雨」 ≫読む

shinji ueda
これ、わりと好きだった

a8ca
おお、こういうのが好きなのか。

shinji ueda
どういう意味だw

a8ca
いやいやw

「女性による手の届く範囲の研究」とメモってあります。

青みたる花屋のガラスケースや梅雨
○夕暮れの雨掃く仕事桜桃忌
○爽涼や机の裏に腿触るる


あたりが好きです。

shinji ueda
あなたと、選ぶ句かぶらないのだよなあ

○春の山一人にひとつづつの窓
○鳥雲に東京駅を覆ふ布
この道にあつて他人の雪だるま
風花や紙ナプキンに地図描きて
探梅や拳くらゐな海見えて


雨掃く仕事はいいですね

a8ca
かぶりませんね。

タダゴトに見せてロマンチック機知、というか、私はあんまり好みではなかったかなぁ

shinji ueda

けっこう無理な転換を句途中で試みてる句があって、そういう句が成功し出すともっといいんだけど、

a8ca
どういう句?>無理な転換

shinji ueda
「この道に」の部分とか「拳くらゐの」とかが成功例かな

a8ca
>この道にあつて他人の雪だるま これは、言ってやったりっぽく感じました。探梅は、たしかに。

shinji ueda
山独活を置いて祈りの掌に」あたりになると んー

a8ca
無理な転換という意味では「蟋蟀や明朝体の脚持てり」なんかも、んーというかんじ

だからといって、「占ひの手順教はる秋の暮」「差し出せば出て来る水よ文化の日」なんかはいただけない。

shinji ueda
「蟋蟀」は私としては順接の句なのだけど。それはともかく、だめなの言い出したら、どの作品もきついし

a8ca
それは、もちろん。

いや、池田澄子が結構おしてましたたからねw この人の、上澄みみたいな部分が、好きです。

shinji ueda
そう、その人が、自分の上澄みの部分をどう知るかという問題は重要だと思う。

そういう意味でも、いじわるめの読みはときどき必要かもしれない。「春の星あなたに遅れはじめたる」とかは、きついな、と思ったもの


●高梨章「晩年」 ≫読む

a8ca
タイトル「晩年」てw と、まず。

shinji ueda
そんな年でもない?

a8ca
いや、本人が何歳でもいいんですけど、俳句のタイトルで「晩年」ってなーと。

shinji ueda
そこそこお年か。でも晩年意識を持ち出した今日この頃ってことですよね 晩年の二句は、あまりよくないですけどね

a8ca
でも、結構好きな感覚の作品、ありました。

うごっ……というのもありましたけど。

○手がおかれ春の世界に影ができ
押入を夕焼の国にしてねむる
○うす雪の山々をまへにパンを抱く
蛍出て舌やわらかくなりにけり


shinji ueda
「手がおかれ」いいよね

春の蝿水族館へ入りたし
砂糖にも砂のかなしみちるさくら
○怪物のこどもはさびしい山の春
○人形は人形の国秋の風


a8ca
中八の多さが気になったですね。あと、その部分の、言い回しの雑さ。

shinji ueda
あ、そうだっけ

「ぱりんといふ音」とか?

あ、「こどもはさびしい」か

a8ca
上記なら、「山々をまへに」、「こどもはさびしい」

shinji ueda
でも、そこは、押しでそうなってるところかも

a8ca
この星の守衛のかなしみ春の闇

守衛のかなしみは、なぁ。そう、ほかの中八の句は、わりと、いいんだけれども、

shinji ueda
山々はそれほど賛成でもないけど、ほかの中八は、ぼくはアリです

a8ca
そう、どっちかといえば中七のときが、ありきたりなのが多いのですよ

shinji ueda
かなしみの表現に向けて整理されすぎてるかんじはしました

a8ca
敗戦日いきものはみなくちあけて」の「いきものはみな」とか、「夢殿やすこしはなれて誘蛾灯」の「すこしはなれて」、「隻腕のひとあらはれて桃を買ふ」の「ひとあらはれて」とか。

shinji ueda
流行の言い方ってことか

a8ca
わたしは逆に、感覚を生かす表現にたどりついていないという気がしました。

shinji ueda
それはほら、気持ちが前に出ちゃうから 

a8ca
いや、それなら、ありきたりな中七にはならないでしょう。

shinji ueda
あー、あやかさんの上げた句はありきたりという句は、スルー 

全体に、感覚を生かす表現という意味では、季語とかに、なんかちょっとした手触りとか具体性があるといいのかな、と

a8ca
これからの人なのでは、という気がします。いい意味で。

shinji ueda
いい句あった。「怪物の」がぼくはベスト

a8ca
ははは。好きそう。


●田島風亜「七月は空」 ≫読む

shinji ueda
はじめの二句は、お、と思った

a8ca
はい。(全然関係ないですけど、1句目って、光系多いですよね)

shinji ueda
新・立句の条件

a8ca
連句における発句の位置か

shinji ueda
日の差して波あらはるる春の湖
○鉢を置くごと幼子をぶらんこに
 

は賛成なんですが

そこからしばらく力が入らないエリアがあって

○猫化して家鴨となるや冬日向

はちょっと好き

a8ca
あはは。

shinji ueda
ぴん札のごとき曇天鳥帰る

は惜しい! 「鳥帰る」に曇天はいってるから

a8ca
ぴん札ってね。かわいいですね、こう書くと。

初鴨と公園で会ひお茶を飲む」ってw かわいすぎでしょう。

私が好きだったのは、

秋風の葉擦れの丘が町の芯
鳥の巣や去年の今頃は何を


この2句は、かなりいいんじゃないかな。

shinji ueda
「葉擦れの丘」は、今そこにいるわけだから 町の芯ていう把握はどうかな
「鳥の巣」は「去年の今頃は」で、止めてもう一押ししたら、イディオムを越えられる

この人も、へんなふうなのをたくさん書いて、楽しませてほしいです

a8ca
そうですね。すっきり変な句、というか。完全な、というか。

shinji ueda
天然こそ才能!

a8ca
おう!


●中塚健太「退屈さうな空」 ≫読む

shinji ueda
この人もおもしろい句あるんだけど、途中でいちどぐらぐらっと

a8ca
そうか、わたしはちょっと……

ひとつひとつの言葉の、輪郭がはっきりしすぎているというか。

shinji ueda
それは、ねらいにはめたような?

a8ca
バシッバシッと、そうですね、「意図」がせめて来る感じ。

shinji ueda
風薫る電車の窓に後頭部
天高く屋上多き大都会

好きだったのは、このへん。

このお付き合い程度の季語をどうとるか

a8ca
ううむ

shinji ueda
そのあと「スーツ着ぬ自由」あたりで 

いったん力尽きた感
いや、そのあとも特に立ち直りは見せなかったか

a8ca
外套やだらりと不在吊るしある
詫びるにも便箋といふ大雪原


のあたりのやりすぎは、わりと。

shinji ueda
大雪原 んー、心理の説明ですよね 

もっと、やっぱ、計算外のことが起こってないと俳句は、と思います

a8ca
「といふ」が、ね。でも、便箋の白が、雪原に転じる心理は、わりときらいじゃない。

いや、ふつうか。詫びるが、あれか。

shinji ueda
詫び状っていうシチュエーションを消しちゃえばいい 

a8ca
そうだ。

shinji ueda
手紙の方をね 


●福田若之「ペンを回してばかりの午後」 ≫読む

shinji ueda
どうでした?

a8ca
ほかの句と、景色がちがいますね。w

shinji ueda
勝手、という意味では、あやかさんと双璧だな

a8ca
勝手、というのは?

shinji ueda
俳句のルール、というか俳句賞のルールみたいなものを 他のみんなは設定して書いているような気がする

a8ca
ああ、福田と佐藤の、今回の句に関して、ですね。

shinji ueda
だれも人間性の話なんかしてないw

a8ca
人間性の話だとは思ってないですw

shinji ueda
ていうか、福田君はいいやつだろ

a8ca
私だっていいやつじゃん! まあいいや

shinji ueda
今回、ジャストミートした句が、見つけにくかった

a8ca
『俳コレ』の句まとめと、同時期だったからでしょうか

shinji ueda
ああ、そうだね 新作でいいのできたら、あっちに入れるよね

a8ca
はい、いいのはいただきました(『俳コレ』に)。

でも、この句みたいなのを、審査員4名に見せたらどういう反応をするかなぁ、スルーしたくなるのかなぁ、それとも、何か言っとかなきゃと思うのかなぁ、と。

shinji ueda
突出した一句があれば、話題にするために○つけるくらいは、あるかも

a8ca
私は、なんじゃらほい、と思って、がんばって読まざるを得ないんじゃないかと。

shinji ueda
でもほら、ぼくらは、この人の成功作も知ってるから、このへんは空振ったな、と
思ってしまう

ベランダからいつか逃げ出すための器具
○とんぼ 駄菓子屋のレーザー銃が鳴る


今回はこのあたり

a8ca
とんぼ、は、『俳コレ』にギリで落ちた句だな。

わたしは、

○充ち足りた音楽と麗らかな土手
夏終わる排水口に絵の具の渦
○残暑 頭の中のやどかり死んだ


shinji ueda
「充ち足りた音楽」見逃してた 

a8ca
充ち足りた、の、どっぷり感は、凄い。

夏終わる、は普通にいいかな。でも渦終わりなのが不穏

やどかりは、ヤバい。関西弁で言いたい。

shinji ueda
「充ち足りた」なんかジェットストリームっぽい 他人の言葉が侵入してくるかんじがいい あ、でも「麗か」つまらないな。なめらかのほうがいいなw

「やどかり死んだ」は、はー、助詞落ちか

a8ca
「やどかりが死んだ」でも「やどかり死ぬ」でもない。

「やどかり死んだ」やで?頭おかしいやろ。 っていうのが、句になってるんだと思った。

shinji ueda
「頭の中の」が安易に思えたけど、説得された

春を待つかつてのいくつもの春を
言いたいことは分かる けど この感慨を成立さすためには、もう一手続きいるなあ、と

a8ca
そう、わたしもそれは、惜しいと。かなり、彼らしい。


●藤山直樹「ごきげんよう」 ≫読む 

a8ca
タイトルと、句の全身が、かなりいい気分でした。

shinji ueda
ねらいきっちり系ではある

a8ca
表題作の「洋上を西瓜ぷかぷかごきげんよう」よりは、その直前の「崖上の空ふかぶかとやんまかな」の方が、好きですが。

配列も、かなり、狙ってるかんじ。

shinji ueda
崖の上の空これは、あるだろう

「洋上を」これはいいよね きげんよく浮いてるっていうのと、さようならーっていうのと かかってる?

a8ca
わかんない。ひょっこりひょうたん島みたい。

shinji ueda
誰が見てるんだろう という

a8ca
ドンガバチョ。

shinji ueda
w 神の視点みたいなもの

a8ca
うん、「かはほりの空むらさきに落ち来るよ」これ、上下感覚が、へんなかんじ。

shinji ueda
落ち来るのは「かはほり」か「空」かは気になるんだ

すごくきれいでいいんだけど

a8ca
そう、どの読みをしようとしても多重になる。

shinji ueda
あやかさんは許容する?

落ち来るだと、かはほりが下向きにひゅっと飛ぶ表現にならない気がするんだ

a8ca
そう、「落ち来るよ」が問題だと思う。

shinji ueda
そこ、もう一攻めあると、風景をがばっと総取りできるのかも

a8ca
そうですね。

焼飯の卵おだやか海の家
牛乳の薄皮蒼し夜半の秋


あたりも、惜しいかんじ。

shinji ueda
ぼくは、かはほりと西瓜の二句。設計図どおりでないゆらぎがある おだやかは可能性感じる

a8ca
「おだやか」と、「蒼し」が惜しい。

shinji ueda
ナシゴレンだったらな

卵おだやかナシゴレン

a8ca
上五は?

shinji ueda
海の家

っw

a8ca
ガバチョが、食べます。

shinji ueda
だんだんこの人好きになってきた


●マイマイ「冬日なし」 ≫読む 

shinji ueda
こなれない言い方・表現、あと、逆にテンプレ的な発想がある

でも、けっこう読むのに時間がかかって、
それは、句の中でいろいろなんか事が起こってるから

a8ca
変な句、好きです。

むくげ見たむくげ落ちてゐるのも見た

これ、さっきの福田若之とちょっと通じる。

shinji ueda
「ゐるのも見た」の抵抗感ね 

介護の仕事の現場のことを詠んでいる句が多いわけですが、それにふさわしいプライヴェートな声の出し方があって、好感

a8ca
あー気付かなかった>介護

shinji ueda
賞の予選に通るには、それをふつうの五七五にして季語を生かして、ってすればいいんだろうけど、それだと、たぶんすごく嘘っぽくなる

いいよ これ

a8ca
はい、実直な句と感じました。

引き抜くべきスミレと目があつている」これは、又吉せきしろ系の詩になった版かとも。

shinji ueda
そう。そのあたりの句

花屑を踏んでらいおんバスが来る

a8ca
(ポンデライオン思い出した。ミスド。どうでもいい)

shinji ueda
「らいおんバス」のことは、誰も知らないのですけど、それはかえって効果を生んでいて、そういうバスが来るところに 私はいた っていうことが、なんかね

a8ca
らいおんの、バスの顔、見える。

妙なテンプレっぽさに関してですが、いわゆる「いつき組」っぽいところでしょうか。

shinji ueda


a8ca
どこの結社や集団にも、多少はあることだと思いますが。

shinji ueda
どのへんでしょう

a8ca
百合開くまでタンバリン鳴らさうか」「雪嶺や少女のごとく歌はんか」「白木蓮(はくれん)の約束ならば破られる

shinji ueda
それはよいほうの句ではないかも、ですね

a8ca
リズムのよさを詩と信じてしまう、という感じですかね。

あとは、「入れ歯洗浄剤シュワシュワ寒明ける」こういうオノマトペの面白がり方も。

shinji ueda
なるほど

a8ca
そのあたりが、この人らしさで整えば、かなりいいんじゃないかと思います。

shinji ueda
はい。

贈答の箱をまだ出ぬ毛布かな
なんかも好きだったな


●前北かおる「二等星ばかり」 ≫読む

shinji ueda
端正なただごと ってありうるのかな と思いました

a8ca
ううむ。

shinji ueda
…むずかしいよね

a8ca
わたしは、 説明の美 ってありうるのかな と思いました

shinji ueda
それは、あるの?

a8ca
それは、ないです。たぶん。すくなくとも、俳句には。
うーん、わからんけど。

shinji ueda
衝立の向かうの透けて夏座敷 

これいいと思う

a8ca
そうかなぁ、ありそうな気が

shinji ueda
そうかな

a8ca
きれいですけどね。見える景も、句自体も。

shinji ueda
きれいでしょ 細い桟のいっぱい入った。向こう側が茶色っぽく見えてる。庭か座敷か、どっちが透けてるかは分からないけど 透け透けのついたて。

a8ca
スケスケってw わかりますけど。

棒きれに拾ふ若布や犬散歩

shinji ueda
それ、気になった!

なんか汚げ、なんだよな

a8ca
これすっごい好きですよ。

shinji ueda
汚さが?

a8ca
違うw

「棒切れに」の、「に」がウマいんですよね、まず。「澤」の人がよくやる助詞「に」のつかい方なんだけど、

shinji ueda
ふむふむ

a8ca
「で」にしないわけ。まぁ「にて」なんだけどね。

で、「若布や」で切るでしょう。

(「澤」だとね、ここで「にほひける」とかなるんだけどw、)

「犬散歩」とくる。

shinji ueda
犬散歩 いいね

a8ca
犬散歩、は、ただしくないわけ。ことばづかいとしては。書ききるなら「犬を散歩」「犬の散歩」だから、ここの助詞、省いちゃダメなハズなんだけど「犬散歩」。

shinji ueda
五音の名詞なんじゃないか ちい散歩みたいな
いやうそ カジュアルな言葉遣いだからいいのですよね

a8ca
信治さんはどうでした?ほかに

shinji ueda
その二句でした。

a8ca
うむ。
ほかは、うーむ、でした。かなり、一句に要素が多いタイプで、こってりしすぎたか。

shinji ueda
さっき、読ませてもらった杉原祐之さんが、所属の結社「夏潮」のHPで、前北さんの50句の鑑賞を書かれていて、手放しの賛成ではないんだけど「「花鳥諷詠」を標榜する我々としては、この詠み方を貫いていくべし」とされています。

考えさせられました。


●和倉左京「北窓」 ≫読む

a8ca
指切りの指の行方や朱欒割く
○白息をあげて妻くる獣道


あたりが、おもしろいと思いました。

指切りの方は「行方」か「割く」か、どっちかだろう、という気がしたけど。白息は、妻が獣めいてて、面白い。なんか、妻におそわれそうなかんじw

shinji ueda
やっぱ、年ごとの予選通過の傾向ってあるね

a8ca
編集長ごと、ってことはないんですかね。

てか、予選だれがやってるかぐらいは知りたいよなぁ。

shinji ueda
一昨年以前と去年と今年、それぞれだいぶ違う

だから、編集部で予選というのを、信じる気になった

a8ca
なっるほど。

shinji ueda
よくコントロールされた、というか

ことば俳句の性格が濃い

感性的にはかなり、ふつうの、受け入れやすい

a8ca
一句の意味内容の理解に困らない

shinji ueda
そうそう 言葉の間隔のわりと詰んだ

必ずしもプロ好みではない

a8ca
『俳句』読者として想定されている人向け、とでも言いましょうか

で、和倉さんは。

shinji ueda
チェックしてたのは「白息を」と

あ、
噴煙の目の当たりなる涼しさよ
は、いい。

a8ca
そうですねぇ。すでに意味の定着した素材を、クックドゥでやるように調理した雰囲気だったかな。

shinji ueda
手がかりになる一句というのが、なかなか見えてこない

a8ca
手がかり、というのは?

shinji ueda
なんかその人の実現したいもの?

a8ca
やはり、作家性みたいなものということになりますか

shinji ueda
句会でも、そういうものが見えない句は、どう評価していいか分からなかったりするから

a8ca
そうですね、でも、こういう句って、「お上手」ということになるのかも。俳句世界で

shinji ueda
……そうでもないんじゃない?

a8ca
あ、いま私、俳句世界をかなりひくく設定したようだ。その、カルチャー講座というか、いい趣味レベルに。

shinji ueda
「個性を表現する」とか「内面や感性を表現する」とかいう話ではなくて、境涯的なものでも、もちろんなく

うっすらと現れる「その人」性みたいなものは、どこにでも、誰にでもあるものでね

a8ca
この句で作家として立つかどうか、っていうのを、これだけ読むと、考えざるをえませんでしたね。

shinji ueda
作家を見出すことが目的の新人賞の場に限らず

人が、俳句に付け加えられるものというのは、ささやかな「その人」性でしかない。

a8ca
さっき信治さんが言ったように、句会の、ある1句を見るというときも、やはり、そうですね。

さて、

shinji ueda
はい

a8ca
「ゐのしし園」(笑)   


●上田信治「ゐのしし園」 ≫読む  

shinji ueda
やりますかー

ちょっと先に反省してもいい?

a8ca
はい。

shinji ueda
春待つや給水塔は木々のなか「鳥帰る道にまぶしき文字伸びつ」「長椅子の運ばれてゆく春の土手」ちょうど真ん中へんのこのあたりで、1回力尽きてますね

甘い

a8ca
ははは

shinji ueda
落葉みな楓のかたち動くなく
これ、僕の書き方なら 動かずに じゃなきゃだめだ

匙を持つ手に赤いあざ扇風機
これは、スプーン持つ だよな「ぷー」
 
a8ca
ふふふふ

さては、かっこつけて、作家性を手放したな

shinji ueda
物足りなかったのよ、初めの形が

a8ca
そんなでもないですけどね。>物足りなかった

shinji ueda
そう、別にそのまま行ってよかった もともと大した句ではないが

a8ca
好きな句は、
○刀豆に朝が来てゐる水たまり
○山々や芋虫は葉を食べてゐる
○たてものに山椒魚のねむるかな


小型犬抱いてわかもの花散る」は、最後もうちょっと薄めでよかったかも。

shinji ueda
ふむふむ

a8ca
乾きたる道とは別にもんしろ蝶」これは、さっきの話で言えば、信治なら「たる」じゃないだろ、って気がする。

shinji ueda
ああ「とは別に」までは、すんなり運びたかったんだな、たぶん

a8ca
これは、別にどうでもいいが、わりと、「かな」多いよね。

shinji ueda
ワンアイデアで押し切る時のかなですね

a8ca
↑上五字余りの定型

shinji ueda
ははは

a8ca
病気だよ、もう。俳句リズム病。

ああ、「かな」だけじゃなくて、「なか」「なく」とかも、ふくめて見てたな。で、多い印象になったのか、「かな」が。

shinji ueda
あ、なかも二つある

a8ca
句にする素材に安定感がある、というか、作者の嗜好の問題でもあるけれど、がんばっていろいろを詠もうとしないってとこが、『超新撰』でもよくわかるところで、

shinji ueda
ふむ

a8ca
一句ずつの色は薄いのに、重なり合ってトーンが出る、というかんじ。

でも、タイトルで、期待しすぎた。

shinji ueda
えーw

a8ca
お笑いでさ、ネタやるときに、ネタのタイトル(設定)だけでウケるってあるじゃない。

shinji ueda
はいはい

a8ca
「奈良県立歴史民俗博物館」 みたいな。

shinji ueda
ああ、近いw

a8ca
その、「ゐのしし」のスピードで、くるかと思ったのよ。

もう、毎度ふいちゃうみたいな。

そうだ、そういうの、やってみたら?w

shinji ueda
はーい。

じゃあ、

「詩の遊び」いってみますか


●佐藤文香「詩の遊び」 ≫読む

a8ca
なに?さきに反省必要?

shinji ueda
いや、じゃ、あとで総括してもらおう

a8ca
はい、よく聞いときます。

shinji ueda
テーマがテーマだけに 饒舌な句が多かったと思った

好きだったのは

○黒き金魚の水替へをれば鈴の鳴る
○愛されぬ人うたひつゝ梨をむく
○雰囲気や夕日の幅に塵の浮く
○指は指恋ふや始発に君を乗せ


次点

かたつむりなめらか花びらを避けず
蜘蛛の囲に音の雨ふる空のこと


以上、あやかさんの中では、わりと普通な句 か

a8ca
ふむ

shinji ueda
いつもの書き方なんだけど

韜晦しつつ、迂回路をめぐりつつ、目は どこかを狙ってるというか

たちこめる煙のような雰囲気のなかに、おぼろに( )があらわれる 
というような

a8ca
ん? (  )?

shinji ueda
そこ、特定しづらい

「真情」と書いて消した

今回、わりと恋のムードで書いているでしょう

a8ca
わりと、というか、はっきり、恋です。

shinji ueda
いつもの感じだと、それって書いてるうちに、
けむりに投影されるようにあらわれるもののハズなんだけど、

そこへ、狙って、けむりを立ちこめさせるというのは、
けっこう難しかったような気がして

a8ca
ああ。

shinji ueda
さっき上げた句とかは、わりとモロで、

もう素直でいいじゃんというね そういうのがよかったです

失恋や名のみの蝶に翅を貸し」の失恋が読み切れなかったり
灯台に棲みて浅瀬は過去のもの」の

a8ca
灯台は、ダメだ。 推敲しすぎ死。

shinji ueda
あ、じゃあこれは失敗で

本音としての鈴の音や鈴の外
「外」が かーなーり面白いんだけど、 

本音がもれる と読まれるとつまらないか と

鈴の玉が心の本体で 音は玉自体と関係なくなってる みたいなことだと
おもしろいんだけど

a8ca
三橋敏雄を意識しすぎたな。

shinji ueda
前からあなたに言うけど、まあ、その書き方が、歩留まりの悪いのは、いいと思うんですよ

韜晦が方法、で悪いことは何もないんで

a8ca
↑読めない

shinji ueda
とうかい あ、でも、今月のふらんす堂の福島の句は、ストレート
にはじまってて、おおお、と思った

だから、謙虚さが必要なテーマもあって、それはそれに応じてということですか

a8ca
謙虚さが必要なテーマっていうのは、何?恋?

shinji ueda


a8ca
ふくしまの方ですね。ストレートというのは、トーカイと逆で、それは謙虚ということ?

shinji ueda
あなたみたいな人が「夢のよう」とか書くと、ちょっとじんとくるものがある

a8ca
「売る前の牛は黒くて夢のやう」。実際、真っ黒じゃないんですよね。売る前の牛。

shinji ueda
ほう

a8ca
真っ黒とか、書きがちじゃないですか。書けないんですよね。

shinji ueda
うんうん

a8ca
ほんとうのことを、ほんとうらしく書くには、ほんとうらしいことばをつかえないときが、ありますね。

shinji ueda
はいはい いつも隘路をとおっていく

a8ca
で、落選句にもどると、これは、妄想です。

shinji ueda
はい

a8ca
妄想に具体物をはめ込んで、どう抽象(けっきょく妄想)にもちこむか、みたいな、かんじでつくった。

蜘蛛の囲とか、雰囲気とか、あと雪折、ラスト横這あたりが、自分なりの成功作ですが、

shinji ueda
結果としての抽象は、恋以外のものであるべきなんだろうな

a8ca
そうですね。私の場合。

まぁ、表題作は、恋のうちではわりかしよくできてるんじゃないかと思ってます。

shinji ueda
あ、これ題にしないほうがよかったでしょう

いきなり見たらいいなと思ってた、たぶん

a8ca
思い入れが強すぎたかもな。

shinji ueda
自解をきいたあとでの僕の感想は、ねらいどころがあちこちに行ってしまったのかな、という、かんじでした。

具体的な妄想の気分からジャンプしようとして、たぶん、飛びきれなかった。かえって、もろに恋の句としてできたやつのほうが印象に残った

でも、それは50句のかたまりで読むから、そう見えるんで、別の時に、ばらして読めば、いい句が見つかるかも

というかんじでございましょうか

a8ca
はい。

shinji ueda
どうですか、これからにむけて

a8ca
だれが?なにが?

shinji ueda
自分が これから書いていくことについて なんかざっくりとした感想とか

a8ca
うーん、信治さんは?

shinji ueda
今回、50句いい句がそろわなかったことは、はずかしいのですが

自分が書くこと 書くものについては、あまり反省もなく 
こういうのでいいから もっと書こう



わりと今回トーンが暗めだったのですが、こういうトーンの句を書くのもきらいではないな、と思った。それは収穫だった。

a8ca
なるほど。

shinji ueda
自分は?

a8ca
わたしは、今年は「チャレンジ」の一年(大笑)だったので、

shinji ueda
ほう

a8ca
その、1日1句って、そんなにつらくないんですけど、(15日で15句、かな)

それにプラスαで依頼が来たときの対応こそが、かなりチャレンジめいてて、

shinji ueda
そりゃそうだね

a8ca
その、作家として、というのは恥ずかしいですけど
毎回かなりしっかりテーマ設定をして作りましたね。没入したかな。

ある意味、素直じゃなかったと思います。

shinji ueda
でも自動書記的な素直さは出てたよ

一日一句のほうは

a8ca
それはそうですね。

書けるもの書いてましたからね。

shinji ueda
あの場所はうらやましかった

a8ca
ラッキーでした。

shinji ueda
期待値の低さもふくめて

a8ca
あはは

shinji ueda
そんな感じ?

a8ca
そうですね。そういう、枠組みをとりはらったところで、何が書きたいのか、書けるのかを考えるのが、これからの仕事かなと思ってます。

shinji ueda
はい じゃあまあ こつこつ

a8ca
はい。

shinji ueda
俳句ブームを牽引して下さい。

a8ca
やだな〜もうw

今日はお疲れさまでした!

shinji ueda
はい、長時間ありがとうございました。

a8ca
では!!

shinji ueda
では!!!

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