【2022年週俳のオススメ記事 4-6月】
詠むと読むの往還
西原天気
第781号には
上田信治【落選展を読む】の
「その2」=「7. 西生ゆかり 9. 杉原祐之 10. 空谷雨林 11. 高梨 章 12. 中田 剛」。つづく「その3」=「13.14.ハードエッジ 16.松本てふこ 17.丸田洋渡 19.矢口 晃 20. 薮内小鈴」は
第784号に掲載(
≫こちら)。
《
『ゴリラ』読書会》第2回は前後篇に分けて、
第783号と
第784号に掲載(
≫前篇 ≫後篇)。1980年代なかば、『海程』に所属していた谷佳紀と原満三寿が創刊した同人誌を取り上げるワークショップ的な活動の、今回は第2回。大ボリューム・高密度の記事です。昨今は(あえて単純化すれば)すっとしていて、一歩引いて感興を伝える俳句が主流。それとは遠く、ごつごつとして、詩性・前衛性を前面に立てた作品群です。
この時期(4月~6月)の10句作品は、ほかに2作品。
小川楓子による句集レビュー
《宮本佳世乃『三〇一号室』ふたたび》(
第785号)には《
宮本佳世乃インタビュー》も併載。
【句集を読む】シリーズは、ほかに
■牛乳と夏蝶 遠藤由樹子『寝息と梟』の2句 西原天気 ≫読む ■佐藤智子句集『ぜんぶ残して湖へ』を読む 小林苑を ≫読む ■液体の肌理 木田智美『パーティは明日にして』の一句 西原天気
≫読む
竹岡一郎さんによる作品論もこの時期、続けて掲載。
■桃売りババアの正体 〈凍死の山寂然(しん)と桃売りババア有難う 髙鸞石〉を読む 竹岡一郎 ≫読む ■鏡像を探る 翻車魚ウェブにおける関悦史 竹岡一郎
≫読む
この時期だけではなく、いわば恒常的に週刊俳句を支えていただいているのが、週俳掲載の10句作品について執筆していただく【
俳句を読む】シリーズ、そして田中裕明の転載シリーズ《
空へゆく階段》。対中いずみさんのご尽力の賜物です(≫
空へゆく階段 tag)。
こうしてみると、いつも思うことですが、俳句を詠むこと、俳句を読むこと。この2つが両輪としてじゅうぶんに駆動することで、俳句というジャンルが少しずつでも前に進むのだと信じている人たちが存在するから、週刊俳句は続いていると言えます。
来年、そして近い将来、小誌がどのような様相を呈するのか、わかりませんし、予測する気もないのですが、これからもよろしくお願い申し上げます。と、あえて、堅苦しくご挨拶しておきます。
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